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僕らは先へ

作者: タケヒサ

ー異常気象ー


僕たちが小さいころはそんな言葉が当たり前のようにニュースから流れていた。真夏に外で遊ぶのがダメでプールも完全屋内、冬は耳がちぎれるからと耳当てと帽子は必須だし肺まで凍えるからとマフラーをマスクの代わりに巻いていたのも普通のことだと思っていた。

ばあちゃんは「私の小さいころは夏も普通に外でも遊べたし、雪だってここまで降らなかった。」と言っていたが経験してない僕らにはわからない。


だからこれからもそんな毎日が普通に続くもんだと思っていた。


そんな少し異常で当たり前の日常は少しずつだけど緩やかに崩れてたのだった。


その日は最高気温が50℃で国から外出禁止令が発令された日の午後だった。夕食はお決まりの木綿よりも固い硬豆腐ステーキを調達するために母と一緒に地下街に向かっていた。


「悪いけど由岐、野菜を取ってきてほしいの。」

(なるほどそのために連れ出されたのか)


昔は四季があったと授業で習ったが、今は夏季の【ヒート】冬季の【ブリザード】の二種類しかない。四季を経験したことのあるばあちゃんたちを【旧人類】そしてこの異常気象の中産まれた俺らを【新人類】俺らを産んだ親たちを【ボーダー世代】と呼んでいる。その【新人類】の中でもとりわけ【ヒート】と【ブリザード】に対する異常気象に耐えることのできる人類を【ネオ人類】と呼んでいる。俺はその【ネオ人類】なのだ。


「わかったよ、今から取ってくる。」


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