一つの月と満天の星
『花咲社』にて投稿した短歌を基に作った詩です。
ただあなたに見ていてほしくて
飾り付けた色も姿も
今はただ空しくて
どこかの誰かが見てくれてても
飾り付けた色も姿も
届けたい先に届かない
見上げた夜空に輝いている
煌びやかな星になりたいわけじゃない
見下ろした街で輝いている
鮮やかな光になりたいわけじゃない
あなたが綺麗と言ってくれるから
そう在りたいと飾るだけ
あなたが好きと言ってくれるから
そう在りたいと装うだけ
見上げた夜空に月ひとつ
優しい光があなたの温もりを思わせて
月恋し
仰ぐも叶わず
満天星の
地に輝けど
愛しきは何処