断章・その1
◆断章・その1◆
これは私が小学校に通っていた頃のお話です。
「……がびょう?」
クラスメイトでご近所さんの及川美咲ちゃんが、可愛いらしく小首をかしげました。
美咲ちゃんとは通学路がおおむね同じで、ちょくちょくご一緒に登下校する可愛い仲良しさんです。
「そうです。毎朝ではありませんが、学校に行くと下足箱の上履きに画鋲が入っているんです」
「それいじめだよ! いやがらせだよ!」
ご一緒に通学していると、美咲ちゃんのつやつやの髪と可愛いつむじが目の前にあって、絶景にも程があります。
思わずギュ~って抱きしめたくなる愛らしさです。
「手口が古典的で素敵ですよね。一体どんな愛らしい子がやっているのでしょう?」
「いやそれぜんぜんかわいくないから! むしろみにくいから!」
「だって昭和のイジメですよ? ノスタルジックで素敵じゃないですか」
「のすたる……なにそれ?」
そんな事を話しているうちに、噂の昇降口に到着しました。
「…………あっ!」
「あらまあ♡」
タイミング良く犯行現場に遭遇してしまいました。
いつもよりちょっとだけ早く登校したのが功を奏したようです。
もちろん偶然ではありません。犯行の曜日が決まっているので、ヤマを張ってみたのです。
「犯人は愛羅ちゃんだったんですね可愛いです♡」
クラスで一番背が低くてラブリーな飼育委員でキラキラネームの河崎愛羅ちゃんが、私の靴箱から可愛く上履きを抜き出して、今まさに愛らしく画鋲を投入しようとしていたのです。
「あ……あ……あんたなんでぇっ⁉」
「なるほど飼育委員さんだから、登校が早くて可愛い悪戯ができたんですね」
飼育当番の日に犯行に及んでいたようです。だから可愛らしく曜日が決まっていたんですね。
愛羅ちゃんは驚きのあまり、可憐に硬直しています。蛇さんに睨まれた蛙さんみたいで可愛いです。
「や、やいたさんがわるいんだからねっ! しょうがくせいなのにおおきくて、おっぱいもおっきくておおきいのがわるいのよっ!」
早くも逆ギレする愛羅ちゃんは超絶チャーミングです。
どうやらコンパクトな身長とキュートな体型から来る愛らしいコンプレックスが、可愛い嫌がらせの原因だったようです。
「まだこどもなのに、わたしとおないどしなのに、そんなのずるい! ずるいずるいっ!」
愛羅ちゃんはキーキー言いながら、可愛らしく地団太を踏んでいます。
「……わかりました」
「なにがわかったっていうのよっ!」
「そんなに私のおっぱいが欲しいなら、愛羅ちゃんにあげますっ!」
縮地で愛羅ちゃんとの距離を一気に詰めました。
「えっ…………わぷぅっ!」
思いっきりギュギュ~ッと抱きしめてしまいました。
愛羅ちゃんの頭と背中をすりすりとなで回すと、その可愛らしいお顔が私のおっぱいの谷間にズブリズブリとめり込んで行きます。
「ああもう愛羅ちゃんと~っても可愛いから、ずっとギュ~したいって思ってたんですよぉ♡」
「わぶぅ~~~~っ! もぶぅ~~~~っ!」
愛羅ちゃんが何か呻いてますが、可愛いお声の震動が私のおっぱいをブルブルさせて、くすぐったくて可愛くてすごく気持ちいいです。
「あ、わたしこれみたことある…………ぬりかべ?」
美咲ちゃんが可愛らしく恐れ慄いています。
「……………………」
気がついたら、愛羅ちゃんが可愛らしくぐったりしていました。
「たくみちゃん! かわさきさん、いきしてないよ!」
慌てておっぱいから発掘すると、出土した愛羅ちゃんは愛らしく白目を剝いて、お顔がすっかり紫色になっていました。
「あらまあ大変! 人工呼吸しなきゃ!」
先日教わったばかりの心肺蘇生術の出番です。真面目に講習を受けた甲斐がありました。
「ええと、脈はあるのでAED(自動体外式除細動器)は必要ありませんね」
可愛らしく息の根が止まった愛羅ちゃんを、簀子の上にそっと寝かせます。
お首の下に体操着袋を挟んで気道を確保すると、小さくて可愛らしいお口がパカッと開きました。
そして吹き込んだ息が漏れないように、小さくてプリチーなお鼻を抓みます。
準備オッケー! いよいよ本番です!
「それでは、いただきまーす♡」