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聖剣と勇者と断罪と〜女の私が抜いてしまいました!大変です……どうしましょう(泣き)!?〜  作者: みけ猫 ミイミ
第一章《イオヌス国編》

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異空間から現れし者

レンヴィーノはセアネシェレがエミネデウスの方へ向かっていることに気づき……。

 暗がりの中セアネシェレは黒服の男に気づかれないようにエミネデウスの方へ向かっていた。


(大丈夫……うん、私ならできる)


 自分に言い聞かせ勇気を振り絞る。


(セアネ、目覚めたのか。コッチに向かっているみたいだが、もしかしてエミネの所に……。そうなら気づかれるとまずいな)


 そう思いレンヴィーノは黒服の男の視界をセアネシェレの向かう先から逸らすために横に移動した。


「なぜ動いた?」

「只単に移動してえからだ。どうしようがオレの勝手だろ」

「確かにそうだ……まあいい。それはそうと、なぜ攻撃してこない?」


 レンヴィーノが攻撃してこないため黒服の男は不思議に思い問いかける。


「これでも理性を保ってるんだ。お前を殺すのは簡単だが、それだと何も聞きだせねえからな」

「なるほど……そういう事か。まあ話せることなら構わんが」

「それは助かる。世界を変えるって言ってたな。まさか魔王を復活させようなんて思ってるのか?」


 そう問われ黒服の男は、ニヤッと笑みを浮かべ口を開いた。


「エミネデウスにも話したが……私は魔王か、それに匹敵するような存在を探しているのだよ」

「世界を破壊したい訳か、めでてえ頭してんだな。言っておくが、お前まで消えるんだぞ」

「フンッ、私は消えるつもりなんてない。だから探しているんだからな」


 さっきまでの怒りが一変し呆れ果てレンヴィーノは頭を抱える。


「世界をリセットできる存在をみつけても、お前のいう事なんて聞かねえと思うぞ」

「なぜ断言できる?」

「昔、間近で魔王をみてるからだ。あんなもんを、お前ごときが手なずけられる訳ねえ」


 馬鹿にされたような気持になり黒服の男は苛立ち顔がひきつった。


「覚醒する前にみつけるつもりだ」

「なるほどな……まあ無理だ、やめておけ」

「フンッ、やる前から諦めるつもりはない」


 それを聞きレンヴィーノは再び途轍もない覇気を全身から放ち黒服の男を睨んだ。

 脅威を感じ黒服の男は動けなくなる。


「やっぱり無理だ。このぐらいで動けなくなるんじゃな」


 そう言いレンヴィーノは全身から放っていた覇気を抑えた。


「クッ……私は諦めん。それに協力者もいるんでな」

「それは誰だ?」

「言うつもりはない」


 ムッとした顔でレンヴィーノは黒服の男をみる。

 そして黒服の男の襟を掴もうとした。その時……いきなり空間に、ピキッと綺麗に亀裂が入る。

 咄嗟にレンヴィーノは、そこから離れた。そう亀裂の先……異空間から出てこようとする者を警戒したからだ。


(この匂いは……まさか、なんでここに……)


 空間の亀裂を睨みレンヴィーノは身構えていた。

 スッと空間の亀裂は上下に開き女性らしき姿がみえてくる。それは、どうみても人間じゃなさそうだ。


「アラ、レンヴィーノじゃないの……伯爵を迎えに来たら貴方に逢えるなんて感激だわ」

「アラクネス……なんで、お前がここにいる!?」

「そんなに怒ったような言い方をしなくてもいいじゃない……昔なじみだしさぁ」


 ブンブンと首を横に振りレンヴィーノは顔を青くし後退りする。


 この女性はアラクネス・ベルゼフェス、年齢不詳。人間ではなく魔族だ。

 緑と黄色の半々の髪色で見た目だけなら綺麗なお姉さまなのだが魔族なだけに残虐で性格は非常に悪い。

 レンヴィーノはアラクネスを知っているようだが、どういった関係なのだろうか。


「オレが、お前と何時なかよしになった?」

「えー酷いわ。あんなに激しかったのにいぃ~」

「……勘違いするようなことを言うな! 確かに、お前とは激しい戦いをした……それだけだったよな。だが生きてたとは厄介だ」


 クスッと笑いアラクネスは、ユックリとレンヴィーノへ近づいてくる。


「安心して今日はレンヴィーノ、貴方と戦う気なんてないわ。それよりもワタシは、あの勇者が気になっているのよね」


 そう言いアラクネスはセアネシェレへ視線を向けた。


「どうするつもりだ!? いや、お前をセアネには近づけねえぞ!!」


 獣のような猟奇な眼光でレンヴィーノはアラクネスを睨んだ。

 高笑いをするとアラクネスは黒服の男をみる。


「失敗したみたいね。まあ、ここにレンヴィーノが居たのでは無理。それじゃあ、そろそろ戻るわよ」

「すまない……邪魔さえ入らなければ」

「それはいいわ。それよりもベゼグルフが話をしたいそうよ」


 それを聞きレンヴィーノは驚いた。


「アイツも生きてるのか?」

「ええ、生きていると云うか復活したが正解ね」


 そう言ったあとアラクネスは黒服の男にくるように促す。

 黒服の男がそばまでくるとアラクネスはレンヴィーノに手を振り異空間の中に消えていった。

 その後、何もなかったように亀裂は綺麗になくなる。

 それをなす術なくみていることしかできずにレンヴィーノは「クソッー」と叫び悔しさのあまり地面を思いっきり蹴った。

読んで頂きありがとうございます٩(^‿^)۶


なんと異空間からアラクネスという魔族が現れた。黒服の男を迎えにきたらしい。そうなると黒服の男の協力者とは魔族。それにアラクネスはレンヴィーノを知っているみたい。

ていうかレンヴィーノは、なぜ攻撃しなかったのか? いや、できなかっただけだ。魔族と真面にやりあえば町を破壊しかねない。

だからアラクネスが攻撃を仕掛けてこなかったため自ら動かなかったのである。

だいぶ役者が揃ってきたが、この先どうなるのかな?σ(^_^;)


と、いう事で…… o(^_-)O


では、次話もよろしくお願いします(^O^)

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