ぼくのくらいところ
明日死ねると思うと今日を生きていける。
将来や未来のことを考えると不安で押し潰されそうになるけれど、明日までの命だと思うと安心する。
そうやって明日死ねると信じて生きている。
好きにはなれないし、好きにはならないけど、恋が愛が人を変えるなら……この死にたい気持ちも反転させてくれるのかな?
死にたいから好きにはならないのか? 恋をしないから生きる気がないのか? けど、やっぱ、死にたいみたい。
死にたいけれど生きていくフリをする。死にたいと言う人ほど生きるから、自分が生きている未来を微塵も疑わない人の様に装う。早く死ねる様に願いながら擬態する。
ナイフを持ち歩くのは、いつでも終われるという安心感を得るため。
持っている薬も服毒用だ。
この先も人生が続くと思うと考えてしまって怖くなり夜も眠れなくなる。
だからナイフがあると僕のタイミングで終われると思えるから落ち着いた。
不安定な心にはナイフは今何よりも効く十字架みたいな物で、服毒用の包みはお守りの様な物だ。