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小説家のための自己啓発ーービジネス書風にしてみた


 小説を書いてみたい、もう書き始めたけど上手く書けない、そのような人は大勢います。そして、プロの商業作家や学者の書き方本やシナリオの本などを参考にされる方がいると思います。

 しかし、参考にならない場合も多い。文章力を鍛える方法や『てにをは』、作家のアイデア発想法、比喩表現の使い方、語彙力をつけることーー延々となんだか裁断された小説を見せられているような気分になります。

 些細なことに囚われている。そう思いませんか。

 たしかに、大事なことは『細部』に宿ります。しかし、バスタブのタイルの色を決めかねているのではなく、そもそも建物の構造が分からないのです。各部屋を案内されても、どうして建物が立っているのか分かりません。

 小説とは何かーー。

 

 フランス料理の作り方の本は、初心者に必要でしょうか、小説の書き方かと思えば、プロ作家のエッセイみたいな本だったり、ただの文法の注意事項だったりーー、このような本が必要なのではない。家庭科の教科書のような、ちょうどよい本がいる。違いますか。


 小説というものの核心に迫るべきなのです。

 そして、小説を書くための小技が欲しいわけではない。小説の書き方という技術を身につけたい。椅子を作るのに、最低限何が必要か考えるように、小説を書くのに最低限何がいるのか。

 そして、私は考えました。

 一つの結論は、書く勇気です。いえ、書き続ける勇気です。

 そう書くことをやめないこと。沈黙しないこと。これが最も大切なことです。


 いや、そんなの当たり前だと考えていますね。まどろっこしい書き方をするな、と。

 継続は力なり、努力する才能、好きだから書くーーとにかく書いて書いて書いての繰り返しが小説を良くするのは当たり前じゃないか、と。

 よし、分かっているならば、いい。

 しかし、実際、何年書いてきただろうか。世の中には、1万時間の法則というものがある。一万時間小説をきちんと書けば、プロレベルにまでなるはずだ。実際、一万時間書くことができるか。もし君がひとりで小説家になりたいと思った。そうすると、君は孤独な一万時間を突っ切るつもりか。支えとなる仲間はいるか、尊敬する小説家のような指針はあるか。

 一万時間は長いーー、一日六時間で四年以上だ。苦しいし、メンタルが落ち込むこともある。それでも君は書けるか。

 「いやいや、私は趣味レベルでいいんだ。そんなプロレベルなんて目指していない」

 そういう人もいるだろう。しかし、そういう人でも今日はやる気が出ない、という時もあるだろう。いざ書こうと机に向かったけど、ぼうっとしてしまう。

 

 だから、ここに、【小説家のための自己啓発】というものを書き記す。


 モチベーションが湧かない、なんとなくやる気が出ない、集中できない、発破が欲しい、そんなニーズに答えていこう。

 プロでもアマでも、小説を書くのは、体力がすり減る、やる気も使う、孤独な行為だ。アマで趣味で書くにしても、10万字の長編を書こうと思えば、一日3000字でも、三十日以上はかかる。どこかで、もういいや、と挫折しかねない。いや、挫折する、生き証人は、筆者だ。

 エタルというメダルは欲しくないだろう。とにかくフルマラソンのように、俺は書き上げることはできたんだというメダルが欲しいだろう。

 自慢できないかもしれないが、少なくとも自信はつく、そうだろう?


 前書きが長くなったが、これで終わろう。

 続きは、自己啓発を小説家のためにアレンジしなおしたものを、アフォリズムのように、書いていく。そう一日一ページとか最近流行りのもののように、名言・格言風の言葉を書いて、少しの文章の説明を入れるという方式だ。

 気に入らない文章もあるだろうし、これは違うだろうと思う文もあるかもしれない。そんな文章は無視していい。モチベーションのために読むんだ。耳触りの良い言葉だけを聞くことは、大事だ。非難や誹謗中傷を無視するようにしてかまわない。

 また、私が考えた自己啓発アレンジ風の文章が全体的に気に入らないというならば、その不満を原動力に、自己流のモチベーションアップの言葉を作って『小説家になろう』に投稿すればいい。私の拙作よりも、評価・ブクマをもらえることを期待する。あらゆるものは、乗り越えられていくものだ。古いものは良いものという発想もいいが、進歩という発想もまた真実なのだから。







【小説を書く前に】


《現実の世界なんて無視しよう》


 オッケー、私たちは作家だ。作家は現実を利用する。現実に束縛はされない。あらゆるものは小説の素材になる。妄想を止めるな。恥ずかしいーーなるほど恥を書きたくないなら、今すぐ筆を置きなさい。そして、現実の世界で恥をかくこと比べてみよう。たいしたことないさ、所詮、脳内のことと紙の上のことだ。




