表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

262/319

母に負けてしまい、魔術を封じられて知らない地に飛ばされてしまいました

今日登場人物紹介除いて2話目です。

「嫌です」

はっきりと母に逆らったのだった。


その瞬間周りの時間が止まったのだ。

みんな唖然として私を見ていた。ジェドなんて震えていた。


そして、言われた母も固まっていた。今まで母の理不尽な命令も、自分絡みのことはほとんど逆らったことはなかったのだ。ジェドに試練を課すと言った時には流石の私も反抗したけれど。それ以来の反抗だった。


でも、母は首を振って再度聞いてきた。

「フラン、今なんて言ったの?」

「嫌だと言いました」

私は母の怒り顔にも言い返したのだ。


「ふうん、最近付け上がっているとは思ったけれど、これほどだとは思わなかったわ。

そう不機嫌そうに言うと、

「いいわ、表に出なさい」

外を指さしたのだ。


「あの、奥様、お二人が王都で本気出されますと被害が甚大なものに」

執事のクリストフが必死に諌めようとしてくれたが、

「クリストフ、何言っているの? 私がフラン相手に本気を出すとでも」

「いえ、奥様、その……」

クリストフは母の言葉に詰まっていた。そう、母は顔は笑っているが目は笑っていなかった。これは本気で怒っている。そんな母に使用人が逆らえる訳は無かった。


「姉上、まずいって絶対に! ここは母上に謝って」

ジェドも必死に私に言ってくるが


「いいから黙っていて」

私はジェドを横にどけて外に出たのだ。


私は毎日毎日の礼儀作法マナーの補講で完全にストレスが溜まっていたのだ。


でも、母相手なら思いっきりやれる。

私は久々に持てる力の全てを放出することが出来ると、完全にやる気になっていた。


「みんな、直ちに地下のシェルターに避難するのだ」

クリストフが慌てて大声で叫んでいた。そう、一応地下にはご先祖様が作った核シェルター並みの頑丈な施設があるのだ。


「大変だ」

「お屋敷がなくなるかも」

「何言っているんだよ。それで済むわけがないだろう」

「下手したら王都が壊滅するぞ」

使用人たちや騎士たちは口々に不穏な言葉を言いながら建物の地下に避難していく。



全員がいなくなったのを見て母が私を睨みつけた。


「フラン、あなたの思い上がった高慢ちきな鼻っ柱を叩き折ってあげるわ」

母が何か言ってくれているけれど、ここはやるしか無いのだ。


やるなら先制攻撃、それも持てる力の全てを出すしか無い。


私は久々にわくわくしたのだ。


私は深呼吸すると

「行っけーーーー」

私は魔力を一瞬で最大に高めるとそのまま、母めがけて放出したのだ。


最大規模の爆裂魔術を!


ドカーーーーン


凄まじい爆発が起こる。


でもこんなもので勝てない事は私も判っていた。その爆発が起こった時には、私は飛び上がっていた。そして、エクちゃんを引き抜いて最大スピードで母に向かって斬り掛かっていたのだ。


「喰らえ!」

爆発の噴煙が薄れたなか、母が少しみえたその瞬間、渾身の力を振り絞って斬りつけたのだ。


母の衣服はすでにボロボロだった。


何とかなったか! 


私は少し喜んだが、私の渾身の斬り込みを母は展開した障壁で受けてくれた。


ズドーーーーン


凄まじい爆発が起こる。


パリンと障壁は割れたが、母がその瞬間、ニヤリと笑ってくれたのだ。

「まだまだね」

そう言うと、爆裂魔術を私目掛けて放ってくれたのだ。


私は障壁を展開しようとしたが、間に合わなかった。


ドカーーーーン


私は母の攻撃の直撃を受けボロ雑巾のように弾き飛ばされて地面に叩きつけられていたのだ。



「ふんっ、私に対抗しようなんて100年早いわ」

母が私の目の前に来ると言ってくれた。


私はもう、抵抗する力も何も残っていなかった。


「フラン、その高慢ちきなお前の考えを叩き直すために、もう一度試練を与えてあげるわ」

母はそう言うと私の腕に何かを嵌めたのだ。


「これは魔封じの腕輪よ」

母は言ってくれた。


魔封じの腕輪。魔封じの手錠なら何回かはめられたことがあったが、いつもは私より魔力の少ない者が作っているので全然効果がない。しかし、母が作ったのならばその名の通りで全く私は魔術が使えなくなるはずだ。


