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ニュクスの灯ビザーファイル・黒蝶の羽撃きは、異世界の煌めき。  作者: 七枝 繁
イスー連続少女殺人事件編
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第二十四話 ソウルアーツとジーニィ

第二十四話 ソウルアーツとジーニィ



それから三日間は、リリィとの今後の連携の確認と修行を続けながら旅の支度をした。

まず、リリィが子供とはいえブルースカイアークドラゴンの肉体を手に入れた事は戦闘中の補佐という面で大きなメリットとなった。

リリィの体が持つ生命的な魔術処理システムは指輪のスペックを遥かに超えている為、レゲメトンのセットした魔術の切り替えを彼女の意思で変更できるようになった。

つまりリリィに思念の会話でセットした魔術を別の魔術にセットし直すように指示すれば私が隙を作ることなく魔術を切り替えられる。これにより12個あるスロット制限がある意味で無制限となった。

ただし、リリィが正確にレゲメトンに保存されている魔術を覚えていればだが。

そして、魔術使う際にいくらかアシスト出来る事により、一つの魔術でもヴァージョン違いの細かい制御が可能となった。これは今後使ってみてのお楽しみだ。

また、彼女自身が元々レゲメトンに存在していた為に彼女もレゲメトンの魔術が使えるようになっている。

できれば、今のリリィの身体にレゲメトンを入れられればトンでもない性能になるのだが、流石に無機物プログラムなので無理であった。

そんな高性能ボディを手に入れたリリィであったが、いくつか問題もあった。

まず、飛ぶのが下手くそ過ぎた。彼女曰く、肉体を得た時はいつも人の姿なのでこんな姿で飛ぶというイメージが今一できなく体を上手く操作できないらしい。

次に、凄い竜種ではあるが、やはり生まれたばかりの赤子なので魔力もスタミナも大して持ち合わせていなかった。

おかげで精神ばっかり専攻して身体がついて行かず、直ぐにダウンしてしまう事が多かった。結局、私の頭が定位置でしがみついているのが基本だ。まぁこればっかりは仕方ないだろう。

そして最も大きな収穫だったのは、ソウルアーツの事をリリィが知っていたのが大きかった。

それは、公爵の家でメイド服|(?)を披露した次の日にソウルアーツの修練に街の外に来て魔素を強制的に集中させ魔力融合の練習をしている時の事である。


(ねぇ、ノアちゃん何やってんの?)


(何って、ソウルアーツを起こすために魔力融合をしている所だな。邪魔するなよ)


(いや、そうじゃなくて何で、魔力融合を体内なんかでしてるかって聞いてるのよ~)


(うん?クリスティアがそんな風にやっていたからだが?)


(はぁ~?もしかして見様見真似でアレをやろうとしているの?)


(アレがなんだか分からんが、あのオーラ纏ってオーバースペックで闘う感じの奴だが)


(あのね、アレはジーニィだから出来るのよ?他の種族がやったら死ぬわよ?)


(どういう事だ?)


(はぁー、冴えてそうに見えて、突然ド忘れするよね~昔から。あのさ、地球で神の兵士の先祖返りの "リアンシエント" の最終形態を魔術で再現しようとしてた研究者や実験体がみんなどうなったか知らないわけじゃないでしょう?)


(ああ、みんなそのパワーとスピードに身体が付いていけずに生死を彷徨う羽目になるな)


(つまり、体内でソウルアーツ使って強化するってのはソレと同じ事なのよ~)


む、確かにそうか。人間の身体ってのは頑丈に出来てはいるし鍛えれば頑丈になるが、全てが頑丈になるわけではない。

内臓、循環器、脳、なんてのは物理的な鍛えようがなく、あり得ないオーバースペックで動き出せば、重力いわゆるGって奴の影響でダメージを一気に受ける。

車でもそうだ急ブレーキなんてすれば別に何も当たって無いのに凄い衝撃があるだろう?音速で飛べる戦闘機クラスになるとブラックアウトと言われる現象になり視力をうしなったり気絶したりするのである。

つまりはそういう事だ。その急加速や急停止の重力が起こす衝撃に耐えられる構造を持った身体でなければ自滅するだけである。

クリスティアがなんら危なげなくやっていたからすっかり忘れていた。

そう考えればクリスティアの急速な消耗はそれらに対する体の対応で一気にバテてしまうのか。


(なるほどな。つまりソウルアーツはジーニィ以外では使い物にならないのか)


(そうでもないわよ~)


(何?何か使い道があるのか?)


