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8、自由都市フォーラン・一日目


 前回の言った通り、高い知能を持つ古龍は無闇に人を襲わない、けど同じ知能を持つ人類は、同類を襲う事が厭わない。自動追尾ミサイルのような弾丸に命中され、呆気無く墜落する空賊達を見て、俺は前述の感想を発せた。


 空賊が襲い来るのは今朝の6時、不意打ちを狙ったけど、運悪くこの舟は自動防御システムがあるらしい、彼らが載っていた小型飛空艇は小回りがきくが防御力が殆ど無い、魔法を掛けた追尾弾丸の前ではゴミくず同然、ちなみに人道的面からパイロットを標的から外しだ、流石魔法技術を誇る教国リンティスでごと。


 運良く中層部に飛び移った空賊もいるか、そこにリザードマンがいるごとが考えもしながったでしょう。余談だか、確か男性のリザードマンは知能が発達している、けどそれは戦闘能力が退化する事ではない、ただ元のままに保っている、昨日ドワーフの爺さんも言っていた、戦闘に長けるドワーフでも男性リザードマンを侮れない。


 「亜人の大軍が居ったなんで聞いてないぞ、戦闘馬鹿の亜人に勝てるわけ無いじゃん!」


 縛り上げた空賊が喚き始める。


 「何?」


 噂通り短気なリザードマン――ヤサンで言ったけ――片手で空賊を掴み上げで吼える。


 「この大商人の象徴である商人服を見ておらんのか、てめぇの目は節穴か!」。


 「ひぃーーー」


 そして落胆する空賊。


 「まぁまぁ、落ち付けって。」


 同行のリザードマンはそれを止めだ。


 「ふん!」


 まだ気が進まないヤサンは空賊を地面に叩きつけ、部屋に戻った。野次馬の俺のそばに通りすがった時、凄く濃い香水の匂いが漂う、蜥蜴の土臭さが完全に覆われた、それも商売の為かな。


 飛空艇は午前11時エフェテル首都かつ最大の貿易都市――自由都市フォーランに到着する予定、まだ時間も有りますし、レイフィが起きる前にゆったりした朝食をしながら中立国エフェテルに関する情報を眺めましょう。


 「永世中立国エフェテル、国土面積92000平方キロメートル、領土の半分は海に面し、故に長い海岸線を持つ、貿易が発達し、軍事力も強大、特産物は…」


 後の情報はどうでもいいので、俺はマップメニューを閉めた。一見このエフェテルは元世界の某国に似ている、か、細かい部分は違いますね。


 「はうん…おはようございます…」


 やっと起きたたレイフィ。


 「おはよう、寝ぐせ凄いぞ。」


 まだ寝惚けるレイフィの髪がもじゃもじゃ、仕方なく俺は髪の整理を手伝う、実際の処、手触りのよいこのブルーの長髪を整理するのも結構愉し。


 「はい、これで綺麗になった。」


 「ん、デブなのに、器用。」


 毒舌は良くないよレイフィちゃん。


 共に朝食を済ます間に、飛空艇はエフェテルの国境に入った。それは多彩な地形を持つ海沿いの国、土地も豊かに見える、農業が盛る村も、漁村も点在する、国境に入ってから飛行高度を下げた為ちゃんと確認できた。


 「あれは、アフラティス修道院。」


 レイフィの指先に俯瞰すれば、確かに修道院がある、決して高くないか、敷地は結構広い、市街地にも密接している、四つの角に尖塔があり、如何にもサイフィス教らしき物に見える。記憶が間違えなければ元の世界もそれらしい建物があるはず、けど建築スタイルは大方違い、より古く見える。


