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17.伯爵令嬢

ちょっと年齢設定間違ってましたので修正orz

 伯爵の息子に案内されて、屋敷の中を移動。

 「私の名はアルシャーク。これから紹介する娘はアンリ。君より四つ年上だが、仲良くしてあげてほしい」

 彼は上機嫌で、改めて自己紹介してきた。

 鑑定結果について、色々と聴かれると思っていたのだが、彼はそのことには何も触れなかった。

 自分なりに、先ほど説明されたことについて考えてみる。

 転移者の残した物に、固有能力に関する記述は無かった。ひょっとしたら、鑑定スキルと鑑定の魔道具では見え方が違うのかもしれない。スキルでは、固有能力も他のスキルと同列に見えていた?

 魔力については、大地謹製強化プログラムによる成果だろう。自分では、魔力量など認識出来ていないが。能動的に、大きな魔術を連発してみれば判るだろうけど。最初に使ったあの日は、『強制終了』と『再起動』だけで気を失ったのは、おそらく魔力が枯渇してしまったのだろう。今ならどれくらい連続使用出来るのか、把握しておきたいのだが、それよりも他の魔術を学ぶ方が先か。

 一年半の強化プログラム実行だけで、驚かれるほどの魔力を得ることが出来たのだ。大地が残した他のプログラムも早く試してみたくなる。


 思索していると、とある扉の前で立ち止まる。どうやら目的地に着いたらしい。

 アルシャークは軽くノックすると、

 「アンリ。君に紹介したい人を連れて来たよ」

 言うなり応答を待たずに扉を開いた。

 寝室は更に奥の部屋らしく、扉を開いたら着替え中、なんてお約束なハプニングは無かったのだが。それでも、アルシャークは笑顔を引きつらせて固まった。

 俺が見た光景。

 それに対する脳内の反応は『悪役令嬢キター!』というものだった。テンション高めである。

 そして、俺がそれに対して突っ込むこともなかった。何故なら、俺も同じ感想を持ったからだ。

 部屋の中には、二人の少女がいた。

 おそらく──というか間違いないと思うのだが──、見かけ十歳くらいの、赤いドレスを着た金髪縦ロールで偉そうにふんぞり返っている少女がアルシャークの娘、伯爵の孫であるアンリなのだろう。俺より四つ上と言っていたが、もっと大人びて見える。そして、彼女の足の下には、メイド服を着た、アンリより小柄な少女が転がっていた。

 「……あの、アンリさん。君は何をやっているのかな……?」

 恐る恐る、アルシャークが問う。父親である彼にしても、この状況は意外らしい。

 「セーナがふざけたことを言うからお仕置きをしているだけよ?」

 悪びれもせず、ちょこんと首をかしげるアンリ。足元にいる少女の名がセーナなのだろう。

 「……お嬢様。手遅れですが、危険なものではなかったみたいでした」

 踏まれたまま、セーナが返事をしている。

 「危険なもの?」

 不穏当な言葉に、アルシャークが反応した。

 「はい。かなり大きな魔力の持ち主が接近していることを察知したのでした。でも、お嬢様に信じていただけなかったのでした」

 魔力を察知するスキルを持っているのか。……でも、なんだか発音が少し変だな。言葉遣いも少しおかしいし。

 「だって。お爺様はおろか、王都からいらしているレナード様よりも大きな魔力の持ち主とか言うんですもの。信じられる訳がないでしょう?」

 そのレナードという人物が何者かは知らないが、魔術師か何かなのだろう。そして、伯爵も魔術を結構使えたりする?

 そのやりとりでようやく納得がいったのだろう、アルシャークがため息をついた。

 「アンリ、足をどけなさい。セーナが言っていることは正しい」

 アルシャークはニヤリと笑うと、俺の肩に手をまわして、アンリの方に突き出した。

 「ローディとベルナの息子、アフロス君だ。先ほど鑑定してみたのだが、彼の魔力は橙2。これは、魔術師団員のレナード殿の二倍近い魔力量だよ」

 アルシャークの言葉に、アンリは絶句した。


セーナの紹介は次でw

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