なろう系主人公をコウサツする(すげーどうでもいいけど、なろう系じゃなくてたろう系って呼ばない?)
「うんうん、俺もなろう主の首絞めたくなるからね~わかるわ~」
このフリにはちゃんと「考察じゃねーのかよ!!」ってツッコミお願いしますね。
ってことで企画には乗っておきたいけど書くネタ無いからたろう系をぶっ叩くえっせーを書くことにしたんですよ!
いや嘘です。叩くというか、普通に絞殺……じゃなく考察します。
えーっと今回のお題「たろう系主人公はなぜ嫌われるのか」でいきましょうか。
はい、俺的エッセイのテンプレ、「先に結論を述べる」に則り、オチを先出しします。
「 嫌 わ れ て て も い い じ ゃ な い 」
以上です。
で終わらねーよ? てか終われねーよ?
投稿最低文字数には足りてるけども。
とりあえず進めますね。もう読んでる人居ないと思うけど。
で、ですね。嫌われる理由、考えましょうか。
「嫌いでもいいじゃない、人間だもの」 以上です。
いや考えてみてくださいよ、人間だもの嫌いな相手が居て当然でしょう??
むしろ「私は全人類を愛しています」なんて奴居たら俺はそいつの方が頭おかしいと思いますね。
だから嫌いな人には嫌われればいいんですよ。はい、以上!!
ってさせねえよ??? ここから本題。前フリ長い。
それでもですよ、小説を書いているのだから不快に思う人の割合を下げて、できるだけ多くの人に好かれる、最大公約数を求めなければいけないんですよ。
あ、俺は趣味でやってるんで付いてこられる人だけ付いてこいのスタンスですけども。これこそ”すげーどうでもいい”な。
では不快度を下げ、好感度を上げる方法を考えましょうか。
その前に、この6行くらいで主語をわざと抜いたの気付いた人いますかね?
下げるべき不快度、上げるべき好感度にかかる主語は「主人公」ではなく「小説」です。
つまり、主人公が頭おかしくてもいいんですよ。極論基地外でもサイコパでもいいんですよ。
ただ、その周囲に配置するキャラ次第だと俺は考えるわけです。
たとえば”なろうあるある”なんてので上げられる例を見ていきましょうか。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
神の不手際(略)転生(略)チート(略)
そして学園入試試験当日がやってきた。
的に魔法を当て、その精度・威力によって採点される、分かりやすい試験だ。
俺は軽く魔力を込め、ファイアーボールを撃つと、火球は的を蒸発させ、背後の城壁に大穴を空けた。
「なっ……なんて威力だ……ありえないっ!!」
「えっ? この程度普通じゃないの?」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
いやー形式美ですね! ほんと絞殺のしがいがあるってもんです!!
実際には周囲のモブ達がもっとザワついてヨイショしてくれるんですけどね。
ではここで一人キャラを足してみましょう。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「なっ……なんて威力だ……ありえないっ!!」
「えっ? この程度普通じゃないの?」
試験官が何に驚いているのか分からない。俺にとっては蚊を潰すよりも簡単な事なのだが……。
そう思い頬をかく俺を、共に試験を受けに来ていたメアリの拳骨が襲う。
「普通なわけあるかーーー!!」
「いてぇ……何すんだよ……」
魔力はないが腕力だけはある怪力女……いくら幼馴染とは言え距離感を考えて欲しいもんだ。
そんな奴だが、権力には屈するのか試験官にペコペコと頭を下げている。
「スミマセンスミマセン、ウチの太郎は魔力調整がヘタで……どうやっても全力で魔法を使ってしまうんですっ!!」
「あれくらいなら何発でも……」
「太郎?」
にっこりとした表情で名を呼ぶ時、それは「これ以上余計な事を喋るなら、その口を動かせないほどに殴ってやるぞ」という無言の圧力だ。治癒魔法があるのですぐ回復できるとは言え、殴るコイツの拳も痛いだろうしな、黙っておいてやろう。
試験官は「全力だとしてもありえない威力だが……」と言いながらも試験結果を記録している。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
んー、こんな感じでどうでしょう? 俺としてはかなり嫌悪感が減りましたね。
色々要素を考えながら書きましたが、意識したのは3つ。
・主人公に弱点がある(逆らえない幼馴染)
・主人公に多少の常識がある(殴らせては悪いという考え)
・読者のツッコミを代わりに入れてくれるキャラが居る
特に最後のツッコミ役ってのが重要です。なぜなら、ツッコミ役=アンチの代弁者になれるからです。
少なくとも今後太郎があきれるほどのチートに頼ったバカな行動で無茶苦茶な事をやったとしても、それを叱る役がいれば、アンチはそのキャラに同調し、主人公に集まるヘイトがツッコミ役への好感度に変換される可能性があります。(絶対そうなるとは言ってない)
嫌われる”イキりたろう小説”にはそういったキャラが居ないのが問題ではないかな、と思うのですよ。
周りは全員主人公ヨイショのハーレム要因か、便利系ドラちゃんキャラしか居ないパターンが多いですからね。
そういう観点から見ると、アベレイジならぬアベレイコ的な小説(こんなクソエッセイで名前出すのは憚られるので必死に隠している)は周囲にツッコミ役が存在しており、はっきりと主人公を「知能レベルが低い、うっかりがひどい」と言ってたりするので不快感が少ないのかもしれません。
それでも、行く先々のトラブルや窮地に陥った時も、最終チートで解決してるんで基本的な構造はたろう系と変わらないはずなんですけどね。
いや、別にツッコミ役作りたくないなら作らないでいいんですよ?常識があり、イキらない主人公を書けるのならそれに越した事はないでしょうよ。
でもそれってできます? もはやその主人公さ、チートいらなくね??
それに主人公はどうしても”盛って”しまうもんですからね、そのうちに人格と常識が崩壊して結局はイキりたろうになる未来が見えますね。敵もインフレしてきますし。
では最後に、ここでは「嫌われるたろう系主人公」について語りました。なので「たろう系小説」自体が嫌いという相手には無効です。転生・チート・ハーレム・追放・成り上がり・悪役令嬢、この辺の要素を抜けばその辺の人も納得するだろうけど、それもう根本から変えないと無理なヤツだしね、シカタナイネ。
あと、ツッコミ役の存在はイキりたろう主人公を信仰する方々からかなり叩かれる事が予想されます。最悪「そのキャラさっさと○せ」と感想で書かれるでしょうね。なので出すか出さないかはご自身でよーく考えて下さいね?
『本作は「すげどう杯企画」参加作品です。
企画の概要については下記URLをご覧ください。
(https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1299352/blogkey/2255003/(あっちいけ氏活動報告))』