表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/45

16.鑑定

脱字修正……

 両親に連れられて、伯爵様の屋敷を訪れた。

 まだ自由に動き回れる体ではなかったので、馬車での移動中に見ていた範囲での話だが。辺境と呼ばれている割に、結構大きな都市みたいだ。

 主要道路は計画的に整備されており、機能的かつ綺麗な街並みをしている。

 そしてその中央は小高い丘になっていて、そこに鎮座する屋敷からは都市全体を見渡すことが出来る構造だった。

 その屋敷も、堀が巡らされている訳でも、高い石造りの壁に囲われている訳でもなかったのだが、それでも防御力は高そうに見えた。


 伯爵家だけあって使用人も多く、また領主としての執務も行われるため陪臣の貴族も数名詰めているため、不本意ながら大勢の目に晒されることになった。

 父さんが伯爵に気に入られているのは本当のようで、屋敷の中を歩いていると幾人にも声を掛けられていた。そして都度、俺のことを紹介していて、その度に簡単な自己紹介をする羽目になっていた。


 伯爵と会った。

 想像していたよりも、すごく気さくな人だった。俺のイメージでは、貴族という者はその地位が高くなるにつれ人間性に問題が出る、といった感じで考えていたのだが。この伯爵は、相手の地位よりも能力や人格に重きを置いているらしい。

 そして、伯爵の息子はもっと気さくな人物だった。息子といっても、父さんよりも年上みたいで、貴族というよりも学者といった風情だった。父さんが伯爵に気に入られたのは、この息子の方と仲良くなったおかげみたいだ。

 個人的な面会ということもあって、執務室にいたのはこの二人だけだった。

 「さて。それではアフロス君の鑑定を行いましょう」

 伯爵の息子が魔道具をテーブルの上に置いた。微妙にそわそわしている。

 俺がそれに気付いたことに、向こうも気付いた様子で、朗らかな笑みを浮かべた。

 「ローディとベルナの息子だし、結構期待しているんだよ」

 ローディとベルナ、というのは、両親の名前……みたいだな。初めて聞いた気がする。愛称かも知れないが。

 妙に期待されているのが気になるが、逃げることも出来ず。

 言われるがまま、魔道具の一部に手を載せた。

 伯爵の息子が魔道具を操作すると、一瞬ちょっと光って。光が落ち着くと、中央の水晶板に文字が羅列されていた。

 「……わぁお」

 伯爵の息子は、静かに驚いていた。

 伯爵は大して期待していないみたいだったが、息子の様子に何事かと魔道具を覗き込んだ。

 「……ほう」

 伯爵の様子に、父さんが慌てる。母さんは、動じていないみたいだ。

 「なっ、何かおかしなことでも……?」

 「いや……一部突出した能力があるだけだよ」

 伯爵の息子に手招きされ、父さんが向こう側に回って覗き込む。

 「……これは……!?」

 そんなに変な能力でもあったのだろうか。ちょっと心配になる。

 俺が訝しんでいると、伯爵の息子が説明してくれた。

 彼の話による、鑑定結果は以下の通り。

 ・初期ランクではない魔術系のスキルを二つも持っている。

 適性として、生まれたばかりの赤子でも持っている可能性はある。だが、使わなければランクは上がらないのだ。

 ・何らかの固有能力を持っている。

 固有能力とは一般的には発現しないスキルのことで、ここにある鑑定の魔道具は、王都にある物と比べて性能が劣るらしく、固有能力については存在の有無しか判らないらしい。固有能力保持者が現れたら王都にて再度鑑定して貰うことになっているらしいのだが、固有能力を持つ者は滅多にいないらしく、今まで一度もその機会はなかったとのこと。

 ・魔力が異常に高い。

 鑑定の魔道具で判明する各種身体能力は、具体的な数値ではなく、色と星の数で表される。これは王都の魔道具でも同じらしい。そしてその表示だが、黒・青・緑・黄・橙・赤・銀・金の8段階の色で表され、各色について五段階の評価があるらしい。ちなみに、人族の限界は銀までで、英雄とか勇者などと呼ばれる人が到達する領域らしい。

 そして俺の魔力は橙2。この値を持つ者は王国中で百人もおらず、魔力がこのランクの者は一ケタしかいないらしい。しかも四歳でこれだから、驚くのも無理はない。

 幸いだったのは、伯爵もその息子も、このことを国に報告する気はないらしく、大事にならないように、秘密にするよう勧められたことだ。ただ、俺を手放す気はないらしく、娘(伯爵にとっては孫)に紹介するとか言い出した。


次回、伯爵令嬢登場(予定)w

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