裏切るとバラされる
ベゼグルフはロべルイドとアラクネスを眠らせると人間の姿になりレンヴィーノの所へと向かうのだが……。
「これでいい。暫く二人共、目を覚まさんだろう。さてと楽しめる場所に行くか……色々と聞きだしたしな」
あれからベゼグルフはロべルイドとアラクネスからセアネシェレのことやレンヴィーノについて聞いたあと睡眠の魔法を使い二人を眠らせる。
その時、アラクネスだけは強力な眠り魔法を使った。そうアラクネスは魔族のため弱い魔法じゃ駄目だと思ったからである。
その前にと思いベゼグルフは手を真上に翳した。
《現と異 真と反 擬なる姿 我、命じる 人間の姿にしろ!!》
魔族語で詠唱すると掲げていない手で、パチンッと指を鳴らした。すると翳している手の真上に魔法陣が現れて、スッとベゼグルフの体を通り降下する。
真下に来たと同時にベゼグルフの体が光って瞬時に人間の姿へと変化した。
その姿は誰もが見惚れてしまうほどのイケメン。サラサラなのは変わらないが濃い黄緑がかった銀髪、魔族の時と逆である。
見た目も二十代前半にしかみえず優しい顔だちだ。まあ性格が、とんでもないのは変わりない。
「これでいい。人間として行動するなら姿も変えないとな。それと能力も抑えておかないと気づかれる。まあレンヴィーノ辺りには気づかれるかもしれんが」
手を眼前に翳し魔族語で詠唱し始めた。
《異なる場所 空間の狭間 現なる場所 我、命じる 思う者が居る場所の近くへ繋げろ!!》
翳した手の先に魔法陣が展開され空間に亀裂が入る。その亀裂は瞼を開けるように空いた。
「フッ、復活したんだからよ……魔王なんかに構ってられるか」
そう言い放つと別の場所に向かうため空間の亀裂を潜る。その後、スッと亀裂は瞼を閉じるように塞がり消えた。
✦*✦*✦
ここはジンフェルスの住まいだ。外は暗い。しかし夜が明けるようで少し日は昇りつつある。あれから数時間が経ちセアネシェレとレンヴィーノとエミネデウスは荷物を纏めると、ここに来ていた。
「遅かったな」
「ジンフェルス、オレだけならすぐこれる」
「あーそうだったな……悪かった。そういえば三人共、なんで名前を短縮してるんだ?」
セアネシェレ達が名前を短縮して呼び合っていたためジンフェルスは不思議に思いそい問いかける。
「その方が常に呼び易いからですわ」
「なるほど……それなら俺もジンって呼んでいい。その代わり俺もセアネ、レン、エミネって呼んでいいか?」
「……なんで、お前に略されて呼ばれなきゃいけねえんだ?」
なぜかレンヴィーノはジンフェルスに対して厳しいようだ。これって、ジンフェルスがレンヴィーノの育ちは良いと言ったことと関係しているのだろうか。
「私は構いませんよ。それよりも、なぜレンはジンが略して呼ぶことを嫌がるのですか?」
「……それは種族間の問題だ。悪い……それ以上は言えねえ」
「まあ、そうだろうなとは思ったが……聞いてみただけだ。そういえば国王さまが心配していたぞ」
それを聞きレンヴィーノの顔からは大量の汗が流れ落ちる。
「そ、そうか……何千年も……顔を出して居ねえからな」
「レン? 顔色が悪いですよ」
「いや、エミネ……大丈夫だ。そうだな……仕方ねえ。ジンフェルス……いや、ジン。レンと略すことを許す」
まるで位の高い者が下の者にするような物言いだ。
それを聞きセアネシェレとエミネデウスは不可解に思った。
「もしかしてレンって……」
「それは……」
そうレンヴィーノが言いかけた直後、扉付近の空間に亀裂が入る。
「……!?」
レンヴィーノとジンフェルスは瞬時に気づき身構え亀裂から出てくる者を睨み付けた。
「どういう事だ……転移以外の異空間魔法を使うのは魔族だけしかいねえ」
「ああ……だが魔族の気配はしない」
それを聞きエミネデウスは警戒し身構える。
また魔族が来たのかと思いセアネシェレは身を震わせた。
それぞれが警戒する中、人間の姿のベゼグルフは頭を抱え空間の亀裂から出てくる。
「久々すぎて、しくじったか。まさかレンヴィーノの間近に出るとはな」
「お前……この気配は、ベゼグルフ!?」
「ああ……久しぶりだな竜人国のプリンス」
そう言われレンヴィーノは一瞬で石化した。
読んで頂きありがとうございます(=゜ω゜)ノ
うわあぁーレンヴィーノの正体が、よりにもよってベゼグルフの口から明かされたぁ~Σ(・ω・ノ)ノ!
そうだね……レンヴィーノの性格じゃ自分の口から言いたくないよなぁ。でも、なんでベゼグルフは知っていたのか?
まあ次話で分かると思われる(´艸`*)
と、いう事で……(#^^#)
では、次話もよろしくお願いします(^^♪




