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heroはお隣さん  作者: 沽雨ぴえろ
1/4

がんばりまーす

他の小説更新せずに何やってんだって感じですよねー( ^ω^)


ちょっと衝動的になってみました。いつもだけど!


まぁ、ファンタジーとは違う私の作品、読んでみてくださいなε( ε ˘ ω˘ )э



それではどうぞ!!



ある晴れた日に。私は父親に言い渡されたわけで。



「祐葉ー、おとーさんちょっと単身赴任くらったから、暫く一人暮らししといて?あっ、大丈夫、安心しろ、住むとこはもう決まってっから!!」


「おい待てクソおやじ色々と突っ込みたいけど取り敢えず正座しろ」



小さいときに母は出て行き、男手ひとつで育ててくれたおとーちゃん。いきなり過ぎる発言には流石に私もキレます。

にこやかに正座しながら話を聞くと、ダラダラダラダラと言い訳も混ぜてくるので、ここでは割愛としよう。

要約すると、こうだ。



『お偉いさんから外国の本社行って技術教えてもらってきてって言われたの☆明々後日にはイギリスに飛ぶよ☆祐葉の住むところは○○駅から十五分のアパートだよ、不良多いらしいから気をつけてちょ♡』



星とかハートとかふざけてる様だけど、割愛してこれでも良いほうだ。実際は華のJKである私よりもJKっぽいくらいにアレだった。若く見える分、とても脱力した。


取り敢えず父親に遠回しな罵詈雑言を浴びせまくって、良しとした。だってもう七時だもの。ご飯まだだもの。

なんだかんだ言ってお父さんっ子なんです、少なくはない恨みを抱えつつも許してしんぜましょうか。



「どのくらいで戻ってくるの?」


「んー、少なくとも三年は帰ってこれないなぁ。もしかしたら定年までかもしれないし」


「そっか」


「仕送りもするし、イギリスのお菓子とか送るからな」


「ん、待ってる。美味しいのよろしく」



そんな約束をして、ご飯食べて、お風呂入って、寝て。

いつも通りの時間に起きて学校へ行って、帰る道すがら、転向することに気づく。lineをすぐに開いて、友達に引っ越すことを伝える。

友達は悲しんでくれたけど、ちょっと大袈裟って思ってしまった。引っ越すと言っても、四つ先の駅だ。会おうと思えばすぐ会える距離なので、軽く返事を打って再び帰路に着く。



「ただいまー」


「おかえりー」



誰も居ないはずの部屋から返事が返ってくる。



「えっ?なんでいんの?会社は?」


「ちょっと娘よ、酷くない?…本社に行くから、今日から早上がりなの。用意があるからな」


「なーる」



確かに、父の足元には茶色いダンボールが置いてある。

台所に行こうとする私を「あ、祐葉」と引き留めた父は、はい、と白い紙を差し出した。



「………なにこれ?」


「お前が転入する高校に送るやつ。書いといて」


「……はっ?!」



それはあれか、あれなのか。噂の就職先に送ったり高校受験の時とかに書いたりしたあれなのか。

いやでもオカシイ。それにしてはオカシイ。だってほら!この紙無地。真っさら。のっぺらぼう並みの白紙。これを白紙と言わないのなら何と言う。



「お父さん何も書いてないけどこれ?!」


「ん?なんだー祐葉、なにか問題でもあるのか?」


「それ本気で言ってんのかクソ親父!!」


「はっはっは」


「いや答えろよォォォっ」



がくがくと揺さぶれば、父はやっと答えた。

それでいいのだ、と。

はぁ?



「なわけないじゃんっ!!これ無地だよ?白紙だよ?履歴書だせやぁぁぁ」


「だって渡されたのこれだもーん」


「もーん、じゃなぁぁぁい!てか渡されたって誰に、誰にだよ?!これを履歴書というのかそいつはっ!!」


「源が」


「結城ってだれ――…え?源さん?ハジメさんが関係してんの?ねぇ、ちょっと」



結城 源さん。お父さんの幼なじみでちょっといかつい。けど実は子供大好きで、よく私も小さい頃は遊んでもらった。



「だって源、その高校の理事だぞ」


「まじかっ」


「まじまじ。源のやつ企業に成功しててなぁ、今回は祐葉の転入先として理事やってるからって受け入れてくれたんだよ」


「ハジメさん偉大だな」


「ちゃんとお礼言っとけよ、祐葉」



当たり前でしょ、と言い返して、もう一度今の話を思い返しながら手元の白紙を見つめる。

………なんで白紙なの、ハジメさん!!!



「まぁアイツ変わってるから…。取り敢えず書いとけよ、祐葉」


「あーい」



やる気の無い返事を返せばわかりやすくため息をつく父。文句あるんですかおとーちゃんや。

それからトランクとダンボールに荷物入れるのを手伝って、私の引っ越しの用意も手伝わせて、残りは明日やることにして出前を取った。

中華うめぇ。



――――――――――――――――

――――――――――



「じゃあ、一人暮らし頑張れよ祐葉」


「うん、お父さんも頑張ってね、お土産期待してるからね」


「なんだー祐葉、お土産か」


「はっはっは」


「全く。勉強も頑張るんだぞー?…じゃ、行ってくるな」


「うん…………早く帰ってきてね」



最後にそう付け足せば、お父さんは若く見えるその顔をくしゃっとさせて破顔した。

最後に私の髪の毛をぐしゃぐしゃにしてから搭乗するために奥へと進んで行った。



「……………………、はぁ」



やっぱり寂しいものですな、うん。…うん。きっとなれちゃうんだろうけど、ねぇ。

私は空港から出て、空を仰ぐ。ちょうど、飛行機が飛ぶところだった。



「国際電話あるし……別に、……別に」



とかなんとか自分を誤魔化してですね。帰宅したわけです。私も今日引っ越すことになっていて、後一時間もしないうちに引越し業者さんが来る予定だ。

昨日お父さんと下見に行ったけど、なかなか綺麗だった。アパートっつーか、マンション?マンションって言っても高級感はないけど、まぁアパートよりはいい。


私はダンボールの他に自分で持って行く物をリュックに入れる。お父さんに買ってもらったロボットのロゴの刺繍がされた白いリュック。ちょっと高かったけど、お願いをしまくって買ってもらったのだ。今では宝物である。


そうこうしているうちにチャイムが鳴った。

ついに私は引っ越すのだ。






ぷろろーぐてきな?

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