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【詩集】Shangri-La

暗い夜よ

作者: 野鶴善明


 暗い夜よ

 大きく開け

 悲しみの星よ

 砕け散れ


 夜露に濡れた草

 立ち尽くし

 時がとまったように

 ただ立ち尽くし

 悪い夢をじっとこらえる


 語る言葉が

 見つからない痛々しさ

 だれもがみな

 神様に愛されて

 この世に

 生を享けたはずなのに


 流れる星に

 悲しみをよせても

 言うに言えない想いは

 風に渦巻き

 からからとまわるだけ


 人が人を苦しめる

 この世の定め

 苦しめる人もまた

 神様に見送られて

 この世へ

 生まれ落ちたはずなのに


 なぜ

 夜を渡る月に

 そう問いかけても

 消えそうにもない沈黙が

 さやかな光を

 のみこんでしまう


 暗い夜よ

 大きく開け

 悲しみの星よ

 砕け散ってしまえ



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― 新着の感想 ―
[一言] 苦しい時をこらえている感じがよく出ていると思いました。 苦しいとはいえ、流れる星、風、渡る月、のような言葉が、それもやはり過ぎ去りつつあるということを暗示しているようにも思えますが。
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