《とりあえず書こう。いいか、完璧なアイデアやプロットを待っていても、そんな時は来ない。そうだ、執筆時間をひねりだすだけでも大変なんだから、書けるうちに書くんだ》


 書き出したら書ける。そんな経験はないか。学校で感想文を書いている時、気づいたら意外と書いてしまっている。そう、後から推敲することも書き直すこともできる。文字とはそういうものだ。話している時は、訂正するには余計な言葉を付け足していくしかないが、文字は消せるぜ。




《最低限の小説の部分ができたら、投稿すべきだ。ストーリーもキャラもあとからついてくる》


 冷静になって考えてみよう。ライトノベル20巻ーー最初から全部構想していると思うか。間延びしていく週刊漫画を読んだことはないか。インフレしてぶっ壊れていくパワーバランスーー。もう言わなくても分かるな。

完璧主義は、何もしない言い訳に使ってはいけない。一作目でいきなりデビューでもするつもりなのかい。プロじゃないんだ、恥ずかしい文章や設定ぶち壊れでもいい。有名人でもないし失敗しても、誰も見てない。



《失敗したら、もう書けないのか》


 得たものを考えよう。エタることで得たことがあるだろう。副産物があるんだ。発明王の言葉を知っているだろう。「私は失敗したことがない。うまくいかない方法を見つけたのだ」

 よし、それでいい。次作に使えそうなものを拾え。




《小説の中核を考えようーーストーリ、キャラ、設定、文体、テーマ》


 優先順位を決めるべきだ。何から着想していくか、一番大事なものは何か。この五本の柱なくして小説は成り立たないが、一番重要だと考えるのは何だ。

 そこから始めよう。曖昧に考える時と、集中して考える時を分けよう。



《私には語彙力とか知性が足りないから》


 小説を読んで、あなたは語彙力や知識量に感動しているのですか。それならば、私は辞書という短編小説集をオススメしよう。

 いつになれば、あなたの語彙力は小説を書くのに足りるのですか。あるもので、どうにかしよう。中学生で書き始める人もいれば、高校生で書き始める人もいる。語彙力や知識量は、書かない言い訳にはできない。



《小説の制約を受け入れる》


 比較的、小説の制約は自由だ。ほぼ、どんな文体も許容される。しかし文章であるという制約を忘れてはいけない。また、ジャンルの制約も忘れてはいけない。ミステリには事件とトリックと解決がいる。そして、事件は、クライマックスに起きたりしない。前半、せめて中盤で起きる。




《詰め込みすぎてはいけない。思いついたアイデアを全部ぶち込むと闇鍋ができる》


 バランスが大事だ。いくつかアイデアを思いついたら、最善のものを取ろう。他のアイデアは次回にしよう。全てのジャンルを網羅した小説とは、どのジャンルにも属していない小説だ。きっとあやふやで読みづらい。ケータイに、色々な機能をつけるのは楽しいけど、使う側のことを考慮しよう。小説は読者がカスタマイズできないのだから。




《ずっと設定を練っていてはいけない。小説家ではなく、設定厨になりたかったのか》


 細かいところは、後でいい。もっと重要なところに凝ろう。詳細な設定が役に立つところまで、そもそも書き上げる気力が持つのか。その設定があると、何か小説は大きく変わるのか。

 設定を考えている時、その設定は決定事項になっているのか。もしかして延々と変更可能なままで放置されてないのか。書き始めれば、変更が効かない設定が出てくる。それを恐れているのか。

 絵を描かないで、ずっと構図や描くものを考えているぐらいならば、リンゴでもなんでも描いている方がいい。小品でいい。

 どんなに『手』が上手くかけても、題材が人を描くことだったら、一応でも人の形を描き上げたもの方が優れている。




《ストーリーを決めろ》


 ストーリーをハッキリと決めないといけない。削ぎ落として削ぎ落として、桃太郎ぐらい分かりやすくストーリーの内容を決める。

 ストーリーが決まってないと、物語は延々と長引く。終わらない旅が始まる。ラストは何なのか、主人公は、どう変わるのか、基本的な部分を決めておこう。

 



《やりたいことはいっぱいあるだろうけど、実際にやることは減らせ》


 何かアイデアを付加し続けて解決しようとすると、失敗する。大風呂敷はたたみきれない。いっそシンプルかつコンパクトにしてみる。シンデレラとかの物語は単純だと思うかもしれない。しかし、単純でシンプルなものを良くすることも大事だ。

