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魔王様の恋人は人間でした!  作者: オリビア
2/5

時と場所は考えてほしい

ルナ・アルバレスの仕事は、魔王様を起こすところから始まる。


「おはようございます。魔王様。」


「おはよう、ルナ。今日も朝から君の顔が見られて嬉しいよ。」

「ふふっ、私もです。さて、本日のスケジュールをお伝えいたします。」

「はぁ、もう少しぐらい照れてくれていいのに」

「毎日毎日言われていたら、慣れてしまいますよ。」


不満げにいう魔王ことユーリに、ルナは微笑み、予定を伝える。


「ーーーーーーー以上です。何か確認したいことは?」

「今日も勇者は来るんだね。」

「ええ、急ぎの手紙が送られてきました。……やはり、やめておいた方が?」

「気にしないで?ただ、今日勇者が来るって妹が知ったら大騒ぎだと思って。」

「で、殿下が……」

「まぁ、なんとかなるよ。前みたいに城を半壊したりはしないんじゃない?」


それでも不安げにするルナの額に、ユーリは口づける。ほんのりと頬を染めるルナを見つめ、耳元で囁く。


「なんかあったら僕がなんとかするから、君は自分の恋人を信じて?」

「…はい」


恥ずかしそうにはにかむルナ。


ユーリは気づいていたが、ルナは気づいていなかった。

2人の桃色空間に当てられ、遠い目をしていた部下たちに。

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