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35話

 目の前に、オークがいる。

 話しかけてきている。

 ・・・

 どうすればいいのだろう。

 声を掛けられたんだ、挨拶くらいはした方がいいだろう。


 「こんにちは。」


 豚人間、オークにお辞儀をする。

 なんか、コントみたいだな。


 「アイサツナド、ドウデモイイ。ソレヨリモ、先日、ワシノ仲間ヲタベタノハ、オマエラカ」


 「あなたの仲間が誰か分からないが、あなたの同種を食べた覚えは、ありません。」

 

 正直食べたいとは、思えない。

 夕飯に出てた、謎の肉。

 こいつの物かと思うと怖いな。


 「まだねぇ、食べたいとねぇ、思っただけだよぉ。」


 メランさんは、黙っててください。


 「ヤハリ、オメラガ、ハンニンカ。」


 「いや違います。」


 「アト、イッテオクガ、ワシノドウシュデハナク、モリノハズレノホウニイッタ、モリイノシシノ、オヤコノコトダゾ。」


 そんな説明されても知らないものは、知らな・・・い?

 この世界に来た日、畑仕事した。

 そのときに、他の冒険者が豚を駆っていたような。

 大きな大人のイノシシと子供のイノシシの二匹。


 「ナニカ、シッテイルノカ。」


 「いいえ知りません。」


 うっかり、顔に出してしまったようだ。

 危ない、危ない。


 「ソウカ、シカシ、ワタシモ、ハラガヘッタ。貴様ニウラミハ、ナカッタヨウダガ、エサニナッテモラオウ。」


 わはは、知ってた。

 結局戦うか、逃亡劇を演じることになるんだよね。

 お約束だよね。

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