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アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
#5 衝撃のシリーズ構成
65/213

プロデューサー

 もう一度「ふーむ……」と唸ると、新庄は首を振った。一瞬のうちに、決意の表情が浮かぶ。


「それなら、近衛兵に応募するのが、一番いい! 近衛兵は、王族と王宮を守る役目を負っている。実を言うと、おれは帝国軍で近衛部隊の隊長を務めている」

「つまり、近衛兵になれば、あんたの指揮下に入るってわけだな?」


 新庄は市川の言葉に、くしゃっと歪んだ笑いを浮かべた。

「まあな! しかし、そうなれば、色々おれが便宜を図れる。よし、君らの用紙を渡してくれ。おれがサインをしておく!」


 引っ手繰るように新庄は慌しく三人の用紙を受け取ると、手近の机に上体を折り曲げ、胸に差したペンを抜き取り、さらさらと用紙の隅にサインを施した。

 最後に、べったりと判子を捺した用紙を掲げ、にったりとした笑みを浮かべた。


「用紙を持って、装備品の受け取りに行け! そこで君らの装備が揃う。一人前の軍人らしくなったら、おれの執務室に来い!」


 きびきびとした口調になった。新庄の口調は、軍人というよりは、有能なプロデューサーそのままだった。


 市川たちは用紙を受け取ると、その場から立ち去った。


 通路を足早に歩いていくと、ちらりと視界の片隅に、あの女が立っているのを認めていた。




 女は、ありありと不審な表情を浮かべ、市川たちを見送っていた。

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