第九話 ノア先生のレメゲトン講座
第九話 ノア先生のレメゲトン講座
その夜、宿屋に戻り夕食を食べ共同風呂に入ってから、レメゲトンを整理する。
便利すぎるレメゲトンではあるが何でもできるわけではない。
レメゲトンで魔術、魔法陣を使うには既にデータとして保存されている物を起動できるようにスロットと呼ばれる領域にセットしなくてはいけない。
魔術によって必要スロット数は違い、現状のレメゲトンでは最大空きスロットは12なので12も使う様な大魔術だと他の魔術が一切登録できなくなる。
もちろん本職が魔術師であるのならばレゲメトンを使用しない魔術と使用する魔術に分ければなんら問題はないが、私の様にレメゲトン頼りの魔術使いでは12スロットを全て一つの魔術で埋める事はまずない。
ちなみに、"餓喰の魂塊・改"は3スロット、"アイムストーン"、 "フライト" は両方とも1スロットを使用する。
今回、有り難いことに魔法、スキルとして "エアロウイング" "イグノアハイド" が使えるのでスロットから削除し空きを増やすことができる。
そしてそこに魔力ブースト系の魔法陣がまとめられたセットをスロットにいれる。
さて、これでスロットの整理はとりあえず終わりだ。これなら重ね掛けをしなければ今セットされている全魔術を同時につかってもリソースは足りるだろう。
レゲメトンはリソースも重要だ。パソコンでいうメモリの様な作業領域みたいな物だが、こいつに対応できるだけの空きが無ければ魔術は発動しない。
そして厄介なのは、同一の魔術を同時に使おうとする時だけ、必要リソースの指数が数の分だけ上がるのだ。簡単に言えばこんな感じである。
1つだけ発動させる時の "餓喰の魂塊・改" が仮に5だとすると、それの使用リソースは5の1乗で5なのだが、
2つ同時に発動させるとすると、"餓喰の魂塊・改" の1個あたりのリソースは5の2乗で25にかわり、それが2個なので50必要となる。
3つも同じ感じに増え、5の3乗が3個いるので3個で375も必要になる。
なので1つでは大したことないブースト魔法陣も同一の魔法陣を5回重ねするとリソースが一気に膨れ上がり6個目は流石にリソース不足になる。
そんなわけで魔術と魔法を両方同時に使えるようになる事からも、当分の方針は魔術を魔法に変換させる事を優先した方がいいだろう。
レメゲトンは編集中に魔術は発動できないので、戦闘中に編集することになれば大きな隙になる。だが魔法で時間を稼げるなら大幅に戦略が広がる。
剣スキルとかは、使いながら適当にってところか。どれが対応してスキルに変化する技かぶっちゃけ見当がつかない。
それに、ちゃんと使いこなせれば "光切兼忠" の性能が圧倒的なので別に今までの使い方で問題は一切ない。
つまり魔術を魔法に変換させるほうがメリットが非常に大きいので技より魔法優先という事だ。
そうして私は明日試してみたい魔術をちょいと改造し、セットをしてから眠りについた。
次回、ようやく事件の始まりです。それではでは。