「5歳の時の試練は手加減してあげたけれど、今回の試練は厳しいわ。お前から魔術を取ったらどうなるのやら。まあ、健闘を祈るわ」

そう言うと母は私の返事も聞かずに私を何処かに転移させてようとした。


「ちょっと待てババア!」


私は叫んだが、間に合わなかった。

そして、私は転移のショックで気を失っていたのだった。




破壊の魔女は実の娘でも許しません。

どうなるフラン?

次回は明朝です。


本物語の第一部部分がいま全国1200の書店にて絶賛発売中です。

詳しくはこの下10センチくらいの所にリンク張っています。

読んでもらえたら嬉しいです!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いてありがとうございます。

【コミックシーモアで電子書籍化】

『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


このお話がコミックシーモア様で電子書籍として先行配信中(シーモアへのリンク)https://www.cmoa.jp/title/1101429725

お義兄様とエリのダンジョン冒険の2万字の新規書下ろしとシーモア特典ss付
表紙画像

表紙画像
「次にくるライトノベル大賞2023」https://tsugirano.jp/
に皆様の応援のお陰でこの私の書籍がノミネートされました。
なんと上から5つ目に!

【この話が書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』

全国1200以上の書店にて発売中です。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。

■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

つぎラノエントリー記念としてフランの子供時代の話書き出しました

新作

『小さいフランの大冒険『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません外伝』魔物も王子様も魔王だって怖くありません。でも、王妃様とマナーの先生は苦手かも……』

https://ncode.syosetu.com/n6598im/
私の

次の小説

はこちら!

『推しの悪役令嬢を応援していたら自分がヒロインでした』

https://ncode.syosetu.com/n2714ht/

前世でいじめられていたシルフィは、ゲームの中で悪役令嬢タチアナに助けられたのだ。そして、そのゲームの世界に転生したと知った時からタチアナの力になりたいと思っていた。ゲームでは悪役令嬢タチアナは婚約者に近づくヒロインを虐めて修道院送りになってしまうのだ。でも、いきなり入学式でタチアナと婚約者に会ってしまったシルフィは、ゲームの中でしか知られていないタチアナの恥ずかしい秘密をバラしてしまい、二人に驚かれてしまうのだ。そんな中、シルフィが面白いと上級生のアルに興味を持たれてしまい、大変なことになっていく。シルフィも知らない秘密もあってそれが判明した時にのっぴきならない状況に追いやられるシルフィのシンデレラ物語。
時計の鐘が12時を打つ時にシルフィの未来はどうなる?
今回もハッピーエンド目指して頑張ります!
私の最近

完結した小説

はこちら!

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』

https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

【新作】

始めました!

『聖女として召喚されたのに王宮を追放されて我儘貴公子の奴隷にされました。でも、いつの間にか溺愛されるシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n6661in/

新作


『転生したら地味ダサ令嬢でしたが、助けてくれた王子様に恋してしまいました。』

https://ncode.syosetu.com/n9394ik/
前世病弱のヒロインが地味ダサ令嬢(平民)に転生して王子様に助けられて恋してしまう話です。身分差を持ち前のパワーで知らぬ間に弾き飛ばす物語になる予感が……

そのサイドストーリーがこちら


『転生したヒロインのはずなのに地味ダサ令嬢に脇役に追いやられてしまいました』

https://ncode.syosetu.com/n3874il/
実は地味ダサ令嬢の親友がヒロインでしたと言うお話です。地味ダサ令嬢の凄まじいばかりの行動力の前に翻弄されるヒロインのお話です 私の

一番の大作小説

はこちら!

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』

https://ncode.syosetu.com/n8911gf/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