 超大作を妄想するのはいいが、すぐに自分のコントロールを外れるし、完結まで時間がかかりすぎる。まずは一巻だ。



《トレンドに目を向けすぎるな》


 タグやタイトルはPVやブクマ・評価に影響する。しかし、これは、小説の本質ではない。流れ変わるものだ。人が物語を読む動機を考えよう。流行だけを追う、後追いなんてしたくないし、その小説を書きたいか。




《自分が面白いと思う小説を書こう》


 自分が気に入る小説を書こう。あなたは自分で食べる料理を作る。よし、たまに手を抜くのもいいだろう、しかし、自分の舌を誤魔化すな。本当に美味しくて食べたいものーーそれを探しに行くのもいいが、己の手で、作ってみないか。

 自分だけの欲望で書いても、他の人は楽しんでくれない?そんなことはない。

 同じ人間だ。鳥や猫を楽しませる物語を作るより容易だろう。人間の欲求ーーそれを満たすために書いているのであれば、自分に当てはまることは他人にも当てはまる。

 ハーレムいいじゃないか、チートいいじゃないか、承認欲求や恋愛や英雄願望でもなんでも満たしたいならば、満たせばいい。大事なのは、誤魔化さないことだ。酸っぱい葡萄や言い訳の小説は、何も満たしてはくれない。





【書き始めた人よ】


《行き詰まったーーおめでとう。みんなが通る道だ。気にすることはない》


 書けなくなることなんて、誰にでも起こる。スランプなんて大袈裟なものではない。誠意に向かい合えば、解決策は自ずとやってくる。矛盾やおかしなところを確認しよう。なんとかなる。なんともならないと思っても、少しの修正で乗り切れる。

 もし本当に続かない、作品に致命的な部分があると感じても、そう思っているのは自分だけかもしれない。

 少し休憩して、リラックスしよう。



《初めは自由だ。どんな設定でも盛り込める。しかし文章を書いていくとハッキリと内容が積み重なっていく。もう決断したんだ。その制約を受け入れろ》


 徐々に書けなくなっていく。自分が書いた文章の鎖に絡めとらえていく。身軽さもなくなり、自分の中では一本道を歩いている気分にもなる。しかし、それが積み重ねだ。人生というものと同じく、小説も、初めの可能性がどんどん狭まって、ただ一つの可能性だけが実現する。




《書き終わりたいとだけ思ってはいけない。書き続けたいという小説を書く》


 終わることは重要だ。しかし、終わることだけ目的にしていてはいけない。書いていて、辛い苦しいではなく、本当はもっと書きたいけど、ここで一度書き終わるというだけだ。

 終わりというものは、実際どこにでも付けることができる。だから、綺麗な区切りを付けようじゃないか。

 



《完結するまで、pvや評価を気にしすぎるな。暫定評価に過ぎない。一喜一憂するよりも、最後の試合終了時のスコアを見よう》


 ブクマ・評価を見ると、書くことをやめたくなる時がある。他の人の作品の評価と比べると尚更だ。しかし、大企業もあれば中小企業もあるように、自分のできる範囲でやればいい。初めから大きな企業なんてなかった。だから、ゆっくり着実に行こう。

 



《文頭が大事だってーー、いや、そこまで気にするな。完璧な文頭を思いつくまで書かないつもりか、それとも他の部分は仕上げているのか》


 もし小説を文頭から順番に書こうと思っていて、延々と初めの一行が決まらないというならば、さっさと別の部分を書けばいい。何も一ページ目から書く決まりはない。書きたいシーンをとりあえず書いておこう。




《お行儀良くしようとしすぎて、固い文になるくらいならば、口語で分かりやすい文でいい》


 気取った文学風の文章を書きたいと思うかもしれないが、それは、本当にあなたの書きたいものだろうか。ただ、こういうのが小説だ、とか、文豪への憧れではないか、正直に、自分の言葉で書こう。



《何を書きたいのかーーそれがしっかりしていないと、何でも書くことになってしまう》


 小説は延々と書き続けられる。微に入り細を穿つような描写もできるし、キャラクターを何十ページも掘り下げることもできる。

 小説でやりたいことを決めていないと、なぜ、そのシーンがいるのかが分からなくなる。水増し小説になる。

 何を書きたいか決めていれば、何を書かないが決まる。



《アイデアが浮かばない》


 アイデアなんて、そこら辺にいくらでもある。自分の頭で思い浮かばなくても、読者や映画からも見つかる。道端や夢の中にも。

 アイデアは足りているはずだ。どのアイデアを使うか、どうやって使うか、ではないか。

 


