昼に起きた出来事[前編]
昼ぐらいになりセアネシェレ達は一先ず休憩をし食事をしていたのだが……。
あれからセアネシェレは明らかに対応が変わったギルヴィスに優しく注意されながら階段の拭き掃除をした。
中庭で草とりをしていたエミネデウスはボブポールに褒められる。その後、掃き掃除をするように言われやった。
それも難なく真面目にやるが心の中で葛藤している。
ハルナシアに言われレンヴィーノは窓の拭き掃除をしていたが嫌なのだろう、ムスッとした表情で窓を拭いていた。
その後 各々お昼の休憩まで仕事をする。
そして現在、六人は従業員用の部屋で食事をしていた。
長方形のテーブルに三、三で向き合って椅子に座っている。
セアネシェレの前にレンヴィーノで左にエミネデウス、右にはギルヴィスが座っていた。
因みにレンヴィーノの左にはハルナシアで右にボブポールが座っている。
そして六人は話をしながら食事をしていた。
「フフ……なんか座る位置がすぐ決まってしまったわね」
「そうか? 只、適当に座っただけだと思うぞ」
「私も、そう思いますわ。それよりも、なぜ私のだけ……こんなに豪華ですの?」
不思議に思いながらもセアネシェレは肉をナイフで食べやすい大きさにカットしフォークで刺すと、パクッと食べる。
「そういえば、そうですね。どうしてセアネだけなのでしょう?」
そう言いながらエミネデウスは焼き魚の身をほぐし口に運び食べた。
「それは僕が特別に作ったからですよ。セアネは頑張って拭き掃除をしてましたからね。僕からのご褒美です」
「ありがとうございます。ギル……そのため途中から居なくなったのですね。ですが頑張っていたのは私だけじゃないと思いますよ」
ホークを食器の上に置くとセアネシェレは自分の分をみんな……いや、なぜかレンヴィーノの目の前に食器ごと置く。
その時セアネシェレはレンヴィーノの食べていた焼き魚の入った皿を取り自分の目の前に持ってくる。
「セアネ……なんでオレのと取り替えた?」
「そうですよ! なぜ私ではなく……レンなのですか?」
「どうして……折角セアネに食べて欲しくて作ったのにあげてしまうなんて」
そう言われるもセアネシェレは只なんとなく取り替えるなら、レンヴィーノの食べかけの方がいいと思っただけなのだ。
「……レンの食べている料理の方が美味しいように思いましたので。それに一番……頑張っているのはレンだと思います」
微笑みセアネシェレはレンヴィーノの食べかけを躊躇なく口に運び食べる。
それをみたエミネデウスとギルヴィスは、ガクッと肩を落とした。
「オレは別に何も頑張っていないぞ」
「クスッ、そうね……セアネシェレの言う通りよ。頑張って部屋掃除をしてくれてるわ」
レンヴィーノの腕を掴み肩に自分の頭を横向きで乗せるとハルナシアは、ニヤッと笑みを浮かべセアネシェレを見据える。
なんのつもりだと思いながらレンヴィーノは慌ててハルナシアを自分から引き剥がした。
(なんですの? この気持ちは……どうして悔しいと思うのかしら。今まで感じたことがありませんわ。私もあんなことをしてみたい。
ああ……なぜレンの隣に座らなかったのでしょう。そうしていれば私もレンの肩に顔を埋めることができたかもしれません)
そう思いレンヴィーノを物欲しそうにみる。
その様子をボブポールは呆れながらみていた。
読んで頂きありがとうございますヽ(*´∀`)
おいおいセアネシェレ……それは間接キスですよ。まあ本人は、そう思っていないようだけど……。
レンヴィーノはどう感じたんだろう?
それはそうとハルナシアは、なんであんなことをしたのか?
わざとみたいだけど……なんのために?
というか……セアネシェレは間違いなく嫉妬してるね。本人は気づいていないみたいだけど。
まあ、この続きは次話のお楽しみという事で……d( ̄  ̄)
と、いう事で……o(^_-)O
では、次話もよろしくお願いします(//∇//)
★★★オマケ★★★
何千年もの時を過ごして
お前の魂に逢える日を待ち望んだ
でも生まれ変わりのお前は全くの別人だった
「そりゃそうだ」
そう思うも
お前と重ねてみてしまう
わかってるんだ
わかっている
折角みつけたのに……
「やっぱ……駄目だな」
勇気を出せない
「だって、そうだろ?」
生まれ変わったお前は性格だって違いすぎる
★★★誰かの想いです★★★




