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洞窟探検3 帝国教の罠に引っかかってしまいました。

私はアドを張り倒すと、反対に向かってすたこら歩き出した。


本当にムカつく!


ゴキブリ風情で悲鳴あげて私を呼ぶんじゃないわよ!

面倒くさい!

アドもアドだ。何抱きつかれて喜んでいるのよ!

最低!



私はムカムカしていた。


その私の前に、でかでかした丸マークが出現した。それに向けて矢印が書いてあるんだけど?


「何よ。これは?」

何この怪しいマークは? 私はそれを呆然としてみた。


その横でベンが頭を抱えている。


「なんかコチラに来いって言う感じですね」

オリーブが冷静に言う。


「でも、これ、いかにも罠ですっていう感じじゃない?」

私はボソリと言った。

罠にしたらもう少しちゃんとした罠にしておけよな。見ただけで罠ってわかるトラップってなんだ?

私はそれが先生方の作ったトラップか何かだと思ったのだ。


「本当だよな。いくら、フランが脳筋だって言っても、これには引っかからないよな」

「本当に。フランでさえ引っかからないんだから、罠の意味ないわよね」

バンジャマンとソレンヌが言ってくれるんだけど、どういう意味よ。


「いや、フランなら引っかかると思ったんじゃないかな」

ベンがなんか更にムカつくことを言ってくれるんだけど。


「あんたらね。いくら私でもこんなの引っかからないわよ。本当にムカつくんだから」

そして、切れていた私はソレに向かって、無造作に剣を振り上げた。


「おい、止めろって」

「なんかあったらどうするのよ」

「フンっ」

バンジャマンとソレンヌが止めようとするのを無視してそのまま剣を振り下ろした。




ドカーン



爆発音がして何かが壊れる音がした。


結構大きな爆発だった。まあ、私はなれているけれど。洞窟が大きく揺れる。


でも、洞窟は崩れてこなかった。


良かった。これで洞窟が崩れてきたら、後でメラニーになんて言われたことか。私はホッとして周りを見回した。まあ、私の障壁は完璧だからびくともしないけれど。


なんかベンの顔が青いんだけど。


そんなに大きな爆発だった?





そして、その爆発の終わった後には新たな道が出来ていた。


「フラン様。こんな道は地図に載っていません」

オリーブが教えてくれる。


「そうなんだ。ようし、行ってみようか?」

「でも、大丈夫なのか」

私の言葉にバンジャマンが言う。


「別に問題ないと思うけど」

私が言うと


「そらあ、お前は大丈夫だと思うけど、俺たちは素人だぞ。ホルム王国の王子殿下もいらっしゃるし、あまり無茶はできないのでは」

「うーん、そうね」

仕方がないので私は少し考えた。


まあ、5人くらい守るのは龍が出てきても問題ないけれど、グループ行動を乱すのは良くないか。

私にも常識くらいはあるのだ。


「じゃあ、2時間だけ探検して帰りましょう。往復4時間位だから問題ないでしょう」

私の言葉に皆唖然としているんだけど何でだろう?


「わかったわよ。片道1時間。往復2時間で問題ないでしょう」

私は諦めて言った。


この洞窟が良さそうだったら、また他の誰か連れてこよう。誰かだ!


今まではアドだったけれど、ムカつくからアドは無視だ。領地の騎士を何人か連れてくればいいだろう。それにヴァンとジェドを連れてきてもいいし。

そう思うと早速準備に入った。


「オリーブ、今の旨書いてここに判るようにおいておいて。各自非常食チェック。ここからは地図の作成をオリーブとソレンヌが協力して書いていって。ベンとバンジャマンはその護衛を。前衛は私がやるわ」

そう言うと私は先頭に立って歩き出した。


皆がついてこれるようにゆっくりと歩く。



閉じられた洞窟だったらしく、後から後から魔物が湧いてくる。


目の前にいきなりコボルトが現れる。


私は剣を薙ぎ払った。


コボルトが真っ二つになって吹っ飛ぶ。


次はおーかみ型の魔物だ。それも一刀で両断する


次から次にやってくる、魔物に対して私は剣を振り回してやっつけていく。


たまには、ベンとバンジャマンを前に出して対処させる。




そうこうして50分くらい歩いただろうか。なんか大きな穴が開いている所に出てきた。

穴の底は真っ暗だった。


穴からはなんかおどろおどろしい雰囲気が漏れてくるんだけど、なんだろうこれは?


私が穴の底を覗き込む。


しかし、後ろに殺気を感じて避けると、


「えっ?」

と言う驚いた顔をしてベンが落ちていった。


「えっ?」

何故ベンが私を突き落とそうとしたのか判らなかったが、こうなったら仕方がないだろう。


「ここは頼むわ」

私もやむを得ず、穴の中に飛び降りることにした。


「ちょっと」

「フラン、待てよ」


皆の声を無視して、

「ベン!」

私は叫ぶとベンの後を追って飛び降りたのだ。


私はあっという間に、おどろおどろしい黒い煙に覆われたのだった。


ここまで読んで頂いてありがとうございます。

帝国教の罠に自ら飛び込んだフランの運命やいかに

今夜更新予定です。

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