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プロローグ②❈剣を抜くと連行

セアネシェレは光っている聖剣の所までくると……。

 ここは聖なる剣の丘だ。

 現在セアネシェレは聖剣ホーリーエステルスが地面に刺さっている少し手前の所に立っている。


「聖剣が光っているわ。前に……ここへ来た時には光っていませんでしたのに」


 そう言いながら聖剣へと近づいていった。


 “選ばれし勇者。汝その大剣を抜き悪しき者を滅せよ――……”


 その声がセアネシェレの意識に語りかけてくる。


(私が……勇者? そんな訳ありませんわ。そもそも剣の修行もしたことがないのですから。それに、この聖剣は強い人たちが何度も試して抜けなかったのよ。

 ……でも誰かが私の意識に、そう語りかけてきた。もしかして……神さまかしら? そうだとしたら聖剣が抜ける。それに聖剣が光っています……試してみようかなぁ)


 そう考えが纏まりセアネシェレは、どうせ抜けないだろうと思いながらも聖剣のグリップを両手で握った。すると聖剣は、なんの力も入れていないにも拘らず……スルッと抜けてしまう。

 セアネシェレは今の状況がのめずに聖剣を握ったまま佇んでいる。

 その後セアネシェレは我に返り手に持つ聖剣を見据えた。


「えーっと……どうしましょう。女である私が聖剣を抜いてしまいましたわ」


 そう言いセアネシェレの顔は青ざめる。

 そうこの国ハベスニアは女性が剣を持ち戦うことを禁じていたからだ。いや男のように女が戦闘に参加すること自体、汚れとされ罰せられる。

 そのため刃物は料理に使う物やハサミのような道具以外を女性が触れてはいけないのだ。殆ど差別に近いが、この国では当たり前なのである。


「こんな所を誰かにみられたら……ここには定期的に城の兵士が見回りに来ます」


 そう言いながら絶望しセアネシェレは聖剣を持ったまま地面に膝をつきうな垂れた。


(逃げた方がいいわよね。それに聖剣を元の場所に戻せばいいのよ。そうですわ……抜いた痕跡を消せばいい)


 そう思い聖剣……大剣を元の場所に戻すため地面に突き刺そうとする。


「……!?」


 なぜか大剣は刺さらず弾かれた。その拍子にセアネシェレは尻餅をついてしまう。


「おい、お前!? そこで何をやっている」


 そう言い見回りの兵士がセアネシェレの方へ近づいてくる。

 その声を聞きセアネシェレは、もう駄目だと思い諦めた。そして見回りの兵士に、ありのまま何があったのかを説明する。

 そのことについて兵士は納得した。しかし女であるセアネシェレが聖剣ホーリーエステルスを抜いたという事で王の判断を仰ぐことになった。

 そのためセアネシェレは兵士に拘束され城まで歩かされる。

 因みに兵士は聖剣が持てなかったためセアネシェレに背負わせ運んだ。


 その様子を大きな木の上から窺っている者がいた。

 その者はグレイでミディアムヘアの長い前髪を邪魔なのか、サッとかき上げる。


 この男性、髪の長さは違うがレンヴィーノだ。


「女が勇者か。だが確か、この国じゃ…………そうなるわな。フッ、どう判断するかみものだ」


 そう言いレンヴィーノはセアネシェレと兵士のあとを追った。

読んで頂きありがとうございます(^▽^)/


二話目です。

まだプロローグは続く……。そして聖剣を抜いてしまったセアネシェレは兵士に城へと連行され、この先どうなるのか?

そして、ここでレンヴィーノが出て来たけど。いったい何者なのか、それは後のお楽しみです。


と、いう事で……(/・ω・)/


では、次話もよろしくお願いします(*^^*)

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