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アニメのお仕事・改  作者: 万卜人
#5 衝撃のシリーズ構成
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驚愕

 ぞろぞろと出口へ向かう列の最後尾に、市川たちは並んだ。


 出口では、応募者たちが希望する部署を新庄に伝えている。新庄はそのたびに、応募者にどの部屋へ向かえばいいか、答えている。


 あの女が新庄の目の前に立つ。新庄は女を見上げ、一瞬怪訝な表情を浮かべた。女は自分の希望を述べた。新庄はすぐもとの表情に戻り、てきぱきと指示をする。女は頷き、出口へと向かっていった。新庄は何事もなかったかのように、事務的な態度を取り戻した。


 市川は、じっと新庄プロデューサーの顔を見詰めていた。新兵にしては、明らかに無遠慮といえる視線である。新庄は近づいてくる市川の顔に、不審の視線を返してきた。


 その顔が驚愕に弾けた。


 まず、真っ青になり、ついで赤くなると、どす黒く変色した。

 視線が部屋の中を忙しく彷徨い、明らかに動揺を隠せない。どっと額から汗が噴き出してくる。

 市川が目の前に立つと、背筋をぴんと立て、そっぽを向いて口の端で喋った。


「希望する部署は?」

「あんた、新庄さんだろう?」


 市川の言葉に、ぎくりと新庄は身を強張らせた。ロボットのようにぎくしゃくと顔を向けると、まじまじと見つめ返す。


「君は……市川君か?」


 洋子が前へ出て、話し掛ける。


「平ちゃん! 思い出した?」

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