113話
「えーと、返さないはずないですよ。だってちゃんと約束してくれました。」
「それじゃあいいよ、って信じられる訳ないんだ。魔王軍は悪い奴に決まってる。」
ジャックは、力強くいっている。
きっと、よっぽど治療して欲しくないんだろう。
「えーと、なんでそんなに魔王軍を嫌ってるの。私たちの歳で魔王軍と関わった人なんてほとんどいないでしょ。」
「確かに、俺は直接見たわけじゃねえが、俺の一族は魔王軍に殺されている。だから、魔王を助けたくないんだ。」
ジャックは怒るような感じでいってる。
やっぱり恨んでいるんだよな。
さっき俺と話した時より強張ってる、ラビンが魔王を助けるのが許せないのだろう。
「チョット、マテ。お前ノ一族ヲ殺シタ覚エハナイゾ。」
「え、しかし俺の里は。」
「お前ノ一族モ確カニ襲ウト思ッタガ、シカシ、格好ノ悪イ事ニお前ラノ里の場所ガワカラナクテな。」
「ああ、そうだろうな。俺達の里は雪山の分かりにくい所にあることで有名だからな。」
「ソレデ、結局寒イカラ、夏ノ暖カイ時期ニ出直スコトニナッタンダ。」
「で、そのときに俺達の一族を始末したんだろ。」
ジャックがガールの胸元を掴みながらそういった。
「イヤ、ソノ後、魔王様が倒されたからお前ラノ一族ニハ手ヲダシテナイハズダ。」




