深夜の話し合い
レンヴィーノはエミネデウスの部屋で話をしていたが……。
ここは宿屋のエミネデウスの部屋。ここにはエミネデウスの他にレンヴィーノがいる。
四角いテーブルを挟み二人は椅子に座って話をしていた。
「こんな遅くに夜這いですか?」
「……。安心しろ……そんな趣味はない」
「では、いったいなんの用でしょうか?」
警戒していたがエミネデウスは残念と思い溜息をつく。……何を期待していたのだろうか(汗)
「まあいいか。さっきハルナシアと会っていた。そこで頼まれたんだが」
「好きです、付き合ってください。とでも言われたんですか?」
「ふざけてんのか?」
それを聞きエミネデウスは、クスッと笑いレンヴィーノを見据える。
「ふざけてはいませんが。只……あり得なくもないかと思いまして」
「そんな訳ないだろ。ちゃんと話を聞け!」
「そうですね。それで何があったのですか?」
レンヴィーノは話しづらそうだ。だが、なんとか会話を戻し説明する。
「なるほど……この国で他の国同士による戦争が起きる。それを止めるためハルナシアさんに頼まれたという事ですね」
「ああ、そういう事だ。恐らくオレだけだと両国を潰しかねない。だからエミネに協力をと思った」
「それならそれで良いのでは? その方が手っ取り早いと思いますが」
アッサリとんでもないことをエミネデウスが言ったためレンヴィーノは顔を引きつらせ仰け反った。
「そんなことをしたらオレがお尋ね者になる! それだけは勘弁してくれ……」
「これは驚きです。レンは思ったよりも小心なのですね」
「思ったよりって……オレの心は繊細なんだよ!」
それを聞きエミネデウスは涙を流し笑いだす。
「ま、待ってください……レンは竜人なのですよね?」
「ああ、そうだが……なんで笑う?」
「だって……アハハハハ……人間よりも強い存在なら心も強いものと思っていましたので。まさか……レンが人間と変わらないとは……」
レンヴィーノは必死に堪えている。だが段々顔が引きつり赤くなってきた。
「うるさい! 黙れ……それ以上、笑ったら……お前を……ぶち殺すぞ」
「あー申し訳ない……失礼しました。そうですね……でも、そのくらい堂々と構えていてもいいと思いますよ」
「あ、うん……そうだな。まあいいか……話が前に進まなくなる」
それを聞きエミネデウスは頷き真剣な表情になる。
「どうしましょうか……この件に協力するか否かはハルナシアさんと会い直に聞きたいのですが」
「何か気になることでもあるのか?」
「いえ、ありません。只……なんとなくそうした方が良いかと思いましたので」
無作為に一点をみつめエミネデウスは何かを考えているようだ。
「まあ、その様子じゃ……何か考えがあってだろう」
「さあ、どうでしょうか。それで次は何時……会うのですか?」
「明日の夜だ」
それを聞くとエミネデウスは頷いた。
「分かりました。明日……そういえばセアネは、どうするのです?」
「セアネに気づかれるな。まだアイツには荷が重すぎる」
「確かに、まだ戦闘経験もありませんしね」
目を細めエミネデウスはそう言いレンヴィーノをみる。
「そういう事だ。ってことで、そろそろ寝る」
そう言いレンヴィーノは立ち上がった。
「そうですね。明日も早いですので……おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
その後レンヴィーノは軽く手を振り部屋をでて自分の部屋に向かう。
それを確認するとエミネデウスは、かなり眠いらしく口を覆いながら大欠伸をする。そしてベッドまでくると倒れ込むように眠ってしまった。
読んで頂きありがとうございます(^▽^)/
エミネデウスは相当ねむかったんだね。話も何処まで聞いていたのか(;^_^A……。
まあ意識はしっかりしてたから大丈夫だろう。
でもレンヴィーノは意外と繊細……いや只めんどうなことが嫌なだけだと思うけど(-_-;)
さて、どんどんセアネシェレから話が離れていったぞっと。
セアネシェレが活躍できる場面はあるのか?
それは……どうなんだろうね(;^ω^)
と、いう事で……( *´艸`)
では、次話もよろしくお願いします('◇')ゞ




