82話
初めて村の東側にでた。
東側は、なんか草原のようになっていた。
南側とは雰囲気が結構違うな。
で、肝心の洞窟は見える範囲にない。
「そういえば、洞窟までってどのくらい掛るんだ。」
「いや、俺も行ったことないから分からない。」
「え、行ったことないのに場所分かるのか?」
二人で行こうって誘っといて行ったことないかよ。
「こっち方面には、今まで用がなかったからな。見てのとおり何もない草原だし。だが、噂には聞いている。町からまっすぐ行けば小さな洞窟がある言う噂だ。」
「真っ直ぐって、そんな分かりやすい場所にあるのか。」
「ああ、誰がどんな目的で掘ったのか、それとも自然に出来たのかは分からないが、小さな洞窟があるらしい。特に価値の鉱石が取れるわけでもないから誰も近寄らないらしい。」
「その噂が嘘ってことは。」
「そんな、どうでもいいような嘘を広めても誰も得しないだろうから多分あってるはずだ。」
「たぶんかぁ、今なら引き返して洞窟に言ったことのある人に聞いたほうがいいんじゃないか。」
今の時間なら、ぎりぎりギルドの食堂か、入り口のテーブルとかに人が残ってるかもしれない。
「おい、それじゃあ遅くなるだろ。」
「そうか、助けにいくなら速いほうがいいか。」
「そうだ、早くしないと他の人が助け出すかもしれないだろ。」




