遠原嘉乃さん(厳さん)に聞いてみた
著書
『騎士団付属のカフェテリアは、夜間営業をしておりません。1-2』
『化けてます こだぬき、落語家修業中 』
作者 小説家になろうページ
http://mypage.syosetu.com/266947/
「まずはお名前をお願いします」
厳と申します。
書籍作品においては、遠原嘉乃というペンネームを使用しています。
「書籍化作品までにどんなジャンルの作品を書かれていましたか?」
短編が多かったです。
それは大学時代、文芸部に所属していたためです。
部誌に載せるためには短いものでなければならなかったので、長いものでも一万字以内でした。
その影響もあってか、あまり長い小説を書いた経験がありませんでした。
「デビュー作と、その経緯など。どのような形でデビューが決まりましたか?」
『騎士団付属のカフェテリアは、夜間営業をしておりません。』がデビュー作となりました。
あげた短編がなぜか予想以上の高ポイントをとったため、せっかくだからとなろうコンに応募をしたのがきっかけです。
ちなみに書籍化したら一冊十万字程度必要なんですが、そんな字数を書いた経験がなかったため、書き下ろしのとき、大変でした。
「デビュー作を書き始めた時、ぶっちゃけ今みたいな人気がでると思っていました?」
ありませんでした。
「どんな点を売りにしようと思って書きましたか?」
本当に何も考えていませんでした。
「周囲の評価、評判は、その売りと一致しましたか?」
何も考えていない状態だったので、一致していません。
「普段から、面白いものを書くためにどんな工夫をしていますか?」
『猿の惑星(猿が支配階級でひとが奴隷だったらという物語)』のように、大きな嘘が前提の物語が好きなので、「もし〜だったら、面白いのに」ということを基本に考えて書いてます。
「読書はどれぐらいの頻度で読んでいますか? 月に何冊ぐらい」
週二〜三冊くらい読むので、月に十二冊くらいでしょうか?
最近は実用書や資料に使う本が多いので、小説はあまり読めていません。
「読書量は書く際の面白さに比例すると思いますか?」
思いません。
むしろ、面白さは書き手がどれくらい『物語』に没入したかによると思います。
それが小説であれ、映画であれ、漫画であれ、ひととの関わりであれ、妄想であれ、書き手が没入した深さによると考えてます。
「どんな本がお勧めですか?」
デザイナーが企画について書いた本です。
ビジネスコーナーで自分に合う本を読めばいいと思います。
「新しい価値の提供」という意味では小説家もデザイナーも一緒だと思うので、参考になるはずです。
なろうでヒットしている作品も「新しい価値の提供」をしているから、人気のあるんだといつも勉強させてもらっています。
一冊目の『騎士団付属の〜』はまぐれだったので、二冊目の『化けてます こだぬき、落語家修業中』からは意識して書いたという経緯もあります。
「面白いものを書くために必要な質って何が考えられますか?」
冷静な分析のうえに立った勢い。
良質を求めて書き出すと、失速することが多いと思うので、荒削りでも熱いうちに叩き切った方が面白いものができると思ってます。
「デビュー後の今、デビュー前の自分にアドバイスするとしたら、どんなことを言いますか?」
短編しか書いてこなかったことを反省しなさい。
あと筆をもっと早くしなさい。
デビューの経緯もあって、他の作家さんと比べ、なろうにて連載をした経験が薄いのが弱点だと思っています。
「どんな環境で書いていますか?」
evernoteというクラウドメモサービスを使って書いてます。
通勤が一時間ほどあるので、その間にスマホで大まかな下書きを書きます。
帰宅してから、パソコンで下書きをもとに文章に直しています。
「どうやってネタを考えているの?」
ご飯を食べている間に、テレビでドキュメンタリーや旅行ものをよく見て、ネタを仕入れてます。他によく見ると言えば、関西ローカルのいわゆる「大阪のおばちゃん・おじちゃん」が出ているものもよく見ます。色々と勉強になります。
あと、通勤の合間に見かけたもので、ネタを作っています。季節の移ろいがネタになることが多いです。
「自分の中で小説の書き方の軸は決まってますか?」
キャッチコピーやキーワードを軸に、物語を展開しています。
そして普段小説を読まないひとに、あらすじを一行で説明して「おもしろそうだな!」と思ってもらえるようにしています。
「読書以外の趣味と、その趣味が作品へ影響している可能性はありますか?」
食事をすることが好きなので、そこらへんが作品に影響していると思います。
あと旅行ですね。見たもの、触れたものが、作品の端々に出ています。
次回更新は未定です。
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