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アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
#6 怒涛の香盤表
74/213

代打

 ──だから、世話役のようなもんや。わしのでけるのは、限られておる。

 せいぜい、あんたらを連れてくるくらいが限界や。

 木戸はんがお手上げになったさかい、あんたらに代打を頼みたいんや。なんとか、この世界で活躍してもろうて、ストーリーを進めてくれんやろうか?





 新庄が疑問を呈した。

「そのストーリーだが、どうやって進めるんだ? おれたちは誰一人、シナリオなど書いた経験はないぞ」




 ──もう始まってまっさ! あんたらの行動すべてが、『蒸汽帝国』のストーリーとなるんや! あんたらが行動する結果、この世界は自然な反応を起こす。ゆえに、あんたらは『蒸汽帝国』の主人公や!




 新庄の腰掛けているデスクの表面に、出し抜けに一束の真新しい紙が出現した。背後の気配に、新庄は飛び上がった。

「な、な、なにを……?」




 ──あんたらの道具や。それを使って、お仕事しなはれ……。




 再び〝声〟は遠ざかっていった。ふっつりと気配が跡絶え、四人は呆然としてお互いの顔を見合わせた。

 市川はぎくしゃくと立ち上がった。緊張で、全身が、かちんこちんに強張っている。

 デスクを覗き込むと、出現したのは動画用紙の束であった。十六対九の、ハイビジョン画面比率に合わせた用紙である。




 市川は呟いた。

「これで、何をしろ、ってんだ?」

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