第11話 国王と第九王子
扉が開かれ、僕は広い講堂のような謁見の間へと足を踏み入れた。
突き当りに、王座が鎮座しており、国王が座っていた
ぼくは、マールに習った、礼儀作法で、王の前で跪いた。
「そなたが、ジュリアスの息子か」
頭上から、重みのある声が降ってきた。
「はい、ジュリアス・ソフリーンの息子、オース・ソフリーンでございます」
顔を上げえると、そこにはルスリア王国の国王、ラスベル・ルスリアが座っていた。
おそらく父と同じくらいの年齢で、金髪の髪に整えられた顎髭、そして鋭い黒い瞳。
どこか威厳を感じる見た目をしている。
そして、その国王の隣で立っている少年。
おそらく、第九王子ソルトだろう。
透き通るような白髪に、国王と同じく鋭い黒い瞳。
六歳にして、とても凛々しい顔をしている。
「そなたのことは、ジュリアスから散々聞かされておる。」
「そうでしたか、父様はどのように?」
「『オースは可愛いんだ、ぜひあってほしい、絶対頭良くなる、完璧だ。この国、いやこの世界で一番の息子だ!!』とか言っておったな」
「……す、すみません。お父様がお見苦しいところを見せたようで」
うーん、すごく恥ずかしい。
「よいよい、ジュリアスとは学園からの仲だ。いつものことだ」
思ってた通り、国王と父は、仲が良さそうだ。
「――父上」
ずっと沈黙していたソルトが口を開いた。
「おぉ、すまない。今回は禁忌の遠征だったな。ジュリアスから聞いているだろうが、我が息子、第九王子ソルトと同行してほしい。おそらく学園でも一緒になると思う。ぜひ仲良くしてやってくれ」
「もちろんでございます」
「……オースといったか、よろしく頼む」
ソルトが、こちらへ一歩歩み寄り、手を差し出してきた。
「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
ソルトの手を、握り返す。
それにしても、六歳とは思えないな。
無駄のない所作に、きれいな笑顔。
あと、優秀なオーラが溢れ出している。
「うむ、よい。わしも、初めてジュリアスとあったときにはそんな感じだったな」
僕らを眺め、国王は満足げに頷いた。
「では、オース。さっそく参ろう、王都の北門で、今回遠征する者たちが集まっている」
「はい、同行させてもらいます」
「では、父上、行ってまいります」
「うむ、行って来い」
僕は、ソルトの後ろにつき、王城を抜け、王都の北問へと向かった。
♢
「――ここが北門か」
見上げるほどの巨大な外壁があった。
多分僕は西門から来たんだろうけど寝てたから気づかなかったな。
ここにくるまで、ソルトとの会話は一切なかった。
途中、王都に住んでいる者たちから、ソルトへの声援がたくさんあった。
「ソルト殿下、頑張って!!」 「気をつけていってらっしゃい」 「ソルト殿下かっこいい!!」
なるほど、父が言っていた、派閥ができたのも納得できる歓声だ。
六歳にしてこの慕われよう、いったい何をしたのだろう。
北門につくと、騎士団と、今回の遠征で一緒に行く、六歳になった、貴族の子どもたちがいた。
「ソルト殿下、オース様。お待ちしておりました。こちらに」
僕達は騎士に誘導され馬車に乗った。
「皆のもの、すまないが、オースと二人きりで話したい。移動中は、別の馬車に乗ってくれ」
「しかし――」
「大丈夫です、私が対処いたしましょう」
割って入ってきたのは、ルクリスだった。
「ルクリス・シャズル様!……わかりました。なら大丈夫でしょう」
すごいな、ルクリスって一体何者なんだろう。
「では、オース。たっぷり話をしよう」
へへっ、大丈夫かなぁ。
こうして、僕らは王都を出発し、禁忌の森へと向かった。
話を書くって難しい。




