図書館 第4フィルム 成果
<バスラ>
僕達が書庫の探索を終えた頃には、既にほとんどのエリアの探索も終わっており、怪我人はいなかった。もちろん、死者も。
崩壊したプレートでは何が起こるかも、何が起きたのかも分からない。
だから、この結果は上々たるものだ。
手に入れた重要文献は、リリイ・アーデスが作戦を持ち出した時に想定していたよりも多かったらしい。まあ、ほとんどのそして、特に多かったのが"カガク文明"にも使われている、"カガク"についてで、技術チームはこれで解明出来るんじゃないかと大喜びしていた。
そして、第1小隊も大喜び。
魔鉱石の力では破壊することの出来なかった"テツ"が破壊出来るようになるからだ。
"テツ"が破壊出来れば今まで入れなかった建物にも入れる用になる。
でも、そんな事が出来るようになるのはだいぶ先になると思う。遠征部隊の収穫物がものすごく多く、早く持ち帰って持ち物を空にしないと低空飛行型キャンプがその重みで浮かばなくなってしまい、結果帰れなくなるのだ。
<ライア>
図書館での1件も終わり、次の日になった。
大体は探索した次の日は会議となる。
そして、会議に参加するのは各部隊の隊長、もちろん総長であるグレイヤもだ。
だが、今回はライアとレイも参加する。
なぜかはまだ聞いていないが、多分僕達が例の女性を見つけて救出したからだろう。
グレイヤ「それでは、時間になったんで会議を始めようと思う。まあ、こういうのは柄じゃないんで、ここは副総長のスカーレンに任せる。」
遠征部隊副総長スカーレン・ゲイト
「今回もお疲れ様でした。前回はあんな事があったんで心配ではあったのですが、怪我もなくて良かったと思います。」
前回の作戦ではてっぺんがとんがったバカ高いビルへでの探索だった。
ここはあとから探索しようということになっていたのだが、ビルを避ける時にたまたま昨日の図書館を見つけてらしく、結局壊すことになったようだ。
それで、その為にも探索を済ませようということだった。
探索の時点では大したことはなかったのだが、問題は破壊の時だった。
技術チームの予測ではキャンプの方に倒れてくるはずはなかったのだが、破壊した直後に突風が襲ってきて、まさかのビルがこっちに倒れてくるという事態になった。
キャンプには半球状のバリアが貼ってあったにもかかわらず、瓦礫が入ってきた。
そして、その瓦礫に当たられた隊員が重傷をおったのだ。
幸いにも、命に別状はない怪我だった為、その隊員は死ななかったとのこと。
スカーレン「では、今回の成果についてですね。今回の作戦の中で第1小隊のダニエラ、ライア、レイが見つけた女性ですね。この女性の情報が技術チームの作ったデータベースになかった為に、"カガク文明"人だと考えられます。何故生きていたのかは不明ですが、これからの作戦で重要な人物だと思われます。くれぐれも仲良くしてください。」
スカーレン「続いて、今回の探索の理由である重要文献についてです。サラッと目を通した限りでは、"デンキ""医療""娯楽""素材""語学"についての物がほとんどでした。ですが、第3書庫に所蔵されていた文献の1部は読めない字で内容が綴られていたそうなので、語学関連の文献を読んでから手を出していく予定です。これで全体での報告は以上となります。この後は部隊別に報告がありますので、掲示板に書かれた場所に集合してください。」