 空港はフォーランの北端にある、万全を備える為かもしれませんが、入海口とも繋がっている。飛空艇は街を上空を掠め、ここに着陸する、噪音は大丈夫なのかな。


 取り敢えず入国手続をし、エフェテルでの行商許可を貰えた、キャンピングカーを空港の駐車場に泊まり、俺はバイクをメインの交通手段に選択した。目的地のアフラティス修道院はフォーランのエインスハイム地区にある、配った観光指南によると、あそこはフォーランの政治と文化の中心、アフラティス修道院以外にも多くの官邸や宮殿がある、国王ではないか、一部の王族もこの地区に住んでいる。


 諜報活動にしては絶好の場所。


 レイフィを修道院のシスターに預かり、俺は観光に出る、レイフィは名残惜しさがないのはちょっと意外だったが、彼女の正体を考えればそれも当然か。


 「エフェテルの建国は今から300年も遡る、第三次魔王侵攻時、世界を脅かす炎の大魔王ロンデルを倒す七英雄の一人、自由を止まなく愛する賢者レヘルト・エフェテルは周辺の小国を統一し、今日の中立国エフェテルを立てた。」


 この国の歴史を知りたい為、俺は修道院近くのエフェテル王立歴史博物館に立ち寄る、折よく市民の観光団体があり、俺もそこに混ぜ、ガイドの紹介を拝聴した。


 「これが初代国王――賢王レヘルト・エフェテルが持つ神賜りし杖、残念ながら未だにこの杖を再起動する人が居まい。」


 ガイドが指すショーケースに展示していたのは、大いなる黒き結晶を嵌めたローズゴールドの杖、その身に星の運行図を細かく刻まれいている。


 「ネビュラの嘆き、品質:エピック、必要レベル85。」


 初めて見た品質のクラス、なるほど、魔王殺しの武器としては納得だ、なによりそのオプションが鬼畜過ぎる。


 「キャスティング時一定確率で隕石を召喚する、隕石の大きさは使用者のINTによって決まるが上限はある。」


 これもまだご丁寧な説明、作った時もちゃんと考えたね。


 「治世は100年も渡り、亡き賢王を継ぐのがその息子、世に未だも文王と呼ばれるウラヌス・エフェテル、文王は文化と技術の発展を両立し、更にサイフィス教と友好関係を築き、永世中立の立場と地位を世界各国に承認させた。」


 「文王の治世もまだ100年近く亘る、この百年間人類同士、異種族との戦争を経て、国は更に強くなった。」


 「…魔法技術を長けるブラッディエルフの移住はちょっと100年前だった、正統派エルフ達に放逐された彼らはやっとこのエフェテルに安住の地を見つかった、これも三代目国王アンドルフ・エフェテルが成り立ち、四代目国王ジョセフ・エフェテルが発展した偉業です。」


 ライエが飛空艇に乗る原因はこれか。


 「…父ジョセフの遺志を継ぎ、我らの若き獅子ソフィア王子は5年前に、弱冠10歳で王位を継承した、まだ若いか、幾つかの大胆な改革政策を見せられ、商業の繁栄を築いた、皆さん、これからの発展を刮目せよ。」


 熱い拍手を浴びて、ガイドの紹介も幕を引く、無駄の情報と虚飾もあるか、この国と世界歴史の一角は分かった。


 他のショーケースにも大戦時代の展示品はあるか、鑑定の結果に見れば大した物はない、此処にも一時間以上を潰えたし、そろそろ宿を探そか。


 ガイドブックに従って、俺は歴史のあるファティン地区に辿りついた、丘陵に広がる市街地は狭い路地と小さな広場によって分割され、崖まで伸びる、商売に適していない静かな処、たまに聞くのものんびりした馬車の音、故に酒場、レストランやホテルが点在する。


 今回択んたのは丘陵の上にある四階建てのファミリーホテル、宿泊料は銅貨50枚、けど銀貨1枚を出せば角にある部屋を借る事ができる、それは海もファティンの市街地も眺めるごとができるバカンス気分の小部屋。


