表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

いきなりのバットエンド

太陽が薄暗い街を照らし、一番鶏が鳴くと同時にセミが鳴き始める。


季節設定は夏のようだ。


窓の外を見ると、中世ヨーロッパを思わせるかのような建物がずらりと並んでいた。


飛行士を目指すゲームと聞いて、現代的なかなと思ったがファンタジーな世界観のようだ。


よーく見ると、一際目立つ王宮のような建物。あれがククリシア城か。


確か、説明書には国王の娘が偽名で学園に通うって書いてあったな。


名前は確か……


長ったらしくて忘れてしまった。


転校生として通うことになっっていたからその時に覚えればいいか。


そういえば、説明書の挿絵にその王女が泣いているシーンがあった。王女様ルートを選べばそれがなんなのかわかるが……いきなり王女から攻略するのは早すぎるか。


誰から攻略しようかと思っていると、階段を上がってくる音がした。


刹那


あたりが暗くなり時間が止まったかと思うと、目の前におなじみの光景があわられた。


誰が階段を上がってこちらに向かっている。


起きる


起きない。


選択肢だ。


なるほど、よくありきたりな選択肢だ。


ここは王道だな。


起きない。


不意に意識が遠くなり、そのまま眠りについた。


「ねぇ、疾風!起きてる!!」


トントンと扉が叩かれる音とその向こうから可愛らしい声が聞こえる。


起きないを選択肢したために、返事が返せるわけがない。


「入るよ!」


もう慣れている可能ように普通に部屋に入ってきたのは女の子だった。


金色の長い髪の毛をツインテールにし、炎のような真紅の瞳。凛とした表情はこの光景をいつものことのように呆れていた。


可憐な美少女とは正に彼女との事を言うのだろう。


すると、チャラーンとした音が脳内に響き渡る


神楽坂舞が登録されました。彼女のメータを表示します。


????マークが光り、そこには彼女が登場した。


????のマークは人物を表しているが、その人物は黒い影で覆われているため、まだ解放されていない。その人物と会うことで自動的に解放されているようだ。


ちなみに、解放された少女は主人公の幼馴染の設定である。


性格は温厚で、動物好き。捨て犬や猫を見ると放ってはおけない。しかし、主人公に対してはきつく当たってしまうことを悔やんでいる、。


ツンデレってやつだ。


幼馴染がツンデレってよくあることだ。そして、それと比例してるかのごとく主人公が鈍感なのもありきたりな話だ。


ツンデレを聞いて思い浮かべると、背が低くてツインテールでペチャパイなイーメジたが……


「やっぱり、寝てる。はぁ、どうして早起きできないのかな……」


目の前の少女はそれなりの背はあるし、何より巨乳だった。


まぁ、これはこれでありだ。


寝てることを確認すると、彼女の好感度メータが少しだけ上がったのを確認できた。


起こしにくるのを楽しみにでもしていたのだろう。さすが、ツンデレキャラだ。


「起きなさい!」


激しく肩を揺さぶられると、再び選択肢があわられた。


胸を揉む。


抱きつく。


うわー、これ完全にビンタされるパターンだ。


まぁ、これもギャルゲーによくあるパターンだ。


よく見ると、制限時間が30秒と上の方に書いてありどんどん時間が減っていた。


うーん、どうするべきか。


ふと、どこからか下心が湧いてしまい、知らずのうちに胸を揉むを選択してしまった。


胸を揉む。


勝手に手が動き、寝ぼけたふりをしてそのまま、彼女の胸を鷲掴みに。


(や、柔らかい……)


本当に脂肪のかたまりかと思うほど、初めて触った女性の胸は思いの外柔らかった。


しかし、それもつかの間


「な、なな……」


顔をこれでもかってくらい真っ赤に染まり、そこから湯気が出ている。


「へ、変態!!」


パシッ!


「ぐは!?」


思いっきりビンタされて、そのままドアの方向へ吹っ飛ぶ。


刹那


グサ!


ドビラのドアの部が脇腹にささり、骨の折れた音がすると、そのまま頭から落ち気を失ってしまった。


「え、うそ!冗談でしょ!?」


頭から血を流している主人公(ハヤテ)によりかかる幼馴染。


「おばさん!疾風が!疾風が!」


泣き叫ぶ舞。


その後、俺は病院に運ばれ緊急手術をしたが、頭の打ち所が悪く、そのまま息を引き取った。


バットエンド。













評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