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【つぎラノ】【書籍化】web版 悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四部 古の古代帝国公爵家の野望

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不純異性行為をしたのを見たと真面目な後輩がはっきりと宣言しました

「フラン、本当に殿下と裸で抱き合っていたの?」

「はい? 何を言っているのよ。そんなことするわけないでしょ!」

ノエルの問に私が大声で否定すると


「でも、一年生の間で噂になっているんですけど」

私はジェドの話に目が点になった。


ジェドが言うが、とんだ濡れ衣だ。

「そんなハレンチな事するわけないでしょ、アドにキスされただけよ」

私が反論すると、


「キスですって、あの野郎!」

「ジェド、口調」

私がジェドの話し方を注意すると

「言い方なんてどうでも良いでしょ。俺が姉上のために苦労している時に何イチャイチャしているんですか」

「仕方がないでしょ。教えて上げたお礼がほしいって言われたんだから」

私もジェドに言い返すと、

「じゃあ、義姉上。俺も教えたからキスを」

ヴァンが横から言ってくれるんだけど。


「はああああ、婚約者でもないのに、そんなの許す訳ないだろう」

そこにはいつの間にかアドがいて、私とヴァンの間に入ってくるんだけど。


「殿下。どういうことですか。一年生の間で殿下と姉上が裸で抱き合っていたという噂があるんですけど」

ジェドがアドを睨みつける。

「な、何! 裸で抱き合うなんて、破廉恥な。そんな事するわけ無いだろう」

「そう言いながら目が喜んでいますよ」

ジェドが訝しげにアドを見る。


「ちょっとアド、どうしてくれるのよ。こんな噂が流れているんだけど」

「そんな事言ったってキスしただけだぞ」

「キスなんてするからでしょ。どうしてくれるんですか。この噂が原因で、姉上が結婚できなかったら」

「何言っているんだ、ジェド。フランは俺の婚約者だ。何があろうが俺が責任を取る」

アドが頼もしいことを言ってくれるが、でも、何か王妃様になるのはもう一つなのよね、と私が思うと、

「フラン、お前がなんと思おうとお前は未来の王妃だ」

「えっ、声に出ていた?」

私は怒ったアドに苦笑いをした。


「でしょう。義姉上。王妃になるなんて、堅苦しい生活は嫌ですよね。俺とだったら王妃にならなくて、なっても王弟妃だから、ある程度自由にできますよ」

シルヴァンが横からしゃしゃり出てくる。誰と結婚するかはさておいて、立場的にはその方が良いかもと密かに思ったのは内緒だ。


「何言っているんだ。シルヴァン。フランは俺の婚約者だ。勝手に俺から取ろうとするな」

「というか、姉上。別に結婚しなくてもずうーーーーっと我が家に居ても全然問題ないですよ。こんな破廉恥王子と一緒にいると姉上の体面が傷つきます」

また、3人で言い合い始めたんだけど。

まあ、破壊女とか暴虐女とかターザン女とか私は色々といわれているので、破廉恥女とか言われても大した事は……、いや、さすがに破廉恥女は良くないだろう!

この濡れ衣はなんとしてでも拭わなければ。

私はこの噂を流したやつを絶対に突き詰めるつもりになっていた。


でも、誰なんだろう? 私とアドが裸で抱き合っていたなんて噂を流した奴は。

私達がキスしているのを見たのはクラリスとカミーユだけだ。


カミーユが流したんだろうか。


それが事実なら許さないんだから。


私はこの事はたちの悪い冗談で済むとばかり思っていたのだ。





でも、噂は二三日経っても全然収まらなくて、更に酷くなっていた。


果てはクラリスとカミーユの前で私が大声で喘ぎ声を上げていたというお下劣なものもあったのだ。


それをノエルが怒りながら私に話してくれた。


「でも、変なのよね。こんな噂が広がるなんて。基本フランと殿下を見ていたら、いつもフランの前で土下座して謝っている殿下のイメージしか無いから、そんな噂が出るのはおかしいんだけど」

メラニーが思案顔で言ってくれた。でも、いつもアドが私の前で土下座しているってどういうイメージなのよ! それでは完全に私が高飛車な悪役令嬢ではないか。

私がそう文句を言うと、


「でも、確かに殿下はフランの前でしょっちゅう謝っているわよね」

「確かにそういうイメージしか無いよな」

ノエルとかアルマンが言ってくれるんだけど。


学食の私達の席ではクラスメートが普通に接してくれているが、残りの皆は遠巻きにして、こそこそ話してくれている。

ちょっと私はそんな破廉恥なことはしていないって!

私は一年生らに言いたかった。



「ちょっと、フラン。聞いたわよ。あなた、生徒会室で殿下と盛っていたんですって」

そこへ恥も外聞も無いだろうグレースが嬉々としてやって来た。


「な、何を言うのよ。事実無根よ」

私は言い返した。


「誤魔化しても無駄よ。全然、殿下に相手にされないからって、勉強を名目に生徒会室で一人で仕事していた殿下のところに突撃したんですって! 裸になって殿下に迫って事実を作ったって聞いたわ」

この糞グレース、なんてこと言ってくれるのよ。変な噂を広めたのはお前か?


「ちょっと、グレース、あなた言って良いことと悪いことがあるわよ。私はそんな事していないわよ」

怒り狂った私が言うと

「誤魔化しても無駄よ。あなた、クラリスが嘘を言うと思うの?」

「えっ、クラリスがそんな事言っているの?」

私には信じられなかった。


「そうよ。殿下の上に裸で乗って喘いでいるあなたを見たって言っているわよ」

「はああああ! そんな訳無いでしょ。何でクラリスはそんな嘘をつくのよ」

私は驚いた。そんな馬鹿な。あの真面目なクラリスがそんな嘘をつくわけはないではないか。



「いえ、私ははっきり見ました」

私は声のした方を慌てて振り返ると、そこにはクラリスが立っていたのだ。


真面目な後輩のクラリスの発言にさすがのフランもピンチ。


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