(そのそも、ソウルアーツは "対大いなる災い兵装術" よ。ジーニィは元々神兵の一族、ソウルウェポンという "対大いなる災い兵装術 " を持っているからああいう使い方をしているだけであって本来の使い方ではないわ)


( "対大いなる災い兵装術" ・・・。ソウルアーツとソウルウェポンにそんな秘密があるとは思いもしなかったな。で、本来の使い方とは?)


(物に付与する術よ。ついでに言えばソウルアーツ関係はこの世界に存在している、スキル・魔法システムに含まれないから使う時の制御は全て自己責任ね)


(物か、つまり武器や防具って事だな。ふむむ、だとすると俺には余り意味がなさそうだな)


(そうね~、そもそも "対大いなる災い兵装術" だから、"光切兼忠" みたいな概念武器で普通の相手に使うのはそこまで効果はないわね。だけど、物は空気もでもいいのよ?)


(あーなるほどな。気弾の様に使えるって事か。だが魔法使えるのに意味あるのか?)


(ふふふ・・・ソウルアーツの恐ろしさは、ソウルアーツはソウルアーツでしか相殺出来ないって事よ。そしてダメージは肉体だけでなく魂に直接ダメージを与えられる)


(なんと・・・つまり、ウッカリすると私は、あの時クリスティアに殺されてたかもしれんのか・・・、恐ろしいな)


(あの時?ああ義姉を決めるときね。あの子がそこまで知っているかは不明だけど、それだけ譲れない事だったんじゃない?)


(なるほどねぇ。どちらにしても今後ソウルアーツは必要か。特に防御の意味では)


(そうね、ウッカリ直撃すれば魂が消失しかねないわ。突然死したくなければ守る為に最低限はないといけないわね~)


(そうだな、しかし、コレを直撃寸前に展開するとか、戦闘中展開し続けるってのはかなり難しそうだな)


(何事も練習ね~。ま、今時ソウルアーツで攻撃してくるのなんてジーニィだけだから一生使わないかもしれないけれどね)


(そうであればいいけどな)


まてよ、物に付与できるか・・・。可能ならば攻撃方法として一つ使い勝手のいい奴があるな。

まぁ今、直ぐに使う必要もなさそうだからのんびりやるか。


そんな分けでソウルアーツの秘密もわかった。

いやいや今回ばかりはリリィに感謝だな。あのままソウルアーツ使ってたら自滅して死んでたかもしれん。


そうそう、それとは別にポシェットに面白い機能を見つけた。今まで全然気が付かなかったが、ポシェットには入れた装備品をクリーニングする機能があるらしい。

試しに、クリスティアの血で汚れた服に使ってみたら綺麗さっぱり汚れが落ちていた。メッチャ便利だった。

メイド服|(?)は一着しかなかったので毎日洗わずに着るのは嫌だなと思っていたし、今は宿屋の女将が多少の洗濯物ならしてくれるので良かったが今後旅をするには自分でやらなきゃいけないのも面倒くさいと考えていた所だ。

さらに使えるのがポシェットの中は時間が止まっているようなので普通の食べ物をそのまま入れておいても全く問題なかった。

ただ、取り出しした時に失敗すると地面にぶちまけることになるので何か容器にしっかり入れとく必要がある。

そんな事あったので、よくよく調べてみるとポシェットの使える機能はまだあった。

特に装備品なんかは、個別に設定をしておけばポシェットの近くなら転送する位置をある程度固定できた。これは凄い便利だ。

武器なんかは全て設定必須だろう。突然の襲撃への対処は可能な限りしておきたい。

そして逆に調べるうちに、このポシェットの判定の謎も生まれた。

このポシェットには生きた物は入れられないのだが、明らかに微生物がいるであろう水や土、まだ生きているはずの取ったばかりの植物は入れられるのである。

あととったばかりの植物についていたテントウムシなんかは、入れられなかった。入れる際にメガネにマーキングが映り指定してくる。

これらの事をリリィに聞いてみたが、よくわからないと言われ、(どうせ神が作った物だから考えても無駄よ)と一蹴された。

ふーむ、本当に神とは面倒くさい奴である。

そんなこんなで、気が付けば三日間はあっという間に過ぎていった。

もちろん毎日クリスティアの所にも通った。

クリスティアの回復は驚くほど速く、移動する前日には普通に会話が出来るほどだった。

侯爵の定例会についていくと話した時は寂しそうにしていたがこの事件の真相を掴んできてと鼓舞してくれた。




ここのサイトのカウントによれば、このお話、ようやく10万字突破しました。

最低限のライトノベル一冊分の文字数だそうです。

実は丁度10万字あたりでこの連続殺人事件編を終わらす予定でしたが収まり切りませんでした。

そんなこんなで次回、第二十五話 聖女・・・?

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