表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The Piper's Callin'  作者: 佐藤みにぃ
第2章
9/35

日本政府情報コード1

情報コード1は日本政府情報規制コードの中で最も機密レベルが高い――限られた環境条件でコード発令者である首相が同席し許可している場合のみ――情報開示を許可される。そして情報は都度声紋封印されて厳重に取り扱われ、歴代首相のみが封印情報へのアクセス権を引き継ぐ。

「コード1の管理下に置かれているのは誰ですか?」と純。

「――日本では首相、私、それから君だけです。まずシールドを発動しなければいけません。……首相、宣言をお願いします」

「システム。情報コード1。シールド発令」

“声紋確認中……。了解いたしました。発動します”

情報コード3以上で発動可能なセキュリティシステムは通信機や録音機、毒物や爆発物でさえも発見してしまう室内スキャンを一瞬で行い無効化する。首相による解除宣言が為されるまでドアは半永久的にロックされ、侵入のみならず途中退出さえも許さない。部屋には脳みそのある人間が3人。システム利用以外の情報伝達手段は口頭だけ。つまり、情報保全を第一目的とした規制コードなので現実的には効率性が悪い。緊急時における情報共有の重要性に反した情報コードなのだ。純はそれが実際に発動される日がくると想定したことはなかった。

 シールド稼働が成功していることを確認して首相が口を開く。

「緊急首脳会議決議を以て情報コード1を発令した。四十八分後には再度首脳会議が開かれる。指揮をとるのはネメス。それまでに状況理解と日本政府としての調査結果及び見解をまとめなければいけない。事態は緊急かつ重大性を極めている。日本だけでなく地球全体にとっての問題が発生している。まずはこれを見てほしい。システム、動画を再生せよ」

首相はデータファイルへアクセス許可を出し、壁一面に広がるスクリーンに動画を再生するよう指示した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