赤巻たるとさんに聞いてみた
著作
『ディンの紋章 ~ 魔法師レジスの転生譚 ~』1,2巻 以下続刊
2015/2/25 第3巻 発売決定!
小説家になろう 著者ページ
http://mypage.syosetu.com/195765/
「まずはお名前をお願いします」
赤巻たるとです。
「書籍化作品までにどんなジャンルの作品を書かれていましたか?」
本格派戦国時代モノとか書いてました。
もちろん舞台はリアル日本です。
5、6行で魅力を紹介しますと、
主人公が殺人ネズミ花火で敵軍を蹴散らしたり(舞台は戦国時代)、
猫耳の妖術師が幻覚を敵に見せて無双したり(舞台は戦国時代)、
防衛戦で推定2km級の板を城郭から敵陣へ倒して道を作ったり(舞台は戦国時代)、
天下分け目の戦いに勝った後、出会ってきた人に見送られて日本へ帰還するという、
とても合理的かつ史実的な歴史考証を盛りこんだ作品ですね。
戦国時代らしく、勝負の決め手はスタンガンでした。
「デビュー作と、その経緯など。どのような形でデビューが決まりましたか?」
受験からの逃避願望を糧にして、ディンの紋章という作品を書き始めました。
連載開始からしばらくして、複数の出版社様に書籍化のお誘いをいただき、
最初にお声掛け頂いたMFブックス様から出版するに至りました。
人生何があるかわかりません。
ロリババァ神に感謝する毎日です。
「デビュー作を書き始めた時、ぶっちゃけ今みたいな人気がでると思っていました?」
思っていませんでした。
ただ完結させることを目標に置いていた気がします。
「どんな点を売りにしようと思って書きましたか?」
主人公がしっかりした人に甘える物語を意識しています。
そのため、精神的に歳上な女性や、おねショタの構図が良く登場します。
「周囲の評価、評判は、その売りと一致しましたか?」
嬉しい事に、全国の年上ヒロイン好きの方々から褒められることが多いです。
年下ヒロイン皆無ですので、そういった方々に好感を持って頂けているのかと。
「普段から、面白いものを書くためにどんな工夫をしていますか?」
湧いてきたアイデアを逃さないようにします。メモ必須。
あと、アイデアが湧きやすいよう読書やアニメ視聴をしています。
「読書はどれぐらいの頻度で読んでいますか? 月に何冊ぐらい」
月5冊くらい。
高校時代より読書量が落ちていますので、もっと読んでいきたいです。
「読書量は書く際の面白さに比例すると思いますか?」
思います。
ハングリー精神を持って読書をしている人は、発想の下地と厚みからして違います。
ですが、なかには少ない読書量で面白い作品を書かれる方もいますね。
これは「勉強量は試験の点数に比例すると思いますか?」という質問に近いと感じます。
勉強量が多い人ほど高い点数を取りやすいですが、
なかにはほとんど勉強していないのに高得点を取る方がいらっしゃいますね。
人はそれを天才と呼びます。
「どんな本がお勧めですか?」
執筆に詰まった時は心を動かすハートフル物語。
平時はロリババァが登場するコメディ小説がお勧めです。
「面白いものを書くために必要な質って何が考えられますか?」
時間ですね。
考える時間、書く時間、見直す時間。
経験上、時間と質は正比例します。
「デビュー後の今、デビュー前の自分にアドバイスするとしたら、どんなことを言いますか?」
「金の出し惜しみは生涯の損失。
人生の転換期で出し渋らないこと、一生後悔するから。
ゆとりなき生活に執筆は介在し得ない」
思いっきり私信で申し訳ありませんが、思いっ切り言ってやりたいです。
「どんな環境で書いていますか?」
床に座布団を敷いて、ちゃぶ台みたいな机で書いてます。
おかげで首と肩と腰が3点ロックされ、悲鳴の毎日です。
職業病待ったなし!
「どうやってネタを考えているの?」
ネタ出しには二つの方法があります。
一つは内なるインスピレーションの思いつきに任せる方法。
もう一つは既存のネタを元にオリジナルのネタを仕上げる方法。
前者はネタを考える時間を確保するため、
寝る前の瞑想や読書の時間を増やします。
後者はネタを秀逸なものにするため、
多くの要素や発想を追加して差別化を図ります。
「自分の中で小説の書き方の軸は決まってますか?」
最初にプロットを組み上げ、それに沿って会話文を書きます。
次に情景を想像しながら地の文を書きます。
最後に全体を見なおして、展開や表現の違和感を潰していきます。
シンプルですが精度もスピードも安定するので、書き方は決めています。
「読書以外の趣味と、その趣味が作品へ影響している可能性はありますか?」
人との交流が趣味ですね。
面白い方と遊んでると、不思議とキャラクターを作る時の奥行きが広がります。
本を読むことと同じくらい、多様な価値観を持つ人との交際は肝要であると感じます。
価値観や発想の違いは、それだけで面白いしネタになりますからね。
次回はカルロ・ゼンさんの予定です。