 時は午後一時半、普段なら既に昼飯の時間を過ぎたか、この地域のレストランでは客の減少が見えない、かなりのんびりした暮らしをしたようだ、実に羨ましい。


 「あ、いらしゃいませ。」


 街の食堂ぼく見える一軒のレストラン、押しは入れば明るくで清潔な空間が広がる、陽気な看板娘もすぐに案内して来る、食事を快く楽しめそうだ。


 「んん…迷いますね。」


 異国風漂うメニュー、どれも捨て難い。


 「あ、それなら今日の一押しメニューでどうです、セイレーンのえんがわを酢で漬けた物。」


 俺の呟くを聞いて、看板娘が推薦をする。


 「セイレーンって…もしやあの海妖のセイレーンですか?」


 「はい、でっかい手鰭と背鰭が有るため、えんがわも凄く美味しい、狩るにはコツがあるので、なかなか仕入れでこない珍味です。」


 ワイバーンの尻尾焼きに次ぐ異世界料理で訳か、挑戦に乗りしょう。


 「かしこまりました、じゃ飲み物はシェフのお任せで宜しいですね、主食はお決まりですか、お薦めの大王烏賊の卵の炊き込みご飯でいかがでしょうか?」


 「それでよい。」


 実に営業上手だねこの子。


 「毎度あり。」


 満面の笑みをしながら、娘がオープンキチンへ去って行く。


 この店の客層は結構広い、俺のような商人や大剣を背負い図太い傭兵など各色服飾を着る者がここで料理を楽しむ、騒いてないのか不思議なぐらいだ。俺が周りの客を覗いてるうちに、看板娘がオーダーした料理が持ってきた。


 この世界のセイレーンはまだ見る事はないか、このえんがわが確かな旨さを持っている。筋肉質の白身にさっぱりした酸味としっかりした歯ごたえ、噛めば噛むほど魚介類の甘さが溢れてくる、実に一押しメニューに相応しい旨さ、合わせの飲み物はちょっと辛目な酒、なんとなくジンに似ている。烏賊卵の炊き込みご飯もかなり濃厚、卵か口の中に弾ける感覚がたまらん、銀貨20枚にしては上出来なセットだ。


 「称号:美食家 を 獲得した」


 久々の称号か、これは飯を一向楽しむ我ら太り一族にとって最高のご褒美だ。


 午後の紅茶を楽しみながら観光指南を読み、地図とのデータと照合し、俺はのんびりと情報を整理する。先ずはこのフォーランの勢力図、リンティスの単一性と違い、三つの勢力が水面下で争う事は確かだそうだ、一つはエフェテル王家、正統派にして政治を牛耳る当たり前の存在;もう一つは兄弟騎士、この名前を持つとは言え、別に王家と関係を持つ訳ではない、元の名前は「神を崇拝する小さき者達」、つまり信者達の自発的組織、街の治安維持や討伐依頼などこなしている、闇に良くない噂もあるか、一応一般民衆からの信頼を得ている;最後はサイフィス教団、言われるまでもなく。


