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75話

 「ドウシテモ、来テクレナイノカ?」


 「えーと、まぁ怪しい過ぎる勧誘について行くほど、お金に困ってないし、パーティ組んでくれる知り合いもソコソコ居るし。」


 「ナラバ仕方ナイ。チカラズクデ連レテ行クトスルカ。俺ニハ、イロイロト立場ガアルノダ。勧誘ヲ失敗スル訳ニハ行カナイノダ。」


 悪役のじょうとう句が出てきた。

 だが、強行に及ぶの速くないですか?

 せめて、もうチョット勧誘してから強行に及べよ。

 いや、及ばないで、帰ってください。


 「えーと、力づくって、どういうことですか?」


 「ソレハ、俺ガ担イデ連レテイクノダ。」


 これ以上、ほっておくのは、不味いな。

 誰か、止めに入らないかな。

 ・・・だれもいないかぁ、しょうがない。

 俺が止めに入るしかないか。

 恐いな。


 「おい、そこの変なの嫌がってるだろ。やめてやれよ。」


 「ウルサインダヨ!手前ハ。」


 そういいながら、モンスターは俺を吹き飛ばした。

 そして俺はしりもちをついた。

 俺弱いな。

 

 「後、俺ハ変ナノジャアナイ。俺ニハ、ガールと言ウ立派ナ名前ガアル。」


 ガーゴイルだから、ガールか?

 すごく安直な名前だな。

 あの猿ような顔して、女の子っていう意味じゃあないよね。

 まぁいい、一瞬でも俺に気を取られたんだ。

 きっと今のうちに逃げ出してくれただろう。

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