赤い弾丸
なった。
そんなこと呟きながらあるいてたらほんとうになった。
『気づかないうちに移動が済んで、目を開けたら街だった!!
みたいになればいいのに!!』
…なってた。
気がついたら、なんか村にいる。
まったむ見覚えのない、森に囲まれた、小さな村なのだろうと、窓からの景色からは推し量れる
いやほんと、ここどこよ。
今日は朝から歩き始めて
ずんずん歩いて
疲れたからお茶缶でお茶休憩をして
(アチアチのミルクと木の実の入ったケーキにひえひえのクリームでめちゃめちゃ驚いたけど)
その後も一生懸命歩いたらめっちゃ疲れたから、
お昼にランチ缶を食べて
めっちゃ腹一杯になっちゃったから、
つい、ついね。
休憩だー!昼寝だー!っていって、結界球を起動してちょこっと寝たのは覚えている。
(ランチ缶は皮パリパリの焼いた鶏肉とかグリル野菜とか、果物にデザート、お茶までついてた)
(めちゃくちゃおいしかった…•同じのもう一回食べたい…)
して、めがさめたら、ここ。
なにがあった。
まったく、なにひとつも心当たりも、記憶もない。
はっておいたはずの結界は消えているし
私は着替えて軽装になった上に、普通にベッドに横たわっていたし
(これも知らん服だし、誰が脱がしたんだ。それも気づかないのか私は)
いったいどういうことなのかちっともわからない。
まあ、昨日からわからないことだらけだから不思議感はもう持てなくなっているけど。
とりあえず、周辺を見回してみる。
布団はフカフカで真っ白でいい匂いがした。
こんなフカフカの布団初めてだよ!!
それに、ベッドの横には、水差しにクッキーまで用意されている
それに、部屋自体がすごくかわいい。
壁に小花が散らされていたり、窓にうさぎが掘られていたりしている。
女の子用の部屋なのだろうか。
こんな装飾があるってことは、お安い貧乏屋ではないだろう。
私の持ち物も全てそこに、欠けなくすべてがきちんと置かれていた。
マジックバッグもカバンも、私が着てきた服も、枕元にまとめて置いてある
私のカバンの中身も、マジックバックの中身もそのまま入っていそうだし
物盗りではなさそうだ。
結界球すら、そこにおいてある。
こんな高価なものほっといていいのかな
あ、もしかしたら私がこんなもの持ってるから身分のある人と勘違いされたのかも
ほんとのことがバレたらすごい怒られちゃいそうな気がしてきた。
やばくない?
投獄とかされないよね。
盗品とか思われないよね?
逃げ出した方がいいんじゃない?もしかして
……扉の鍵は、中から開けられるようになっている。
一応閉めてあったみたいだけど。
あ、もしかしてこれ、ここで結界球を起動したら安全なのかな、もしかして。
そう思ったらもうダメだった。
すぐに、荷物を全てベッドの近くに寄せて、結界球に起動のための魔力をながした。
その途端
がシャーーーーーーーーーん!!と大きな音と共に、窓ガラスが爆散した
『やっぱりそうやーーーーーーーーーー==!!!』という大きな叫び声と共に。
でっかいキャベツくらいの何かが、とんでもなく勢いよく飛び込んできたのだった。
一瞬の赤い光のようなソレは、ドアの辺りまで飛んでいってしまったようだ。
ボールでも飛び込んできたのかと思ったけど、何か様子がおかしい気がした。
咄嗟に周りを見渡したけれど、ソレ以外の侵入者はない
え?いま、こえがきこえた、よね?
ソレの第二声は『いない!? いないってどういうことだーーーー!!!』
だった。
ああ、そうか。わたし結界球起動したんだった。
だから見えないんだね。
なんて悠長に考えてたけど、ちょっとまって
そこにいるのって、もちろん、人じゃないよね。
亞人と言われる、異人類でも、ないよ、ね?
長い尻尾
ラズベリーみたいな色の、鱗
そして、透き通ってキラ岸らした、翼
きいきいした、声。
声の元
そこには、キャベツくらいの大きさの、小さな赤い爬虫類
おそらく、龍が、いたのであった。