《良い作品を作ろうとしよう》


 人生は短い。小説を書く量は、プロでもあまり多くない。小説は時間のかかるものだ。朝食のように、十分で済むような作業ではない。どこにでもある作品はいらないーー自分が熱意を投入できる作品に注力しよう。




《環境を整えよう》


 執筆環境を整えよう。一人だけの部屋ーー自分だけの時間なくして、生産性は上がらない。途切れのない勉強時間のように、執筆時間を設けよう。




《複雑にしようとするな。必要な量の複雑さで十分だ》


 複雑に凝りたくなるのは分かる。しかし、本当に必要な複雑さならばともかく、そうでないならば、我慢しよう。実際、単純でシンプルなことは駄作の理由にはならない。ベストセラーにしても、そんな巧妙な構想をしているわけではない。



《進捗を知ろう。それがやる気につながる》


 文字数を確認すると、もう、ここまで来たのかと思える。初めは、あまりにも目標が遠く感じるだろう。10万字は、とても書けそうにないと尻込みする。その場合、小分けにしよう、1話3000-4000字、これならば書けるだろう。さらにすくなくしてもいい。着実に進んでいる。進んでいるならば、書き終えられる。




《脇道に走りすぎるようになるならば、一度熱を冷まそう。その脇道は、そこまで賭ける価値があるか》


 ストーリーが逸れていくことは、人間の性だ。あっちに気が取られ、こっちに気が取られーーしかし、飛び付いたらいけない。こういうルートも面白いなと書いてる時に感じたら、とりあえず、アイデアとして書いて、おいておこう。冷静になれば、書くべきか書かないべきか決めれる。




《もう…書けない》


 睡眠を取ろう。ストレスを解消するために運動をしよう。美味しいものを食べに行こう。ただ疲れているだけさ。



《予定は予定。完璧な予測はできない》


 初めて小説を書くのに、完璧な作業計画が書けますか。勉強時間も予定通りにはいかない。ならば、初めての事の場合、さらに予想通りにはいかない。大幅にズレていく。だから、ズレるのは当たり前だ。満点以外に意味がないわけではない。少しなぞる線がズレても、きちんと線として行き着くところに行けばいい。



《to doリストは忘れよう》


 小説では、これを書かないといけない、これを書いてはいけないとか、それは後でいい。書いた後で、推敲すればいい。初めから萎縮しているのは損だ。書く前に自分を止めるな。

 


《アンチを、対立を起こそう》


 敵キャラや全く性格の違うキャラ、真逆の行動や人生を送ってきた人物、そういうものがあれば、主人公が何者かよりハッキリしてくる。臆病なのか勇気があるのか、も比較によって成り立っている。子供だけの世界ならば、多少の勇気も大袈裟な勇気に、多少の臆病も、ビビり野郎に。

 


《他の作家に対抗意識を向けすぎない》


 愚かな軍拡競争のように、同じレールに乗る必要はない。小説の自由度は、多くの作家のスタイルを許容する。他人が書いているものは、他人が書いているものだ。自分の作品のことに一番時間を使おう。




《読者の意見や批判を、そのまま受け入れる必要はない》


 顧客が大事なように、読んでくれる人はありがたい。しかし、常に正しいわけではない。自分の作品のことは自分が一番よくわかっているものだ。そして、欠点があっても、自分の目的には合っている商品があるように、小説の瑕疵も、自分の中では問題がない部分かもしれない。

 また、すべての読者の要望に応えることはできない。自分の作品が目指すべきものを受け入れてくれる読者を相手にしよう。他の読者には、別の作品を読んでもらえばいい。

 幸い、なろうには、大量の作家がいる。百合でもBLでも残酷な描写でも、そういうタイプが書きたい作家もいるし、王道ファンタジーや異世界転生、SF作家もいる。何も問題はない。

 


《一夜限りの関係になる小説ではなく、長期的な関係を築ける小説を作ろう》


 これは自分にとっても、読者にとってもだ。少しぐらい、ブクマが伸びなくてもいいじゃないか。もう一度読み返したいと思ってもらえる作品でいこう。あー、楽しかった、で終わって、来週には忘れられる。それはもったいない。

 だって、書くのに、何週間かかっているんだ。




《無名で、底辺である事を嘆かない。底辺であるということは、何をしても気付かれないということだ。実験をするチャンスだ。新しい試みをしよう》


 作家として有名になれば、もう変な文章は書きづらくなる。実験小説でもクオリティが求められる。ブクマが1000とか付くと、1000人以上が読んでいる。変な展開にはできない。