 「あ、ここだよここ、あのなんとか騎士団の本拠地。」


 とある指は観光指南の地図にいきなり当て、指すはフォーラン近郊のロブリア地区、そして、この陽気な声も既にライエ嬢の専売特許と成った。


 「あら奇遇だね行商人さん。」


 惚けでも無駄よ、どうせまだあの美青年の目を騙して抜けだんだろう、ていうかなんでここがわかるのよ、ストーカーの素質あるね貴方。


 「そう言えばあの子は?」


 完全にスルーされた。


 「親戚に預かった、元々こういう依頼なんだから。」


 紅茶のカープを置き、俺は観光指南を閉める。


 「って、今回はなんの用だ?」


 「別に無いけど、駄目?」


 生憎自由を愛する身なんだ、駄目。


 「これでも、駄目?」


 声がまだ落ちないうちに、光の粒子が発生してライエの体を包みこんた、そして間もなく散り、瓜二つのロリっ子が現る。


 派手のエフェクトなのに、誰も気づいてないのか「人よけ」を使用したでしょう、しかもダイアログの反応もなし、つまり幻術やカモフラージュではなく、本当に姿を変えた。


 「当たりね。」


 もしや俺の顔が趣味を丸出しなのか。


 薄金の長髪に真っ赤なリボン、そしてふんわりした紅色のワンピース、実に手本的なロリだ、ちなみに外見年齢は人間の11か12才位。


 「今夜海岸沿いに恒例の漁獲祭があるの、数百人一斉漁の網を引っ張る場面は迫力満点、焚き火も祝祭の酒宴も夜通し、フォーランの大名物です。」


 姫に呼ばれる割に庶民的な活動にご執心、前の吟遊詩人ごっこもそうだった。


 「お父さんもロシェも同意しないから今夜はお願いしますね、お兄ちゃん。」


 しかも呼び方も変えた。


 たっく、おっさん間近でハンサムでもないの肥満男性に何を求めてるんだこのお嬢さんは、まぁ、合法ロリだからこっちもお得で訳だ。


 そして当てもないつまらない会話をする内に日が暮れる、バイクを駆け、約30分で漁獲祭の開催地はニーベラン地区に辿りつく。地図から見ると、ここは幾つかの漁村が点在する以外なんの変哲もない、寧ろ貧困なくらいだ。海岸沿いに髭を蓄える大男達はぎっしりした筋肉を晒し、今夜行事の為の網を準備している、この祭典は来年の漁獲に繋がるので、皆かなり気合を入ってる。


 「うわ…魚くさぁ!」


 ライエちゃんが思わず声を馳せた、やっぱり中身はお嬢様だな。


 それもそうでしょうね、何しろ村の婦人達は酒宴の料理を準備しているから、匂うのも当然の事。女達は大きな鍋に魚の肉と内臓をぶち込で塩と水で煮こむ、頭や肉付き骨とかは塩焼き、シンプルだけと食材は新鮮なので美味そう、来客向けで無料で食べ放題、情熱的な民風を感じられる。


 太陽は地平線に姿を隠す時、遠方の漁船は光を灯る、それは開宴の兆し、従って男達は粗製の花火を夜空に打ち上げ、大歓声と共に盃を交わし、祭りの幕を開ける。そして飲み干した盃を岩石に砕け、海男児のリズミカルな叫びが夜の海岸に響き渡る、それは漁網を引っ張る号声、千メートル近くの網はその号声と共に漁獲を引き上げる、これが新たなるシーズンの始まり、純朴さと情熱さで織り成す絵図は俺の目を奪った。


 「ふんふん、どうじゃ、素晴らしでしょう。」


 俺に自慢をするライエちゃん。


 「先まで汗くさどか魚くさどかぎゃぎゃするこの子は何を言うんだ。」


 俺は意地悪心でライエの髪をもじゃもじゃする、やっぱり手触りが良い。


 「ハハハハ止めてよ…」


 俺のいたずらに騒ぐライエ。


 けど、その可愛らしい言動は、突然停まっだ。


 「え…」


 もう言葉すら成ってない虚しい喘ぎ声、彼女は胸に開けた二つの空洞を見る。


 全ては一瞬の出来事、一つは心臓、もう一つは胸の下、いずれも拳ぐらいの広さで周りは焦げて匂う。血管が焼き封じた故に血の噴出もないのか?俺は分からない、唯一分かるのはこの攻撃は俺に向いたではなく、つまり標的はライエ。


 目の焦点が失ったライエは姿勢を崩れる、俺は彼女を懐に抱え込んたか、冷めゆく彼女の体を感じて、一瞬、頭が空っぽに成った。


 止まらぬ号声と花火は俺の思考をも埋め尽くした。

明日から夏期連休に入りますので、暫く更新が止まります、皆様も夏を堪能しましょう!

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