プロローグ
ここは多くの魔物が潜んでいるとあるダンジョンの中。
少しひんやりしていて壁にはびっしりと苔が張り付いている。いかにもダンジョン、ダンジョンした場所だ。
「くらえ!火の魔法、爆流炎!」
そう唱えた俺は杖を突き出した!
「くっ来るぞ…!」
魔物一同はそう叫んだ。
「ははは!恐れるがいい!俺の最強魔法を!」
杖の周りにはまばゆい光が束になり渦を巻いている。
「はわわわわ」
魔物一同はさっきより大きな声を出し、逃げていく者や震えて動けない者まで居る。
「終わりだぁ!はああああ!」
勢いよく叫んだのは良かったが…
「ぽすっ…」
声の勢いとは裏腹にぽすっという悲しい音が杖から鳴り響き渦巻いていた光は弱々しく消えてしまったのだ。
当然炎等は出なかった…
「あれ?」←俺と魔物一同の声
一体の魔物が小さな声でこう呟いた。
「もしかしてwwあいつ魔法使えないww」
やばい…バレタ??
そこから重なるようにして別の魔物が
「魔法使えないとかww恐れる必要ないじゃんw今だ遅いかかれ!」
その言葉を聞くと同時に魔物の群れが俺達に向かって遅い掛かってきた!
「うわぁあああああ逃げろぉ!」
「全く、お前って奴は…調子に乗るなと言ったばかりなのに…」ぶつぶつと隣で師匠が文句を言っている。
「師匠助けてぇ(涙目)」
「仕方ない、まあ家に帰ったら説教だぞ!くらえ爆流炎!」
「ぐええええええ」物凄い爆発と共に魔物一同の悲鳴が聞こえる。
「お前も焼き尽くされたいか?ハハハ」目が笑ってないよ師匠…マジ怖い。
こんな感じで突然ですが俺、相馬タクミは異世界で魔法使い見習い始めました。