プロローグ
どうも!初投稿です!初めてなのでダメなところとかじゃんじゃんいってもらってこれから少しずつ修正していきたいなーと思っています!まぁ見てくれる人は少ないでしょうが…何卒よろしくお願いします!
俺は雨宮翔磨
今年で15歳になる現役中学生だ。といっても数ヶ月学校に行ってないので現役とはいえないだろうが。
学校どころか家からも出ずに一日中ゲームに明け暮れている。いわゆる引きこもりって奴だ。
3ヶ月程前からだろうか…学校で数人グループが俺に絡むようになった。
俺が何かするたびにバカにし、放課後は帰り道が被ってたので一目が届かない路地で痛めつけられお金を要求された。つまりいじめだ。誰も助けてはくれなかった。それから1ヶ月よく耐えたと思う。
だが、俺は耐え切れなくなり学校を休んだ。
最初のうちはコンビニとかいってたが、帰路で例の数人グループに絡まれて以降、行かなくなった。その時周りにいた人達も、誰一人助けてくれなかった。
外に味方はいない。敵しかいない。助けてくれる人なんていない。俺は1人だ。そう思い込み…
俺の引きこもり生活が始まった。
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親が、兄が、俺を説得してきた。
「学校に行かなきゃ後悔する」「勉強しないと生きていけない」
そんなこと…言われなくてもわかってる。
「学校はいいからとりあえず外に出よう」「外は怖くない、大丈夫だ」
知らないくせに…誰も助けてくれない苦しみを、悲しみを知らないくせに…
わかったように言わないで欲しい。
そうやって拒絶しているうちに家族も何も言わなくなった。
兄はまだうるさいが…平日はいないしあまり気にならない。
そうして家の中でも俺は一人になった。…土日を除いて
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とある土曜日。俺はいつも通りOケモンのレート上げに励んでいた。
外は大雪だが俺には特に問題はない。
「こいつ攻撃耐えれるか…?まぁとりあえずこの対面勝ち目ないし交代して…頼む…
あ…ギリ耐えたけど…これあられダメ耐えるか…?あ…あああ!」
ゲーム内の雪は大問題だった。
…といつも通り発狂していたら部屋の外から足音が聞こえてきた。
「…今日土曜かぁ」
土曜日で部屋に向かってくる足音って時点でなんとなく察しがついた。
多分数秒後には扉が開けられ「翔魔よ…」とか言いながら…
「翔魔よ…」
「…」
予想通りの言葉を発しながら細長い顔に丸眼鏡をかけた黒髪のひょろい黒服の男…兄が扉を開けて入ってきた。メガネがサングラスだったらなんか悪いことしてそうだな…とか思っていたら兄が口を開く
「今日はいい天気だな。いやーこういう日は散歩にでも行きたいな。なぁ?」
…何いってるんだこの男
外の白い世界を見ていってるのだろうか…目が見えてないのかもしれない。もしく頭の中も真っ白になってるせいで外が普通に見えてるとか…?
