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騎士に尋問されて私の腕輪を外そうとした騎士は雷撃喰らってぶっ飛びました

ここまで読んで頂いて有難うございます。

また、忙しい中誤字脱字報告、感想、良いね等して頂いてとても感謝しています。

更に、ブックマーク、評価等して頂けた方には感謝の言葉もございません。

ドーーーーン

いきなり大きな音がしたのだ。


私は思わず飛び起きた。


ドンドンドンドン


そして、離れの扉が叩かれる。


「何事ですか」

スヴェンの声がした。


「王立騎士団である。フランという女に、貴族の詐称で出頭命令が出ている」

「フランさんにですか?」

「すぐに出頭させろ」

押し問答が聞こえる。


「フラン、どうするの?」

慌てて部屋に入って来たカトリーナが聞いて来た。


「お願い。カトリーナ。アドのことを頼むわ。1週間くらいで迎えが来るはずだから」

私はカトリーナにお願いしたのだ。

アドを連れて逃げるのは魔術の使えない私には今は難しい。


「アドごめん。ちょっと行ってくる」

私はアドに抱きついたのだ。寝ているアドは反応しなかったけど。

その唇にキスして起き上がボった。


貴族詐称とか言うけれど、私、本人なのだ。

何しろデ・ブリュネはルブランの古語での読み方なのだ。アンナは母だし、間違いない。昔、功績を上げたのだろう。絶対に目立つ目的か何かで魔術をぶっ放したに違いないのだ。その娘フランソワーズは私しかいないのだから。すぐに釈放されるはずだ。


私はその時は楽観していたのだ。


「でも、フラン、詐称は私が指示したのよ」

「しーーー。大丈夫よ。いざとなったら牢獄くらいなんでも無いから」

私は笑ってカトリーナに言ったのだ。




私は騎士たちに連れられて護送用の馬車に連れ込まれたのだ。

なんかこれいきなり囚人確定みたいなんだけど。

その扱いに私はムッとして騎士たちを睨みつけてやった。


「どうした。女。その態度は」

騎士の人がムツとして言ってきたんだけど。

別にこんな騎士一瞬でやっつけられる。

「おい止めておけ」

隣の騎士が止めてくれた。

「でも、お嬢さん。侯爵家の力は我々騎士団には通用しないぞ」

年老いた騎士の言葉に私はとりあえず頷いておいた。



そして、私はそのまま王宮の騎士団の詰め所に連れて来られたのだ。

何か男臭い所だ。まあ、私は慣れているけれど。

騎士達は平然としている私に少しは驚いていたけど。私は貴族の中でお茶するより騎士団の中で

訓練している方が多いのだ。


「貴様、名前は」

「人に聞く前に、まず自分が名乗れば」

私は威張った若い騎士にズバっと言ってやったのだ。


「な、何だと、貴様。騎士に楯突くのか」

「騎士は基本は礼に始まり礼に終わるのよ。礼儀正しくないものは騎士じゃないわ」

「き、貴様」

騎士が殴ろうとして来た。

殴られて騎士に暴行を働かれたと叫んでも良いんだけど、もし、それがアドや陛下にバレたら絶対に国際問題になる。おそらくこの騎士の首は飛ぶだろう。

どうしよう。こんな騎士は死んでも良いんだけど。


「おい止めろ」

隣の年老いた騎士が止めてくれた。


「ただ、お嬢さん。もう少し我々に協力してくれないかな。こちらも仕事なんだよ」

「ふーーーーん。仕事なら侯爵令嬢を誘拐しようとしたブルーセマはどうなったの?」

私は聞いてみたのだ。

私の扱いから考えて、下手しなくてもブルーセマは罪に問われていない可能性もあった。


「ごめんな。そちらは我々の範疇ではないので良くは判らないんだ。我々はデ・ブリュネ男爵の令嬢の詐称事件を調べるように言わているんだ」

年老いたほうが言ってくれた。


「だから、私の名前はフランソワーズ・デ・ブリュネ本人よ」

私は正直に答えてあげたのだ。


「嘘をつくな。そんなわけ無いたろう」

若いほうが否定するんだけど……本当に本人なんだけど。


「貴族年鑑によるとアンナ・デ・ブリュネ男爵が20歳なのだよ。子供の君がそんなに大きいわけ無いだろう」

「あの、女!」

私は完全に切れた。何が二十歳だよ。永遠の20歳とか言って脅して書かせたのだ。違いない。


「それ20年前の情報よ。ずうーーーーーとそれ変わっていないんじゃない?」

私が呆れて言うと、

「そんな訳無いだろう」

「じゃあ20年前に0歳で功績を上げて男爵位をもらったっていうの?」

「えっ、それは」

若い騎士は思わず、どもってしまった。


「いや、そうとは言わんが、あんた本当に男爵の子供のフランソワーズさんなのかい」

「そうよ。何だったら隣国のバイエフエルトにいるエルグラン王国の大使を呼べばいいわ。即座に飛んで来ると思うけれど」

「いや、そう言うわけには」

「そうだ。貴様のその話し方からして貴族のわけなかろう」

「あのう、大使が嫌なら別にエルグラン本国に問い合わせしてくれてもいいわよ。陛下ても、いやだけど、王妃様にでも」

騎士たちに私は言い切ったのだ。


「そんな事が出来るか」

若い男が苦り切って言い切った。


「だってそれしか証明する方法はないんでしょ」

「何を言っているんだ。貴様みたいな、やさぐれた女が貴族なわけ無いだろう」

「問い合わせてくれたら良いじゃない。ルブラン公爵家に問い合わせてくれてもいいわよ」

私は本当に面倒くさくなった。


「そこまで言うなら、問い合わせてみよう。後で吠え面かいても知らないからな」

男は詰所を出ようとして私の腕輪に目がいったのだ。


「それよりも、お前、その腕輪は何だ。装飾品はこちらで預からせていただく」

「えっ、これは触らないほうが良いわ」

「何でだ。何か仕掛けがあるのか」

男は喜々として言いだした。私の弱点を見つけた勢いだ。


「触ったら碌なことがないから」

私は止めたほうがいいとちゃんと言ってやったのだ。


「良いからこちらに貸せ」

男がそう言って無理やり私の腕輪を外そうとしたのだ。


「ギャーーーー」

男は触った途端に電撃を浴びて、悲鳴を上げるとぶっ飛んでいた。


ぴくぴく痙攣をしている。


母はろくな仕掛けをしていないのだ。


だから言わない事じゃないのに。


さて、騎士を結果的に傷つけてしまったフランの運命や如何に。

次は今夜更新予定です。

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