 よし、今のうちに、マイナーで奇抜な小説を書いておこう。



《読者が増えないーー読者を掴もうとするな。読者が自分から読みたくなるようにアピールしろ》


 タグやタイトルで釣ることは簡単にできる。しかし、そんな方法では、もう一度開いてくれるかどうかーー。興味を引くのではなく、興味を持ってもらうこと。詐欺まがいな広告は苛立つだけだ。

 信頼関係を壊してはならない。ターゲットの読者が読みたいであろう小説を書く。

 自分が書きたいものを読みたいと思う読者はいないーーそれは違う。書きたいものが書けていないだけか、想定される読者層が間違っているのだ。

 水が欲しい人は、どこかにいる。しかし、あなたが泥水を持っていっても仕方がないし、どこにいるのか探す気もなければ、どうしようもない。




《完成度だけを求めるな》


 完成度が高い作品は、一定の評価を得る。しかし、なにかリアルじゃない。作り物感が強い。欠点や不完全さがない主人公が人気がないように、欠点のなさすぎる作品も人気が出ない。

 小説の人間味やリアルさを犠牲にしてでも、完成度を求めると、面白さが薄らいでいく。どうせ、こういうふうになると予測がつきすぎる。



《無料で小説を投稿して、でも出版しても売れない。全く割に合わない》


 そうですね。割に合わないです。

 だから、どうした。

 金銭や名声を求めるならば、他の道を行けばいい。誰も止めないし、誰も無理に小説を書かせはしない。

 しかし、金のために小説に手を出す時点で、悪手だと思われ、たぶんビジネスの感覚がない。宝くじを買ったりしてませんか。




《一夜にして、書き上げるなんてことはまずない》


 着実に書いていきましょう。勉強と同じです。ゆっくりと確かに進んでいきましょう。一気に世間に知られた大作家になる妄想をするのはいいですが、それはフィクションの中の世界です。




《経験年数とか、関係ない》


 ビジネスのように、職務経験が必要なんて小説にはないです。小説を長く書いていても、評価されるのは、作品の質だけです。長年書いてきたーーだから、何ですか。

 あなたが経歴3日でも、いい作品を書けば誰も気にしません。



《小説以外にも興味の対象を広げよう》


 えてして、視野は狭くなりがちです。一つの業界のことしか分からない業界マンにならないためにも、他の事をしよう。それが小説にも生きる。



《書くために書くだけではいけない。読まれるために書くんだ》


 自分が再読もしないような文章は、読まれるための文章ではない。第一の読者は作者だ。大勢の読者の事を考えなくてもいい。自分一人だけでも読者と思って、心を決めよう。



《急ぎすぎないように》


 たいがいの設定は、不必要だったと気づく。何でもかんでも書く必要はない。早く書くのはいいが、立ち止まることも大事。一度書いたものは見返そう。何かを追加するためではない。いらない部分を消すためだ。






【書き終わった人よ】


《おめでとう、これで君も小説家だ》


 小説家になろう、で小説家になった人だ。走り始める人は多くても走り切る人は少ない。まして途中で歩いたりせずに、丁寧に仕上げられる人はーー。

 次作の準備はできているかい。

 だが、しばらくの休息は必要だ。

 完結ブーストを楽しもう。



《燃え尽き症候群》


 だから、使わないアイデアもメモを取って残しておこう。書いているうちに、使わなかったアイデアがストックされていけば、次回作に利用できるじゃないか。




《思ったより伸びません》


 売れない時は売れない。タイミングや場所が悪かっただけだ。一度振られた程度で諦めるようでは、恋愛なんてできないように、まだ才能がないとか自己卑下する時ではない。

 プロの作家たちがデビューするまでにどれほど駄文を量産してきたか。気にする必要はない。

 足りないのは才能ではなく、量だ。初めての英作文で、外国の小説の賞が取れないと嘆く人はいない。



《俺たちの戦いはこれからだ》


 エターナル・ノベリスト。





 評価・ブクマ、感想、レビュー、ありがとうございます。

 (いくつか誤字・脱字を修正しました)


 執筆は自己本位になりやすいですが、読者を忘れてはいけませんね。書く側と読む側の協働関係。

 自分一人で書いているようでも、そうではないのです。以前の作家、周りの人々、読者ーーええ、プロ作家の後書きには感謝の言葉が付いているものです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 気持ちが高ぶってきますね。とりあえず書く。難しいこと考えず自分の衝動に正直になろうと思います。
[気になる点]  なんかなぁ、書く際の決まり事を増やしても、書けなくなるだけだと思う。 [一言] ①  自分が納得できるレベルまで、作品のハードルを下げる ②  自己衝動で書く ③  第三者に伝えたい…
感想一覧
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