「行きたいわけないでしょう…こんな雪の中…」
「い、いや雪の日って散歩したくなるだろ?一緒に行かないか?」
本当に何を言っているんだ…目だけじゃなく頭もおかしいかもしれない。
「一人で行ってくればいいでしょ…いってらっしゃい。」
「お、お前も今日くらいはどうだ?こんな雪の中なら誰もいないだろうし…どうだ?」
…つまり兄はこんな日に外で歩いてるアホはいないから俺でも外に行けると踏んだわけか。
目と頭は正常だったわけだ。
…さっきから若干棒読みなのが気になるが、確かに今なら流石のあいつらも外にはいないだろうし、雪の中歩きたくはないが…ここで1回出ておけば兄も少しは静かになるかもしれない。
だから…
「…そうですね。こんな日に出歩くバカは兄さんくらいだろうし、今日くらいは付き合ってあげてもいいよ」
俺は提案に乗ることにした。
「まぁそういうとおもってたけどさ…今日は大丈夫だって。だからい…え?何て?」
…耳が悪いのは確実なようだ。
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「どうだ翔魔よ…久しぶりの外は良いだろう?」
「寒いし前見えないし良いとは思わないけど」
さっきから黒いジャンパーに黒いマフラー、黒い手袋に黒いニット帽を装備した黒尽くめの怪しい男…兄が吹雪の中、外がいいものだとか素晴らしいとか言ってくる。
字面だけ見るとヤバイ人だ。
「雪って…いいよな…なんだか…いい気分になれる」
この人、雪を白い粉と間違ってるんじゃなかろうか。
「ああ…赤信号だ…だが白い世界の中…赤く輝く信号…いいと思わないか…?」
話題がないなら無理しなくていいんだぞ…
「ところで」
兄の顔が急に真剣になる。
「外も久しぶりに出てみたらいいものだろう?」
「…そうだね」
「なら今度は晴れた日に散歩に行かないか?」
「…」
「無理にとは言わない…けどお前もいつかはちゃんと外に出れるようにならないといけない」
「…」
「大丈夫だ。散歩くらいなら俺もついていける。俺が守ってやれる」
「…」
「それで慣れたら一人で外に出てみるんだ」
「…慣れたら守ってくれないのかよ」
「そんなことは無いが…俺だっていつでも守ってやれるわけじゃ無い」
「…」そりゃそうか
「それに…」
「いつかは学校に行かなきゃいけないだろう?」
殴られ、罵倒されたあの時が、脳裏に浮かんでくる。
「もちろん一緒にいる時は守ってやる。俺はお前の兄貴だからな」
「だから…さ…」
兄がさっきまでとは違う声色で行ってくる。訴えかけるような…優しい声で
わかってる…そんなこと…わかってるけど…………
「…無理だよ」
気付いたら俺は走り出していた。
「あっ…バカ!戻れ!」
兄が叫んでいる
その直後に車のクラクションが聞こえた。横を見たら大きなトラックががすぐ横に来ていた。
「あっ…」
直後、衝撃を受け、景色が回転していく、途中で雪の中で光る赤信号が見えた。
さっきなんか言ってたなぁ…
周りの雪が赤く染まっていく。手も足も変な方向に曲がっている。
意識が遠のいていく…
「〜!〜〜〜!」
誰かが何か叫んでいる。けど、もう耳もダメになったのだろうか…
意識がとおのいていく…
ぼやけてよく見えないが多分兄だ。叫んでいるのは。さらにぼやけていく。
…目もダメになりそうだ
意しきがとおのいていく…
かあさんととうさんはおれがしんだらどうおもうだろうか…なにもいわなくなったってことは…きたいなんて…してな…かっ…たん…だろ…う…なぁ
いしきがとおのいて…
やっ…ぱ…り……………そと…は…こわ…い…なぁ…
それで、終わりだった
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目が覚めた。
助かったのだろうか。
…ここはどこだ?
見知らぬ天井だ。ランプが壁に何個か設置されている。
電気が通ってないのだろうか。あと、見知らぬ男と女がいる。
男は茶髪で男にしては長めだ…なんかいい体型してるな。羨ましい。筋トレとかしてるんだろうか。服の下は6つに割れてるに違いない。あと口の右下のホクロが特徴的だな
女も茶髪か。髪は下ろしてあり、あまり長くはない。にしてもかなり緩い格好だ。灰色で地味だし。
「※※※※!※※※※※※」
男が何か喋っている。全くわからない。何語だろうか。
「※※※※※※※!※※※※」
おお?引きこもってたせいで80キロほどになったこの俺をこうも簡単に持ち上げるとは…この男…只者じゃない…?…とそれは置いといて
言葉伝わらないかもだがダメ元でここがどこかでも聞いてみるとしよう
「…あーうあー」
…?声が出せない…。事故で喉がやられたか?
「※※※※※!※※※!※※※※※!」
男が女に俺を引き渡す。さっきから男がやけにハイテンションだ。
「※※…※※※※※」
女が何か言っているがやはりわからない。
女が男に俺を渡す。その時見えた俺の手が見えた。
まるで赤子のような手だった。
…これはまさか
それだったら説明がつく
さっき声が出なかったのも、手がこんなに小さいのも、男がこんなに喜んでるのも
…俺は恐る恐る男の瞳を見た。
その瞳には、生まれたばかりと思われる赤子の姿が写っていた。