表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/99

発覚


「お、おいお前! お前がライトか?」

「え? そうですけど、どうして俺の名前を……」

「……何てことだ。本当に邪龍を倒せるとは」


 バロンドは、慌ててライトとレーナの元に駆け寄る。

 レーナの言葉を信じて時間を稼ぐことに協力していたが、本当にライトが現れて解決してしまった。

 目の前であれほどの剣さばきを見せられたら、もう実力を疑うこともできない。


 間違いなくSランク冒険者になれるほどの力はある。

 まだBランク冒険者という事実は明らかにおかしいだろう。


 意図的にBランク冒険者で止めているのか。

 バロンドの中に様々な疑問が生まれた。


 生まれた――が。


「――っく。お前には聞きたいことが山ほどあるが、それはまた今度だ。レーナ、負傷者の救護に向かうぞ」

「は、はい」


 邪龍を倒したからと言って、全てが終わったわけではない。

 邪龍に蹴散らされた冒険者たちなどの介抱がまだ残っている。

 

 それはライトの情報より重要であり、一刻を争う作業だ。

 レーナもそのことはしっかりと理解していた。


「俺はあっちを。レーナは向こうだ」


「分かりました。ライト、ライトにはそっちをお願いしても……」

「もちろん」


 レーナが言い切る前にライトは頷き、壊された建物の方を見る。

 バロンドは既に救護に向かっており、段々と人の声が聞こえてき始めた。

 これがライトたちの最後の仕事だ。


「あっ――言い忘れてたけど、ありがとう。助けに来てくれて」

「気にするな。間に合ったのはレーナのおかげだから」

「……うん!」


 感謝の言葉を受け取ると、ライトは振り返って負傷者の元に向かい始める。

 レーナもそれと連動するように。

 逆の方向へと走り出した。



◇◆◇◆◇◆



「……ひどい」


 レーナが向かった先は、邪龍によって破壊された大きな神殿だ。

 聖女を含めた権力者たちが、よくこの神殿に集まって会議を開いていた。

 レーナの記憶が正しければ、ここには聖女の住処もあったはずである。

 普段は鍵がかかっているため、レーナでさえ聖女の住処には入ったことがない。


「……そりゃ誰もいないよね」


 邪龍が現れたことによって人がいなくなった神殿を、レーナは新鮮な気持ちで歩く。

 目に映るのは瓦礫の山といくつかの死体。

 このような光景は、もう二度と見ることができないであろう。

 

 既に死んでしまった冒険者に小さな祈りを捧げながら、レーナはより崩れている箇所へと向かった。


「あれ? これってもしかして――」


 そんな時に見つけたのが。

 今までは絶対に入れなかった部屋――聖女の住処。

 鍵のかかっているはずの硬い扉は、見事に衝撃で開いてしまっている。


 中は意外と狭く、書類などの物が多い。

 高そうな本棚は倒れ、見るも無残な姿になっていた。


(まさか……まさかね)


 レーナは自分でも無意識のうちに部屋に入り、ぐちゃぐちゃになった棚を見る。

 書類、写真、など様々な物が置いてあるが、気になったのは一番奥にある物だ。


 最大まで手を伸ばさなければ届かない。

 隠すように置いてある薬瓶。

 たまたま見つけることができたが、普通なら到底気付けない位置にある。


「……っ!」


 ドキドキとした気持ちで、レーナは薬瓶を手に取る。


 そこには。

 忘れもしない毒の名前――トサトンキンと書いてあった。



遂にレーナが気付きました!


応援、本当にありがとうございます!


『面白そう』『次も読みたい』


と少しでも思って頂けたら励みとなりますのでブックマーク登録や評価、感想をいただけると嬉しいです。


特に下側の「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にして頂けるとモチベが上がりますので宜しくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
瓶に毒薬ラベル(笑)
[気になる点] 暗殺者の部屋とかアジトなら毒があるのは解るけど何で直接動かない聖女の部屋に毒があるんだよw
[一言] これからの展開が楽しみです!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