95話
「俺様ノ秘密基地ニコソコソハイル不届き物メ、誰ダ、貴様ハ。」
ガールがそう叫んだ。
合図などを決めたのが無意味だったな。
あと敵も、秘密基地なら、もっと秘密にしろよ。
堂々と叫ぶな。ここが秘密基地だと。
まだごまかせただろう。
まぁばれてしまっては、しょうがないのでジャックと一緒に名乗ってやった。
ジャックは無駄にカッコ付いてたが、面倒なので気にしないことにした。
「ん?名前ヲ聞イテモマッタク思イ出セン。」
「だろうな、俺はお前と初めてあったからな。」
「ソウナノカ?ナラ俺ニ何ノ用ダ?ナオサラワカラン。」
向こうは、争う気はないのか。
割と、まともに会話している。
わりと話しのわかるやつなのかもしれないな。
「それは、こいつから聞いてくれ」
ジャックは急に、俺に話を振ってきた。
ああ、そうか。ジャックは手遅れになってガールの顔を知らないのか。
「ギルドの訓練場で会ったといえば、わかるか。」
「ン?アアソウカ、ソウカ、ヤハリ助ケニ来タカ。」
「なんだと?」
ジャックが驚いた。
まぁ、敵がわざわざ、居場所を教えてくれたんだ。
10中8,9罠だよな。
「俺ガ、魔王様ニ頼マレタノハ、アイツヲ連れ去るコトダケダ。」
「なら、なぜ助けに来るようにわざわざ、秘密基地の場所を教えてきた。」
そう聞くとガールは笑い出した。




