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カエルには、吸盤があるのだ。  作者: 半崎いお
飛び出た場合の
25/31

気絶の1日上限ってなんかいくらいなんだろう


新発見:龍って重い。

どう考えても、重い。

見た目的な大きさは猫くらいなのに、重い。



いつのまにかベッドで寝ていた私の腰の上で爆睡している、このあかい龍は

ずっしりと、私の体に全体重を預けて眠りこけているのだった。



……どうしようかな。

この子のおかげで動けないんだけど。



倒れる、と言うか、この子にぶち倒される前のことは、ちゃんと覚えている。

【鑑定】されたと聞いて、完全に取り乱してしまったのだ。

驚きと共に湧き上がってきた激しい恐怖が、底なし沼のように私の感情を飲み込んでいった

あの、感覚も、ちゃんと覚えている。



身震いがした。



あの街での生活は思っていた以上に、辛かったようだ。



【鑑定】と聞いたら暴走してしまったようだ。

あの日を境に、人々の目が全く変わってしまったこと

私に浴びせられた言葉たち



あんな姿を見せて悪いことをしてしまった。

私が無価値だってことをラーゼさんが知ってるか知らないかわからないけど

きっとびっくりさせてしまったことだろう。



私なんかいらないと言われても仕方ないけど

謝るだけは、しておいてもいいかもしれないね

させてくれるかもしれないね




くぁ……



泣きそうな気分になっているところに、とんでもなく能天気な音がした

アルディが、あくびをしたのだ。

うっわ、すっごいキバ。

こないだ思わず喧嘩しちゃったけど、この龍、龍なんだよね。

多分、私なんて一撃で殺されちゃうくらいの力を持っているはず、だよね。

何にも疑問に思わず、勝てるような気がしてしまっていたけれど

結構やばい橋渡ってたんじゃない……? もしかして



パチっ、と、その金色の目が開いた

宝石のように透き通った目だな、なんて、呑気な感想をいだいてしまった

次の瞬間

「ごめんなさいにげないでええええええええええええええええ!!」

と叫びながら、ランディは私の首元にしがみついてきたのだった



新発見2:龍ってめちゃめちゃ力が強い



死ぬかと思いました。




+++++++++++++++++++++++++++++




2回目に目覚めた時、近くには誰もいなかった。

あのまま首を絞められて気絶したのだろうか

なんて龍だ。

人間をなんだと思ってるんだろう。



ちっさいし、赤ちゃんなのかな?

なんて思いながらゴロゴロしていたら、部屋の片隅から変な音が聞こえてきた


キィ……キィ……

と言う微かな、軋むような音と、小さな息遣い。

薄暗くなっているので、すぐには何かわからなかった


なんだあれ。

天井から、何かが吊るされている。

ゆらゆらと揺れるそれは、ロープでぐるぐる巻にされた何かだ。



なんだ?



近いづいてみようと起き上がると、叫び声がした

「ごめんなしゃああああああああああああい!!! ごめんなしゃぁあああああい!!」


ロープの揺れが激しくなる。

目だけしか出ないようなくらいにグルングルンに巻かれているからよくわからなかったけど、

これ、ランディだ。

なんでこんなことになってるの???



遠くから、足音

階段を登ってくる音だ。

その間も、激しく揺れながらランディは謝り続けている。

どんなカオスだこれ。

正直めちゃくちゃやかましい。



コンコン

扉が叩かれた。


「はいってもいいかな?」

ラーゼさんだ。

もう、だれでもいいから、この状況を説明してほしい


ってか、こいつ黙らせて。




+++++++++++++++



ぐるぐる巻きは、ラーゼさんのやったものでした。

私をこれ以上失神させないためには、って考えたんだって。

ちょっと私が身動きするたびに飛びついちゃうし、絶対離れないとか言っておおさわぎするから

ふんじばってグルングルンにして動けないようにして、

でもあんまりにないてかわいそうだからって、わたしを見てられるところに吊るした、とのこと



なんなんですかその龍は、

話を聞いてちょっと戦慄した私に向かって、ラーゼさんはいう

「その気持ちも、わかるんだけどね」って

どんな気持ちだよ……こわいよっておもったら、伝わっちゃったみたい。



「あなたは、彼らの悲願で、希望の綱だから。」

そう、私の目を見て伝えてきたラーぜさんの目は、凪いだ海のように深かったことを

私はその後、ずっとずっと、なんどもなんども思い出すことになるのだった。

ぐるぐるまきにされながらも、全身全霊の力を込めてうなづいていたどっかの誰かの姿と共に。



もう、ランディ、本当にいるだけでうるさい!


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