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【書籍発売記念】寝ぼけ眼で私の食料を食べてくれた古代竜を退治していました

この話ここまでお付き合い頂き本当にありがとうございます。

その夜は篝火を盛大に焚いて、肉や野菜をバーベキューにして、盛大に食べたのだ。

そして、遅くまで騒いでいたのを覚えている。

気付いたら、篝火の横で私はお腹いっぱい食事が食べられて満足して寝てしまったのだ。


テントに入って、寝た方が良いと周りから言われたけれど、面倒くさくて、いや違う、何か胸騒ぎがしたのだ。おそらく……


メラニーにはテントまで行くのが面倒だからその場で寝ただけだとか後で散々言われたけれど。


決してそんなことはない……はずだ。


とにかく私はアルマンらに歩哨を任せてさっさと寝てしまったのだ。



お腹いっぱい食べられることがこれだけ幸せだとは思わなかった。


元々我が家は貧しいので、食事の質は悪いのだが、量だけはちゃんとあったのだ。

肉が野菜に変わったハンバーグとか……


「公爵家の食卓に端肉のハンバーグなんて出るんだ」とアルマンが驚いていたけど。


でも、一ヶ月前に反省房で断食させられて、その時に断食の大変さを改めて思い知ったのだ。

魔の森で食べ物がなかった時にはその辺の草を食べられたのだ。


絶対に毒草もあったに違いないってみんな言うんだけど、私は植木職人のじいちゃんたちにちゃんと毒草の見分け方もちゃんと教わったはずなのだ。


お腹が減ってそれどころでなくなった時の事は良く覚えていないけど。


そう言うとメラニーが呆れためで見てくれたけど。


魔の森にはまだ食料があったけれど、流石に反省房には草木は生えていなかったのだ。


いくら私でも霞や空気だけでは生きていけない。


もう二度と嫌だ。


それに比べたら公爵家の食事は本当にちゃんとしていたのだ。


それまでも、食事には感謝して食べていたが、更に感謝して食べるようになったのだ。


そして、今日も感謝して食べたのだ。


そして、夢の中でも、幸せなその気分がそのまま続いていた。


今日の夢はなんとお菓子の国だったのだ。


ペンテルとグレーテルの世界だ。


一面全てお菓子だ。草木もお菓子、家もお菓子だ。


私は一番大きい家にかじりついて、思いっきりむしゃむしゃと食べだしたのだ。


それは本当に美味しかった。


食べても食べてるあるのだ。

お顔中クリームで真っ白にしながら私は幸せいっぱいだった。


でも、そこにいきなり古代竜が現れたのだ。


その古代龍はあろうことか、いきなり、私のお菓子の家を食べだしたのだ。


「ちょっと待ちなさいよ」

私は叫んだが、古代竜はなんと一口で私のお菓子の家を食べてしまったのだ。



そんな……


私が食べようとしていたお菓子の家が……


古代竜は唖然とする私を見て、ほくそ笑みやがったのだ。


完全に馬鹿にしてくれたのだ。


もう許さない。


私は完全にプッツン切れた。


食べ物の恨みは怖いのだ。

「この泥棒竜!」

私はそう叫ぶと古代竜を焼き竜にするために一撃で燃やしたのだ。




「フラン、大変だ」

私はアルマンの声に揺り動かされて慌てて飛び起きた。


「古代竜が俺達の食料を食べている」

私は半分寝ていた目がその言葉で完全に覚醒した。


「な、なんですって、お菓子の家といい、私達の食料といいもう許さないわ」

私は完全にプッツン切れていたのだ。


「どこにいるのその糞竜は」

私が周りを睥睨すると


「あれだ」

アルマンの指差す方を見た。


なんと古代竜は美味しそうに、わたしたちの輸送用の馬車の中に首を突っ込んでむしゃむしゃ食べているのだ。


それも私に尻尾を向けて。


ここまでコケにされたのは初めてだ。


私は完全に切れていた。


それも夢の中でも私のお菓子の家を食べてくれて、現実でも私達の食料をくすねてくれるなんてもう許さない。


こいつのせいでまた断食になった日には耐えられない。


「そこの豚竜、何してくれるのよ」

私はまだ、完全に起きていなかったんだと思う。


そのまま、古代竜に向かって、無謀にも駆けていったのだ。


ドシドシと、足音を立てながら。


古代竜は一瞬、首を傾けて私を見たが、無視してまた食べだしたのだ。


な、何てやつだ。


ここまで無視されたのも初めてだった。


「この糞竜、何してくれるんじゃ」

フェリシー先生が聞いたら即座に反省房行きの汚い言葉を吐くや、私は飛び上ったのだ。


「喰らえ!」

そして、無視して食料を食べている古代竜の横っ面を思いっきり蹴り飛ばしていたのだった。


古代竜は私のキックをモロに受けてそのまま村長宅を壊して瓦礫の下敷きになったのだ。


古代竜に私が勝った瞬間だった。


ここまで読んで頂いてありがとうございます。


後一話、すっ飛んでくるアド視点を描いて終わろうと思います。


このフランと王太后の初めての出会いは本購入者特典でレジーナブックスのホームページに載っていますが、アンケートに答えたら読めるみたいです……





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― 新着の感想 ―
[良い点] 何だか続いていくところ [気になる点] 今回はのださんが多かった。 [一言] なんかそれでもいいっかって思える。
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