表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

62/319

洞窟探検1 修学旅行気分満々で行きました

二学期の大きなイベントは洞窟体験だ。


ダンジョンに潜って宝物を探し出すのだ。

そのダンジョンは王都から50キロのところにあり、テントで2泊するのだ。

完全な旅行だった。いわば修学旅行だ。


前世では修学旅行なんて行けなかった私は、もうテンション上がりまくりだった。



洞窟の入口は5つもあって中はいくつにも別れていた。この国最大のダンジョンだ。

いる魔物は低級の魔物が中心だ。


まあ、魔の森で鍛えられている私にとっては、敵ではないのだ。たとえ巨大龍が出てきても、私は負ける気はしないが・・・・


組分けは魔力の強いものと弱いものを組み合わけるということで、私の班はベンとオリーブ、バンジャマン、ソレンヌ、それに私だった。


私達は馬車に分譲して出発する。


私は1班で2班はメラニーが班長だった。


「わああああ、皆で旅行なんてめちゃくちゃ嬉しい」

「おい、フラン、遊びでないぞ」

一緒に馬車に乗ってきたベルタン先生は言うけれど、私にとっては完全に遊びだった。

それも生まれて初めて、いや前世も含めて初めての修学旅行気分だ。もうウキウキだった。


「洞窟の中はスライムが多いそうだぞ。それにコボルトや、ゴブリンにも気をつけろよ」

先生が言う。


「まあねそういうのはバンジャマンとベンに任せるわ」

私は完全にお上りさん気分で言った。


「ええええ、でも数が多いと苦戦しそうなんだけど」

「そうそう、集団が来たら大変だぞ」

ベンとバンジャマンが言う。


「ま、相手にできなくなったら言ってよ。その時は私が出るわ」

私が言い切った。


「あんたら、あまりフランを出したら駄目よ。洞窟が崩壊するから。できるだけフランは出さないでよ」

メラニーが横から注意するんだけど何でだ?


「失礼ねメラニー、いくら私でも、洞窟を破壊したりはしないわよ」

「何言っているのよ。フランがプッツン切れたら洞窟崩壊では収まらないわよ。バンジャマン、ベン、あんたら二人の活躍にかかっているんだからね。どんな事があってもフランは出さないように」

「メラニー、お前はそう言うけど、俺らではゴブリン10体が限度だけど」

バンジャマンが言う。


「多くなったら、剣を持たせてフランにやらせればいいから。魔術を使わせなかったらどんだけ使ってもいいわよ」

なんか、メラニーの私に対する扱いが酷くない?


私はムカつきつつ、アドにもらったお菓子を取り出した。

「皆お菓子はいっぱいあるわよ」

そう、アドに頼んだら婚約10周年記念のお菓子を沢山くれたのだ。私のリュックはそれで一杯だった。それを皆に配る。


「あんた、リュックの中身はお菓子しかないじゃない!」

「失礼ね。ちゃんと下着とかも入れているわよ。宿泊地の温泉、とても楽しみよね」

「お前な。本当に旅行気分だな」

ベルタン先生が呆れて言った。


まあ、低級魔物なんて100体集まっても私は一閃して勝つ気満々だった。




「あああ、着いた着いた」

馬車は森の中の広場に到着した。


ここから洞窟の入口までは約1キロ。


「ようし、早速テントを張り出すぞ」

先生の声を合図に全員でテントを張り出す。


1学年200名、3学年で600名の大所帯だ。


私達女子は4名で1つのテントだ。


一応、王子の護衛も兼ねて20名の騎士も同行していた。


私達女子も4人で協力して1つテントを建てる。


食事は私達女子が作ることになったが、「あんたは火の番していればいいから」

あっさりとメラニーから戦力外通告されたんだけど、酷くない?


私も焼くくらい出来るのに!


