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【『つぎラノ』ノミネート記念】婚約者からお菓子をもらって喜んでいたら、ピンク頭は首輪をもらって喜んでいました?

「いやあ、本当に今回もフランの活躍はすごかったんだって」

アルマンがオーレリアンに聞いてきた。


「俺も聞いただけなんだけど、フランの言うエクちゃんが飛んできた勢いでバイエフェルトの大軍を殲滅したそうだよ」

「そうか、自分の愛剣を呼ぶだけで、2万の大軍を殲滅するなんて。本当にフランは凄いよな」

オーレリアンの言葉にアルマンが頷いていた。


「感心ばっかりしていられないわよ。その後のバエフェルトの処理が大変だったそうだから」

メラニーが言うと、

「判る判る、まだ、殿下お二人とフランの弟が現地でいろいろと雑用をやっているんだろ」

「そうみたい」

「で、フランはなんで落ち込んでいるんだ」

アルマンが聞くが、

「さあ、どのみち愛する殿下が居ないから落ち込んでいるんじゃない」

メラニーが私の心を代弁してくれた。


「まあ、それは仕方がないんじゃないかな。フランが居ても邪魔なだけだからな」

アルマンが平然とフェリシー先生みたいなことを言ってくれるんだけど……


「なによ。アルマンも私が役立たずだっていうの?」

「まあ、フラン、適材適所という言葉があるだろ。書類の処理とかややこしい利害関係の調整とか、そんなのは得意な殿下らに任しておけばいいんじゃないか。お前は敵との戦闘で十分に役に立ったんだから」

「大半はエクちゃんが勝手にやってくれたけれどね」

私はむっとして言った。


「いや、それでも凄いって、俺やオーレリアンや殿下が呼んでもこうはいかないからな。という飛んでなんか来ないし」

「そうですよ。フラン様。フラン様が来るのが遅いって思われたから、宝剣も音速超えて飛んできて、ソニックブレードで殲滅してしまっただけですから。全てはフラン様のお手柄ですよ」

アルマンとオーレリアンが私を慰めてくれるけれど……


「私も書類仕事は出来ると思うのよね」

私が言うと、


「適当に判子押すことは出来るとは思うわよ」

「複雑な要件については止めた方が良いんじゃないか」

メラニーとアルマンが言ってくれるんだけど。


「だって、あなたの弟の次期公爵様がおっしゃっていらっしゃったわよ。風邪で寝込んだ時に姉が適当に押してくれたお陰で、仕事が倍になっていたって」

「うーん、あの時は私もレポートで忙しくって」

「それ言い訳にならないわよね」

「それならフランが何もやらなかった方が良かったんじゃないのか」

私の言い訳は二人にあっという間に否定されてしまった。


「もう良いわよ」

私がぶすっとしていった。


「まあ、でも、フランソワーズ様のところの婚約者の殿下はお優しいから良いじゃありませんか」

ジャッキーが言ってくれるんだけど。


「そうかな。でも、役に立たないって返されたんだけど」

ブスッと私が言うと


「殿下は危険な所にいつまでフラン様を置いておきたくなかったんですわ」

「そうかな」

私が半分喜んだ時だ。


「まあ、あんたが居なければ、殿下も遊び放題だからじゃない」

そこにいきなりピンク頭が来てくれたんだけど。


「そんな事ありませんわ。なにしにいらっしゃったのですか? ローズさん」

「そうよ。あんた何しに来たのよ」

折角いい気分になれたのに!


「まあ、これはご挨拶だこと。せっかく預かってきた殿下からあんたへのプレゼントを持ってきてやったのに。いらないのなら私がもらっておくわ」

ピンク頭がそのまま持っていこうとするのを


「そう言う事は早く言いなさいよ」

私がピンク頭から取り上げた。


紙袋を開けるとお菓子だった。


「あっ、美味しそう」

私は一つ取り出して食べてみた。


「普通は花とか衣装とか宝石とかなのに、食い物で機嫌治すなんて、本当にあんたは安上がりでいいわね」

ピンク頭が言ってくれるんだけど。


「煩いわね。あんたは何かもらったことがあるの?」

「私は首飾りをとある方から頂いたのよ」

私はその言葉に驚いた。


「本当に?」

「見せてよ」

私達は興味津々にピンク頭を見た。

まあ、見た目はこいつは良いのだ。


「これよ」

これみよがしにピンク頭は出してくれたんだけれど……


「えっ」

「それ?」

私達は絶句した。

たしかに物はダイヤモンで出来ているようだったが、ピンク頭が言う首飾りはどう見ても首輪だった。


「やはり分かる人には私の価値が判るのね」

私達は一人で悦に浸るピンク頭を残して皆で固まった。



「おい、あれどう見ても首輪だよな」

「1年前にシルヴァン殿下がピンク頭に首輪つけて仕事させていたよな」

「その続きなんじゃないか?」

「まだまだこき使うっていう意味なのか?」

私達は目を見合わせた。


「どうしたのあなた達、皆して固まって」

不審そうにピンク頭が言ってきた。

「いや、それって首、痛い!」

口を滑らせようとしたアルマンの足を思いっきり私は踏んだ。

「いや、あなたの首飾りが羨ましいなって」

私がそう言って誤魔化す。


「フラン、何も本気で踏まないでも」

涙目にアルマンがなっているんだけど。それは無視する。


「そうよね。羨ましいでしょう!」

ピンク頭が喜んで皆に見せびらかせている。


「これもらって、私はまた頑張ってお仕事するわ。まあ、あの方には聖女様の私の力がいるものね」

そう言ってその首輪? を愛おしそうに見ているんだけど……


「まあ、ピンク頭も喜んでいるから良いんじゃないかな」

私がピンク頭に聞こえないように言うと

「そうよね。殿下にも何かお考えがあるのかもしれないし」

私達は頷きあったのだった。






ここまで読んで頂いて有難うございます。

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