プロローグ④❈協議と家族の覚悟
城の執務室では国王と大臣と三帝騎士の三人がセアネシェレのことで協議し合っていた……。
ここは執務室。
あれからカイノヴィスとミュハルドとオルカリックとバンベルとエミネデウスは協議を続けていた。
「それが神の導きし者であっても女を勇者と認めるのは反対です!」
「オルカリック、貴方は神に逆らうのですか?」
「おい、エミネデウス。それは違うんじゃないのか? 俺たちは神を信じてる。だが、その前に国を護ってるんだ。その国の掟も守れないでどうする!」
そう言いバンベルは険しい表情でエミネデウスをみる。
「バンベルの言う通りかもしれぬ。だがな……神に逆らうという事は国にも影響しかねない」
「うむ、ミュハルド……そうだな。だから悩んでおる」
「陛下……一つ提案なのですが――……」
そうエミネデウスは言い、とある提案をした。
それを聞き四人は、しばらく悩んでいたが納得する。
「そうだな……それしかない。だが、それをするという事は処刑を遂行することになる」
「ええ、そうなります。ただ……その後、どうすればいいでしょうか?」
「エミネデウス、そうだな……ではこうしよう」
そう言いカイノヴィスは何をするかを説明した。それを四人は聞いている。
✦*✦*✦
ここはラルリャーク邸でセアネシェレの家である。
辺りは既に日が沈み暗くなっていた。
現在、屋敷内の一室では母親のセリカネーシャと姉のハルニアスが城から届いた書状をみて頭を抱えている。
そうそこにはセアネシェレのことが書かれていたのだ。
「ああ……なんてことでしょう」
「お母さま、ですが……なぜセアネが聖剣を抜いたのでしょうか?」
「書状には神のお告げのままに抜いたと書いてあります。ただ、そうであっても断罪には変わりないという判断らしいわ」
そうこう二人が話していると険しい顔をした男は慌ただしく部屋に入ってくる。そのあとから気弱そうな男が入ってきた。
「どういう事だ! セアネは本当に聖剣を抜いたのだな?」
この男性はセアネシェレの父親でハシェルト・ラルリャークだ。
「そうなのです。なぜこんなことに……」
そう言いセリカネーシャは泣きながら城からの書状をハシェルトにみせた。
その書状を受け取るとハシェルトは読み始める。
「……この家に大罪者を出すとはな。だが、この書状には内密に話したいことがあるから家族全員で城に赴けと」
「父上、どういう事でしょうか? セアネが大罪を犯したのは間違いありません。もしかして、この家の処遇についてなのでは……」
この気弱そうな男はセアネシェレの兄でハスティルス・ラルリャークだ。
「そうかもしれぬ……セアネシェレは、なんてことをしてくれたんだ」
「お父さま、そうかもしれません。ですが、セアネシェレは抜きたくてそうしたのでしょうか?」
「ハルの言う通りだな。だが……この国の掟に背いた事実は変わらん」
そう言いハシェルトは眉間にシワを寄せ無作為に一点をみつめる。
「フゥー……仕方ない。これも神の思し召しなら覚悟を決めるしかないか」
そうハシェルトに言われ三人は頷き覚悟を決めた。
その後、早急に城に赴くため各自したくを整える。
そして四人は馬車に乗り屋敷を出ると城へと向かったのだった。
読んで頂きありがとうございますo(^▽^)o
協議の結果、何か意見が纏まったみたいですが……いったい何をしようと云うのでしょうか?
そして、なぜセアネシェレの家族全員を城へ呼びつけたのか?
さて謎が増えてきたぞ〜( ̄∀ ̄)
これからどうなって行くのか?
作者にも分からぬwww
と、いう事で……\( ˆoˆ )/
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)