表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

104/319

杉を植林することでなんとか許してもらったら、翌日エルグランの王太子が目の前にいました

先生二人のお小言で、結局デザートを食べる時間が私達二人にはなかった。


本当に先生も止めて欲しい! 


まあ、私の自業自得なんだけど。


私達が叱られている間に、鍋はすっからかんになり、私のプリンはメラニーのお腹の中につるりと入ってしまったみたいだ。


メラニーは酷い! 


私の分は取っておいてくれたら良かったのに!


結局杉の木は休みの日に私が登ってきて植林することで話がついた。


怒られた上に罰ゲームまであるなんて、なんて酷いんだ! 最悪だ・・・・


「あんたが薪にするから悪いんでしょ」

「だってドミンゴが遅かったからだし」

「元々、ドミンゴが遅いのは判っていたじゃない。その彼に薪を持たすのがおかしかったのよ」

まあ、メラニーの言う通りだった。


「判っていたら言ってよ」

私の言葉は無視して

「まあ、当初思った以上にうまくいったとは思うけど」

メラニーが珍しく褒め目てくれた。


「ふんっ、そうよ。私の提案することに間違いはないのよ」

胸をそらして言う私に、


「ま、いつもの如く最後には怒られて終わったけれどね」

「メラニー酷い。確かに杉を勝手に薪にしたわたしも悪かったけれど、その鍋食べたんだから本来ならばあなたも同罪じゃない」

私がムッとして言うと、

「まあまあ、フラン。これ」

メラニーがテオドラの店のプリンを出してくれたのだ。


「えっ、これどうしたの?」

「あんたのためにおいておいてあげたんでしょ」

「有難う。メラニー」

私は予想外のメラニーの行動に感動した。


そうか、いつもは欲張りのノエルがいるから私の食事が無くなるのか!


「美味しい。テオドラ」

私はスプーンで一口食べて言った。このプリン、ミルクプリンかなんだか知らないけれど、白くて、キラキラ光っているのだ。そして、口の中でとろけるのだ。


「そうでしょう。我が家の自慢の逸品なのよ」

「凄いじゃない。これなら十分にハッピ堂のプリンと対抗できるわよ」

「そこまでじゃないと思うけど。そうよね、頑張ればなんとかなるわよね」

テオドラも喜んでくれた。


「フラン、今度の休みにはうちの料理屋にも来てよ」

「あっ、じゃあ、うちの文房具屋にも、可愛い小物がいっぱいあるの」

「うちにも・・・・」

皆が呼んでくれたのだ。よしよし、これで仲良くなった。


今回の鍋は大成功だった。


次はクラス対抗戦に向けて、いろいろと考えようと私は思ったのだ。




そして、翌日、朝食を食べて教室に向かっていた時だ。


何故か教室の周りに人だかりができていた。


結構たくさんの人が教室の周りにいて、中を見ているんだけど。


「あれ?、あれってアルマンのお父さんじゃない?」

私がルール騎士長を見つけた。

「あっ、本当だ。親父だ」

アルマンは驚いて、ルール騎士を見た。

「よっ」

ルール騎士がアルマンに手を上げてきた。


という事は中にいるのは・・・・


教室の扉を開けるとそこにはやはりアドがいたのだ。



「フラン、会いたかったよ」

私を見つけるとアドは私に抱きついてきたのだ。


「ちょっとアド、人前でやめてよ」

私は真っ赤になって抱きついてきたアドを無理やり剥がす。


皆の生暖かい視線が痛いんだけど・・・・


「酷い、フラン、二週間ぶりなのに」

「二週間ぶりもくそもない」

アドが言うが、私は赤くなって言い返すが、


「フランソワーズさん。何ですか。その言葉使いは」

ええええ! 

