表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖剣と勇者と断罪と〜女の私が抜いてしまいました!大変です……どうしましょう(泣き)!?〜  作者: みけ猫 ミイミ
第一章《イオヌス国編》

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/61

絶望感と罠と正体と

セアネシェレは自分の不甲斐なさに絶望していた……。

 ここはバルフォードの町にある民家が立ち並ぶ路地裏。その近くには古びた建物がたっている。

 建物内には誰も住んで居ないのだろうか壊れた物が散乱していた。ここには三部屋あり全ての窓ガラスが割れている。これでは外から丸見えだ。

 この建物は地下に隠し部屋があり綺麗に掃除されている。部屋の中には水色でミディアムヘアの女性が一人立っていて誰かを見張っているようだ。

 そう、そこには布で口を塞がれ拘束されているセアネシェレがいた。


「これが勇者? 覚醒前なんだろうけど、どうみても只の世間知らずなお嬢様にしかみえない」


 床に横たわりセアネシェレは心で頷き聞いている。


(私もそう思います。簡単に捕まってしまう勇者なんてあり得ませんもの。だけど事実、私が勇者なのですよね。情けない勇者だけど、そんなことを言っていられない。

 自分の力でなんとかしないと。これも私にとって試練なのかもしれませんし。ですが、どうやって逃げたらいいのかしら?)


 思考を巡らせるも何も浮かばずセアネシェレは自分の情けなさに絶望した。


 ✦*✦*✦


 場所は宿屋のセアネシェレが泊まっていた部屋に移る。

 魔導書を閉じるとエミネデウスはバッグに仕舞った。


「解読できました。あとは結界と罠を解除するだけです」

「そうか思ったよりも早かったな」


 そう言ったと同時にルゼバスは即座にダガーを持つと隙だらけのエミネデウスの背中へ目掛け渾身の力を込めて突き刺す。

 するとエミネデウスの背中に魔法陣が現れダガーは音もなく砂になり崩れ落ちる。……静寂なる狂気とは、こういう意味でもあったのか(汗)。


「なるほど……そういう事ですか。あーあ、また全身に罠の魔法を仕掛けておかないといけませんね。これって結構……面倒なのですよ」


 既に腰のレイピアを抜きエミネデウスはルゼバスの喉元スレスレに寸止めしていた。流石は元三帝騎士の一人である。

 余りにもエミネデウスの動きが速くルゼバスはみえなかったため回避できなかった。それだけじゃない一歩でも動けば喉を突かれると思ったから余計にだ。

 顔が青ざめて汗を大量にかきルゼバスは今にも失神しそうである。


「さて、どうしましょうか? 殺しても良いならば事は、すぐに済みます。ですが、それをしてしまえば何も分からなくなってしまう」


 どうしようかと思いながらエミネデウスは悩んだ。


「凄いわね……そんな罠が体に仕掛けてあるなんて。流石は国を護っていたトップススリーの一人」


 そう言いながらハルナシアは部屋の中に入りエミネデウスのそばまでくる。


「ハルナシアさん、この件に貴女も関係しているのですか?」


 凍てつくような鋭い眼光でエミネデウスはハルナシアを睨んだ。


「いいえ、アタシは関係ないわ。それに音を聞きつけて来ただけですもの。何があったのかさえ分からない状態なのよね」

「じゃあ、なぜレンに嘘を言ったのですか?」

「あー気づいちゃったのね。だけど、こうするしかなかったのよ。本当に信用できるかも分からなかったから」


 腰に下げているバッグの中からハルナシアは縄を取り出すとルゼバスを縛った。


「縄……用意がいいのですね」

「まあ、そうね。仕事柄、何時も持っているのよ」

「仕事? いったいハルナシアさんは何者なのですか?」


 不思議に思いエミネデウスはハルナシアを凝視する。


「なるほど……この国に雇われた闇の傭兵か」

「ええ、ルゼバスさん……そうなるわね。まあ……正式な名称は暗部なのだけど」

「暗部ですか。そのため使えそうか……信用できるかを試したという事ですね」


 コクッと頷きハルナシアはセアネシェレのベッドに視線を向けた。


「セアネシェレが居ないわね。という事は攫われたってことかぁ。レンヴィーノには、なんとなくにおわせておいたけど回避できなかったようね」

「じゃあ、レンに声をかけたのって……」

「そうよ……遠まわしだけど誘拐犯が未だに居ることを伝えたかったのよ」


 それを聞きエミネデウスは自分が警戒しすぎたせいだと思い悔やんだ。


「私のせいです。警戒などせず……あの時、普通に話していれば」

「どうかしら? どんな状況だったか分からないけれど、まだ勇者として覚醒していないセアネシェレが捕まるのは避けられなかったかもしれないわ」


 そう言われるもエミネデウスは今までない失態に堪えられず苦痛の表情を浮かべる。

 その後もエミネデウスはハルナシアに宥められていたのだった。

読んで頂きありがとうございます(^^)/


流石はエミネデウス。余裕でルゼバスを……って言いたいけど( ̄▽ ̄;)

ハッキリ言って自分の体にトラップ魔法をかけておくって……。まあ発想は何処からかだけど……敢えて言わんσ(^_^;)

でもルゼバスさんが共犯者? 犯人だったとはね。

ハルナシアは只、誘拐犯を捕まえるために動いていただけだった。でもレンヴィーノとエミネデウスを騙したのは間違いないからあとで何かあるのか?

んー忘れて書かないかもなので余計なことは口チャックしておきます( ̄▽ ̄;)


と、いう事で……*\(^o^)/*


では、次話もよろしくお願いしますヽ(*´∀`)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