最も焼きすぎたり、半生だったりするけれど・・・・


「大丈夫よ! 火さえ通していれば、死ぬことないから」

夏に皆でしたバーベキューで私はそう言い切ったのだ。


「あのね、大丈夫なのは鋼鉄の胃のあんたくらいよ」

皆にはそれ以降一切料理させてもらえていないんだけど、今まで大丈夫だったんだから、絶対に大丈夫だって。


私の言葉は誰ひとり聞いてくれなかったんだけど、何でだろう?


みんなの作った料理は私の作る料理よりも断然美味しかった・・・・。何か悔しい・・・・。


その夜は皆で温泉入ってワイワイしてとても楽しかった。


私に対しての陰謀がなされているなんてつゆほども思っていなかったのだ。



さて、今夜から洞窟探検開始です。

修学旅行?を満喫しているフランの前にズンダーラ教の陰謀が立ちはだかります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いてありがとうございます。

【コミックシーモアで電子書籍化】

『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


このお話がコミックシーモア様で電子書籍として先行配信中(シーモアへのリンク)https://www.cmoa.jp/title/1101429725

お義兄様とエリのダンジョン冒険の2万字の新規書下ろしとシーモア特典ss付
表紙画像

表紙画像
「次にくるライトノベル大賞2023」https://tsugirano.jp/
に皆様の応援のお陰でこの私の書籍がノミネートされました。
なんと上から5つ目に!

【この話が書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』

全国1200以上の書店にて発売中です。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。

■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

つぎラノエントリー記念としてフランの子供時代の話書き出しました

新作

『小さいフランの大冒険『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません外伝』魔物も王子様も魔王だって怖くありません。でも、王妃様とマナーの先生は苦手かも……』

https://ncode.syosetu.com/n6598im/
私の

次の小説

はこちら!

『推しの悪役令嬢を応援していたら自分がヒロインでした』

https://ncode.syosetu.com/n2714ht/

前世でいじめられていたシルフィは、ゲームの中で悪役令嬢タチアナに助けられたのだ。そして、そのゲームの世界に転生したと知った時からタチアナの力になりたいと思っていた。ゲームでは悪役令嬢タチアナは婚約者に近づくヒロインを虐めて修道院送りになってしまうのだ。でも、いきなり入学式でタチアナと婚約者に会ってしまったシルフィは、ゲームの中でしか知られていないタチアナの恥ずかしい秘密をバラしてしまい、二人に驚かれてしまうのだ。そんな中、シルフィが面白いと上級生のアルに興味を持たれてしまい、大変なことになっていく。シルフィも知らない秘密もあってそれが判明した時にのっぴきならない状況に追いやられるシルフィのシンデレラ物語。
時計の鐘が12時を打つ時にシルフィの未来はどうなる?
今回もハッピーエンド目指して頑張ります!
私の最近

完結した小説

はこちら!

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』

https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

【新作】

始めました!

『聖女として召喚されたのに王宮を追放されて我儘貴公子の奴隷にされました。でも、いつの間にか溺愛されるシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n6661in/

新作


『転生したら地味ダサ令嬢でしたが、助けてくれた王子様に恋してしまいました。』

https://ncode.syosetu.com/n9394ik/
前世病弱のヒロインが地味ダサ令嬢(平民)に転生して王子様に助けられて恋してしまう話です。身分差を持ち前のパワーで知らぬ間に弾き飛ばす物語になる予感が……

そのサイドストーリーがこちら


『転生したヒロインのはずなのに地味ダサ令嬢に脇役に追いやられてしまいました』

https://ncode.syosetu.com/n3874il/
実は地味ダサ令嬢の親友がヒロインでしたと言うお話です。地味ダサ令嬢の凄まじいばかりの行動力の前に翻弄されるヒロインのお話です 私の

一番の大作小説

はこちら!

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』

https://ncode.syosetu.com/n8911gf/

― 新着の感想 ―
[一言] 嘆き?の洞窟?崩壊のカウントダウン?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