フェリシー先生までいるじゃない。こんなところでアドは何をしてくれるのよ。

私がむっとしてアドを見る。


「殿下も公の場では控えていただかないと」

「いやあ、つい」

アドが笑って誤魔化そうとするが、それで許してくれるフェリシー先生ではない。


「そもそも王族たるものが・・・・」

「いや、フェリシー、時間がないのではないか」

「そうでした」

アドの言葉にフェリシー先生は我に返った。


「えっ、時間がないって。どこかに行くの?」

私は不吉な予感がしたのだ。


「一応、外交という名目で強引に今回のスケジュールを入れたんだ。それで、今回の留学を受け入れてくれたことの礼を兼ねて王宮を訪問するんだ」

「じゃあ、アド、頑張って」

私は逃げようとした。


「何言っているんだ。フランもだ」

「ええええ! ここの王様、陰険だからできるだけ会うなって母に言われているんだけど」

「フランソワーズさん。他国の国王陛下の事を悪し様に言うなどどういうことです・・・・」

やばい、フェリシー先生がいたんだ。余計なことを言ってしまった。でも、母が言うくらいだから余程陰険なんだと思うんだけど。そうか、言い寄られた母がこっぴどく振ったかどっちかだ。どちらにしろ碌なことはない。


「フェリシー、時間がない。お小言は後で」

アドが止めてくれたけど、お小言もは後でもいらない!


王宮に連行されるフラン、陰険王の前でどうなる?

続きは明朝です!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いてありがとうございます。

【コミックシーモアで電子書籍化】

『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


このお話がコミックシーモア様で電子書籍として先行配信中(シーモアへのリンク)https://www.cmoa.jp/title/1101429725

お義兄様とエリのダンジョン冒険の2万字の新規書下ろしとシーモア特典ss付
表紙画像

表紙画像
「次にくるライトノベル大賞2023」https://tsugirano.jp/
に皆様の応援のお陰でこの私の書籍がノミネートされました。
なんと上から5つ目に!

【この話が書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』

全国1200以上の書店にて発売中です。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。

■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

つぎラノエントリー記念としてフランの子供時代の話書き出しました

新作

『小さいフランの大冒険『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません外伝』魔物も王子様も魔王だって怖くありません。でも、王妃様とマナーの先生は苦手かも……』

https://ncode.syosetu.com/n6598im/
私の

次の小説

はこちら!

『推しの悪役令嬢を応援していたら自分がヒロインでした』

https://ncode.syosetu.com/n2714ht/

前世でいじめられていたシルフィは、ゲームの中で悪役令嬢タチアナに助けられたのだ。そして、そのゲームの世界に転生したと知った時からタチアナの力になりたいと思っていた。ゲームでは悪役令嬢タチアナは婚約者に近づくヒロインを虐めて修道院送りになってしまうのだ。でも、いきなり入学式でタチアナと婚約者に会ってしまったシルフィは、ゲームの中でしか知られていないタチアナの恥ずかしい秘密をバラしてしまい、二人に驚かれてしまうのだ。そんな中、シルフィが面白いと上級生のアルに興味を持たれてしまい、大変なことになっていく。シルフィも知らない秘密もあってそれが判明した時にのっぴきならない状況に追いやられるシルフィのシンデレラ物語。
時計の鐘が12時を打つ時にシルフィの未来はどうなる?
今回もハッピーエンド目指して頑張ります!
私の最近

完結した小説

はこちら!

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』

https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

【新作】

始めました!

『聖女として召喚されたのに王宮を追放されて我儘貴公子の奴隷にされました。でも、いつの間にか溺愛されるシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n6661in/

新作


『転生したら地味ダサ令嬢でしたが、助けてくれた王子様に恋してしまいました。』

https://ncode.syosetu.com/n9394ik/
前世病弱のヒロインが地味ダサ令嬢(平民)に転生して王子様に助けられて恋してしまう話です。身分差を持ち前のパワーで知らぬ間に弾き飛ばす物語になる予感が……

そのサイドストーリーがこちら


『転生したヒロインのはずなのに地味ダサ令嬢に脇役に追いやられてしまいました』

https://ncode.syosetu.com/n3874il/
実は地味ダサ令嬢の親友がヒロインでしたと言うお話です。地味ダサ令嬢の凄まじいばかりの行動力の前に翻弄されるヒロインのお話です 私の

一番の大作小説

はこちら!

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』

https://ncode.syosetu.com/n8911gf/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