表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

1-2


ちゅどーん。

草原のど真ん中で炎が燃え上がり、轟音が周辺に響き渡る。

そんで、抉れたクレーターに倒れてる人から焦げ臭い煙が出ている。性別は男。

あ。死んでないよ?

ただ、気絶しているだけで。

何かを憎むような表情になっているけど。

武器の長剣にかなり力を込めて握っている。

で。

もうひとり、抉れたクレーターを眺めている人が居る。

そいつは黒い帽子と縫い目が無い衣を身に付けていて、長い杖が右手にある。性別は女。

おお。魔法使いっぽい!

まさしくその人こそが、今の抉れたクレーターを創っちゃった張本人だけどね。

何をしたかと言うと。

それを知るには時を少し遡る必要がある。

まず、2人はゴブリン集団を追っていた。

途中で戦闘もあったけど、取り逃がした。

やがて草原にて、追い詰めた。

ここで決着をつけるーーそう思った2人は焦ったんだよね。

先に大剣を持った人がゴブリン集団に突撃した。

なかなかいい勝負だった。

焦った魔法使いが呪文を唱えて、【ファイアボール】をゴブリン集団にぶつけるまでは。

勿論、仲間を巻き込んで、大爆発。


というわけで、今に至ります。


「ごめーん。狙いが狂っちゃった」

女の魔法使いがキャッと言わんばかりにウィングをした。

そこらへんの男達が居れば、目がメロメロになりそうだ。

・・・・。あのー。

軽く謝るで済ませるレベルじゃないんですが・・・・。

気絶から回復した仲間が半ばキレていますし・・・・・。



「もういい! お前とはもう二度組まない!!」



あーあ。

長剣を持った男性が啖呵を切ったよ。

そしたらどっちが今回の失敗の原因なのか、揉め始めた。

その間、生き残ったゴブリンが逃げ出したりして。

・・・・。悪運が強いね。ゴブリンさん。



バルド・ブルーア。

盾と長剣を巧みに扱い、時は肉壁役を引き受け、時は鍛えてきた剣技を披露する。頼れる前衛職の男。

・・・・だったんだけど。

今回の大爆発で三十三回目の仲間割れを起こし、ぼっちになりましたとさ。

実は彼こそが、これから語る、世界を巡る壮大な物語の主人公だ。

今は主人公っぽい雰囲気が微塵も無いけどね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