105話
「ガガガ・・・。」
奇妙な断末魔を上げ、ガールは息を引きとった。
「やばい、やり過ぎた。俺、殺人罪に問われてしまう。」
ジャックは、そう言ってから急いで、確認する。
魔王のなんだ、多分倒してしまってもかまわんだろう。
昼間にオークを倒したが、特に罪に問われなかったので、ジャックが捕まることはないだろう。
調査のために捕らえたいとかいっていたような気がする。
「良かった、息はある。回復魔法を使って回復してもらえば助かるかもしれない。」
「良かった、じゃないか。」
「なんで、お前は他人事みたいに言ってんだよ、一緒に戦ったんだから、共犯だろ。」
「え、俺のせいなのか。」
「当たり前だろ、何しれっと全責任を俺に押し付けようとしてんだ。」
「まぁ、魔王の手下みたいなことを言ってたし、たぶん悪いやつだ。最悪の事態になっても、大した罪には、問われないさ。そもそも目撃者もいないんだ。」
「ああ。そうか、そうだよな。」
この、セリフだけを聞くと、悪党は俺達である。
まぁいい。暴力を伴う人助けだ。
ガールも魔王の病気を治すっていうのは、こいつにとっての正義だったのだ。
それを、俺達は邪魔をしたのだ。
だから、悪党と思われても仕方が無い。
だからこそ、こいつの命はとらないで、とっとと、帰るとするか。




